IE9ピン留め

トランスメディア提供アイコン01ボジョレーを訪ねて

「ボジョレーは恐らく、世界で最も商業的に過小評価されているワイン産地の一つ」
先月(2011年12月)、ボジョレーを訪れたブレイクの印象です。

ボジョレー・ヌーヴォーのお祭り騒ぎは知ってるけれど、他にどんなワインを造ってるの?
ブレイクの紀行文を和訳しましたのでお楽しみください☆
オリジナルはこちらからどうぞ♪



Impressions of Beaujolais - by W. Blake Gray

実はこれまで僕は、ボジョレー・ワインのファンでは無かった。
理由はボジョレー愛飲家の大声にゲンナリしていたから。

往々にしてボジョレー・ファン達は、他の産地の赤ワインを指して、
「大きすぎ! オーク味が強すぎ! テロワールを反映してない!
優れた人間の為に誠実に造られたボジョレーとは違って、
無知な人間の為の小細工で造られた飲物だ!」と批判するけれど、
その行為が人々をどれだけゲンナリさせるか分かっていないようだ。
(これは、ナチュラル・ワイン支持者にも共通して言える事だろう)

ボジョレーは恐らく、世界で最も商業的に過小評価されているワイン産地の一つだろう。

これまでに何度か、なかなか良いクリュ・ボジョレーを飲んだ事があったので
12月にボジョレーに招待された時、ギリギリのスケジュールだったけれど、
呼び声に応えて僕は飛行機に飛び乗った。

帰国後、Wine Review Onlineのコラムに、ボジョレーで最も重要な人物である、
Georges DuBoeuf氏について書いたけれど、ここでは、
コラムには書けなかった、彼の地の印象について書きたいと思う。



ボジョレーでは誰もが、それぞれ自分のワインがどんなに隣人と違っているか語ってくれる。
いわゆるテロワールの違いだ。それは間違ってはいない。
でも、(よそ者の目から見ると)彼らはとても良く似ている。
誰が造ったワインを飲んでもボジョレーの味。そしてそれがボジョレーのテロワールなのだろう。

では、何を持ってボジョレーの味と呼ぶか?

このブログを読まれる方は、既に答えをご存じだろう。
でも皆さんは、ボジョレーがいったいどんな場所かご存じだろうか?

何にも無い所。
殆どの住人は職を求めて大都市に行ってしまった…、と言う感じの田舎さびた土地だ。
もちろん秋の収穫時は別だろうけれど、12月ときたら。

ボジョレー地方の二つの街でそれぞれ夕食を食べる機会があったのだけれど、
いずれの場合もレストランの客は僕と連れだけだった。
ホテルもしかり、宿泊客は僕だけ。
行きかう車はまれで、通りを歩いている人間は皆無。
滞在した4日間、この人気(ひとけ)の無さはなんとも説明できないものだった。
まぁ、僕は街の経済状況を取材しに行ったのでは無いしね。
言える事は、静かな冬のバケーションをお望みの方、ボジョレーは狙い目です。

ここでの買い物はとても不便なので要注意。幾つかの街には店が全く無い有様。
僕らは水を買う為に、唯一の店がある街まで車を走らせなければならなかった。
それも店の開いている時間は限られているときている。

ブルゴーニュから北へかけての土地と違って、
道路脇に広大な葡萄園が続くといった風景は見あたらない。
(はい、ボジョレーは法的にブルゴーニュの一部だと存じております)
葡萄は単作で栽培されているのではなく、他の農作物と共存している。
恐らく、ここの葡萄はそれほど高価では売れないからなのだろうか。

多くは棚になっておらず、冬の只中に佇む葡萄の木は、ずんぐりと古く見えた。
これがシャトーからシャトーへと移動する車の中からの印象。



さて、ワインの味についてはどうだろう。
まず果実風味だが、大抵の場合、赤プラム。
かなり熟成したワインでは黒プラム、未成熟のものでは赤カーラントの風味を感じる。
しかし決して「フルーツてんこ盛り」といったテイスティングノートにはならない。

ボディは、北部ブルゴーニュで言えば中程度、その他の地域に比べたら軽い。

殆ど全てに酸味がある。
どこかで読んだのだけれど、消費者にとって酸味(tangy acidity)は、残念ながら
マイナスなイメージらしい。トップのボジョレーでも$20以下でしか売れない訳だ。

全体的に、風味は新鮮な感じ。
中には花の香りのするワインもあるし、強烈なミネラル風味を持つものもある。
しかし基本的に、赤プラム・軽いボディ・酸味、この三キャラは共通している。

ノックアウトされるようなボジョレー・ワインにあう確率は稀だ。
その為に、100点方式で採点するのは難しい。
大抵の場合、気にもとめないで素通りしてしまうだろう。
テイスティングには向かないし、「ワォ!」と思われるワインで無い事は確かだ。

主流マーケットでボジョレーを販売する為に、彼らは消費者に対して
ちょっと捻ったアプローチをしなければならない。
例えば前に「ボジョレーは冷やして飲もう。(Beaujolais: Licensed to Chill)」
という広告用CDが送られてきた事がある。
もちろんフランスで、冷やしたボジョレーが出された事は無かった。
未成熟なワインを販売する為のヌーヴォー広告を目にされた方も多いだろう。
また、100点評価反対派による特別なキャンペーンでは、クリュ・ボジョレーが、
何でもかんでもカベルネと比べて評価されるシステムでは低得点しか得られない
典型的な例として、しばしば登場する。

思うに、ボジョレーのセールスポイントは、セールスマンには説明できない所にある。
何ものにも超越しないけれど、どんなものとも調和できるワイン、それがボジョレーだ。
白身魚、グリーンサラダ、普段なら白ワインと合わせる料理も、
ボジョレーなら赤で楽しめる。



さて、このボジョレーの僕に対する影響は、思いもよらなかった所で現れた。
ボジョレー旅行からの帰り、僕は自由な1日を過ごすため、電車でパリへと向かった。
車窓を眺めながら、せっかくフランスに居るのだから、夕食には素晴らしい赤ワイン、
ボディがあって、色が濃くて、深い風味のワインを飲みたいものだと考えていた。

で、何を飲んだかって?
Morgan(ボジョレーの一地方)、それも2食続けて。
ソムリエから勧められたのと、僕が食べていた料理が理由だった。
バスク地方の料理、それも魚から肉料理、野菜へ移ってまた肉へ…という
マルチコースを食べたからなんだけれどね。
それとも、この時すでに僕自身がボジョレーに順応していたのかなぁ。

そしてサンフランシスコに戻ってからも、ビッグなカリフォルニアワインに
正面から向かう気にはなれず、帰宅一日目は、まずスパークリングワインを開けた。
そしてしばらくの間はカクテルを飲んでいた。
そう、もう一度ビッグなワインの世界に戻っていく為に、移行期間を必要としたんだ。

さて、僕は後日、コラム用のテイスティングノートを仕上げる為に、
フランスで試飲したDuBoeufの最高クラスのクリュの値段を調べていた。
現場に居た時には、いったいそれらのワインが幾らぐらいするのか知らなかったけれど、
最高のワインとしてライターに饗されるのだから、$35は下らないかな…と推測していた。
結果は…全て$20以下という値段。

遂に、ボジョレーは僕に「ワォ!」と言わしめてくれた。



「何ものにも超越しないけれど、どんなものとも調和できるワイン、それがボジョレー。」
以上ブレイクのブログ記事でした。
オリジナルを楽しみたい方は、こちらからどうぞ☆


# by sfwinediary | 2012-01-28 03:17 | ワインなお話 | Trackback | Comments(0)

トランスメディア提供アイコン01ジョルジュ・デュブッフ氏の素顔 その2

先月ボジョレーを訪れたブレイクが、ジョルジュ・デュブッフ(Georges DuBoeuf)氏の
素顔に迫りました。続きです☆
オリジナルはWine review online.com掲載、ブレイクのコラムをご覧ください。


Georges DuBoeuf, Powerlifter - By W. Blake Gray

Duboeufという組織は、一大産業だ。
しかし一方で、デュブッフ氏は農家に伝わる迷信や知恵を、未だに捨て去ってはいない。
例えば、予定していた瓶詰め作業、天候が悪いと延期される。
「悪い日に瓶詰めすると、良いものが無くなってしまうんだ」とデュブッフ氏。
「前に、まったく同じ10樽のワインを、毎月一つずつボトリングした事がある。
その違いは、驚くほどだったよ。」

今回、本拠地であるRomanèche-Thorins(ロマネシュ・トラン)を訪ねた事で、
彼のビジネスの両面を見る事が出来た。
頂点に立つ者のマーケティング、そして鋭い鑑識眼。



駅舎から通りをはさんだテイスティング・ルームは、街一番の観光地となっている。
僕が訪れたのは(2011年)12月、アニマトロニクスな妖精やトナカイなど、
冬のワンダーランドといったド派手な装飾に目がチカチカしたものだった。
陽気な年配の観光客たちが、昔ながらに喉を鳴らす。
テイスティング・ルームの趣からは、DuBoeufがいったい何を売っているのか
ちょっと判断がつかない。
キラキラな化粧品かもしれないし、ストッキングかもしれない。

しかし一旦製造サイドに足を踏み入れると、そこからはビジネスエリア、
ボルドーやナパの貯蔵部屋に見かけるような、派手な装飾は一切無い。

これまで僕は、DuBoeufの主生産品であるボジョレー・ヌーヴォーや
エントリーレベルのヴィレッジ・ワインに注意を払って来なかった。
そしてこの地を訪れるまで、デュブッフ氏がどれだけ多くの素晴らしい
クリュ・ボジョレー(Cru Beaujolais)を世に送り出してきたのか知らなかった。

Domaine Dit Barron Brouillyの強烈なライムストーンの風味、
Clos des Quatre VentsとChateau de Grand Préは濃厚なフルーリー(Fleurie)、
そして愛らしいChateau de Capitans Julienas 。
(2010年物は、ボジョレーで試飲した中で僕にとって最高のワインだった)

お望みならば、もっともっとリストは続く。
氏は最近、Chateau de Chatelardを購入したけれど、このシャトーは
素晴らしいフルーリーを造っているし、また、ものすごい岩質で育まれた
最高のBeaujolais Blancを製造している事でも知られている。



実は、今回、ボジョレーに行く前に質問表が送られてきたのだけれど、
その中に「あなたは何種類試飲が可能ですか?」という項目があった。
僕は何と答えて良いものか迷ってしまった。

必要ならば100種だって試飲できるけれど、もっと少ない方がもちろん良いし、
僕にとっては試飲に劣らず、インタビューの時間も大切だ。
そこで、デュブッフ氏ならいざ知らず、普通の人間にとっては妥当な線で、
DuBoeufのラインアップをくまなく試飲できるよう、「15種類」と書き込んだ。

さて、当日、ラボ(試飲室)を訪れた僕を迎えてくれたのはマリオン氏。
(デュブッフ氏はその時点では、未だ到着していなかった)
そして彼の目の前には、きっちり15種類のワインが並べられていた。
「貴方は15種類のワインをテイスティングできると聞いております」
ちょっと軽蔑したような感じでマリオン氏は言ったものだった。
今ならその理由が、とっても良く分かるけどね。

ジョルジュ・デュブッフ(Georges DuBoeuf)氏、77歳。
彼と飲み比べでもしようものなら、僕など難なくのされてしまうだろう。
それも恐らく、昼飯前にね。



オリジナルはWine review online.comのコラムをご覧ください。
(本人の許可を得て和訳掲載しています。転載は御遠慮下さい。)

# by sfwinediary | 2012-01-24 07:38 | ワインメーカーのお話 | Trackback | Comments(0)

トランスメディア提供アイコン01ジョルジュ・デュブッフ氏の素顔


新酒の解禁日ともなると、世界中の注目を集めるボジョレー・ヌーヴォー。
その中でも一際ど派手なパフォーマンスで輝くGeorges DuBoeuf。
先月ボジョレーを訪れたブレイクが、ジョルジュ・デュブッフ氏の素顔に迫りました。
オリジナルはWine review online.comのコラムをご覧ください。




Georges DuBoeuf, Powerlifter - By W. Blake Gray

ジョルジュ・デュブッフ氏は、ほとんど毎日200本のワインを試飲する。
畏敬の念と共に、思わず僕は問うた、どうやって…?

R.パーカー氏は一日に100本ほどの試飲をこなすそうだが、
デュブッフ氏はそれと同じ数だけの試飲を、文字通り昼飯前にすませてしまう。

ワイン・スペクテーター誌のオフィシャル・テイスティングの席では、
一度に24種類ずつのワインが試飲されるが、この数は審査員の味覚を常に新鮮に保つため。

かたや自腹で試飲を行うデュブッフ氏、ほんのウォーミングアップとして
10種類の試飲をこなしてしまうという兵(つわもの)。
Cold(風邪)をひいていても試飲をこなすが、Cold(冷えた)ワインは試飲しない、
そして天候がCold(寒い)時の試飲は好まないとの事。

何故、こんなに沢山試飲しなければならないのか、疑問に思われた方も
多いのではないだろうか。
理由は、彼が毎年、何百種類ものワインを、世界中に販売しているから。
合衆国だけでも60種以上が輸入されているし、ワインは毎年刷新されている。



多くの読者の皆さんにとってGeorges DuBoeufの名は、ボジョレー・ヌーヴォーや、
他に類を見ない大量生産ワインのプロモーションでお馴染みものだろう。
ワインボトルに冠された名前としては、世界で一番多いはず。

デュブッフ氏は一人で試飲する事は無く、デュブッフ氏の右腕であり、
ワイン醸造家のGuy Marion氏が常に同席している。
しかし、マリオン氏が同席できない場合は、誰か彼かが代わりを務める。

例えば、フランスでは毎年トップソムリエのコンテストが開かれているが、
その優勝者達が招かれる。この招待を袖にする人間は稀だそうだ。
氏の購入力を考えると、ボジョレーでも最高の果汁が並ぶに違いない、
誰がこの魅力にノーと言えるだろう。君ならどう?



さて、セッションは、昼から1時まで、そして6時から7時までの2回。
彼らは1分で2種類ほどという、ものすごいスピードで試飲をこなす。

「常に、昼食と夕食の前に試飲するんだ。終わる頃には喉が渇くよ」とデュブッフ氏。
「コーヒーは絶対に飲まない。香りは好きだが、口の中に味が長く残るからね。
緑茶を良く飲むよ。お茶はワインの様に複雑な風味を持つし、様々な種類があるからね。」

ウォームアップに10種の試飲を必要とする事については、
「運動選手と同じ。大きな試合の前に、ウォームアップは欠かせないだろう。
感覚システムは複雑だからね、軌道に乗せる必要があるのさ。」

今年77歳になるデュブッフ氏だが、立ったまま試飲を行う。
「たくさん試飲しなければならないからね。風味と香りを評価するけれど、時には、
前に戻って香りだけを試す事もある。肉体労働だ。それもとっても重労働だよ。」

この瞬間、「ワインの試飲がどれだけ大変な仕事なんじゃい?」と思われた方。
プロとしての試飲は大変な重労働だと、氏よりはかなり若い僕も断言する。
一度に200種類…、それもほぼ毎日…、大変だよ。

気圧がワインの味に影響すると、デュブッフ氏は考えている。
「北風が吹く時は、ワインを飲むのに適している。
でも、雪の日となると、、、全然駄目だね」

Duboeufという組織は、大産業だ。
しかし一方で、農家に伝わる迷信や知恵を、未だに捨て去ってはいない。



長いので、続きは次回掲載します。
オリジナルはWine review online.comのブレイクのコラムをご覧ください。
(本人の許可を得て和訳掲載しています。転載は御遠慮下さい。)

# by sfwinediary | 2012-01-18 09:09 | ワインメーカーのお話 | Trackback | Comments(2)

トランスメディア提供アイコン01ガッローニ氏 ナパ評価 其の2

アントニオ・ガッローニ氏が先月発表した初めてのナパ評価。
氏の評価をどう読み解くか?ブレイクの分析、第二弾です。
オリジナル英文はこちらからお楽しみください。




Antonio Galloni's first reviews of Napa: 94 is the new 90 - by W. Blake Gray

<ビッグ・ワイン>

パワーに対するガッローニ氏の賞賛の言葉は、テイスティング・ノートのあちらこちらに
見受けられますが、時には、考えも及ばなかったような所で見つかります。

ナパでバランスの取れたワインといえばCathy Corisonであり、
あたかも他の400以上のワイナリーはバランスの良いワインを作っていない…
というような扱いをする風潮が、最近のメディアにあります。
そんな中で今回、彼女がナパ・ヴァレーのカベルネで造ったCorisonが92点、
Kronos Vinyardのカブでは94点を獲得したのはニュースでした。
(これまでの彼女の最高点は、1993年のカベルネにつけられた90-91点です。)

確かに彼女のワインは90点以上に値します。
しかしガッローニ氏は、他のワインライターに取ってCorisonがどういった意味を
持つのか知った上で、この得点をつけたのでしょうか。

彼はKronos Vinyardのカベルネは「これまでよりリッチで熟成したスタイル」であると
評しており、それが今回2点上昇した事につながっているのです。
似たような評価はあちらこちらに見受けられます。
「リッチ、熟成」 いまだに健在のキーワードです。

<オーク風味のショーヴィニョン・ブラン>

アドヴォケイト誌、ワイン・スペクテイター誌、共にソーヴィニョン・ブランは盲点です。
SVはフード・フレンドリーな美味しいワインですが、遺伝子的な子孫である
カベルネ・ソーヴィニョンのように高得点を得る事はありません。
ごく稀に90点ラインを超えても、オークで化粧を施したSVです。
ガッローニ氏はこの伝統を踏襲しており、彼がSVに付けた最高点は92点、
彼に取っての平均点です。そしてそれら3種には、全てオークが使われています。

<David Abreu love>

パーカー氏は常に、ワイン醸造家David Abreu氏の手によるワインを愛してきましたが、
デビット・アブリュー氏のガッローニ氏への影響は、それを遥かに越えています。

最高点が付いた9つのワインのうち、6種がAbreu Vineyardsのワイン。
Abreuのワイン12種類、全てが96点プラス以上を獲得。
このワイナリーはそれほどナパでも特出したワイナリーなのでしょうか?
少なくとも、ガッローニ氏はそう考えているようです。



さて、ここからはガッローニ氏のスコア観察で感じた事をランダムに挙げてみます。

* 先日、ガッローニ氏のソノマ郡でのテイスティングが、どのように
お膳立てされたのか書きました。(この件については、いずれ翻訳します☆)
そこで、ナパ郡では、ガッローニ氏に評価を依頼するワインを選考する際に、
Napa Valley Vintnersのメンバーのみに限っているのかどうか調べてみました。

結果は否。A行を見ただけでも、Abreu, Ad Vivum, Alante Vineyard,
Altamura, Anderson's Conn Valley, Aston Estate and Au Sommetと、
NVVメンバーではない面々が続いています。

* ガッローニ氏は、少なくとも超マイナーな葡萄種を見逃さないようです。
Larkmead Tocai Friulano と Tofanelli Charbonoに(氏の平均点である)92点を、
Grassi Ribolla Giallaに91点を付けています。

しかし残念ながら、2011年に試飲したナパ・ヴァレーのワインの中で、
僕が最高だと思ったMassican Anniaには、目が止まらなかったようです。
まぁ、引き締まったミネラル風味のワイン、いわゆるソムリエ好みのワインは、
いずれにしろ氏の好む所では無い様なので、当然の結果かもしれません。

* パーカー氏はガーギッチ・ヒルズを好まず、91点以上を付けた事は
ありませんでしたが、ガッローニ氏も同じようです。
ガッローニ氏がつけた得点は89点が1種、87点が3種、そして86点が1種。
最高得点はYountville Selection Cabernet Sauvignonについた89点でした。
僕自身も、Grgich Hillsの赤を常に愛している訳ではありませんが、
白ワインは素晴らしいものを造っていると思います。 …あくまでも外野の意見ですが。

* 価格と得点のギャップが最も激しかったのは、Amuse Bouche 2009($295)の89点。
パーカー氏はこのワインを好まず、これまでの最高点は93点でした。
でもかつて僕は、クリスマスにヴィンテージは忘れましたがアミューズ・ブッシュを飲み、
素晴らしい(fantastic)と思いました。 …はい、あくまでも外野の意見ですが。

* ガッローニ氏がワイン・アドヴォケイト誌を買い取るかもしれない…という
噂を耳にしました。道理に適っていますよね。
ガッローニ氏はかつて投資銀行家であり、若さと情熱があります。
一方でパーカー氏は、そろそろ悠々自適の人生段階を迎えてもいい時期です。

もし噂が本当ならば、今回のナパに対するガッローニ氏の評価は、
パーカー氏の遺産が確実に受け継がれている事を示しているのではないでしょうか。



以上、ブレイクのAntonio Galloni's first reviews of Napa: 94 is the new 90 でした。
オリジナル英文はこちらからお楽しみください☆

# by sfwinediary | 2012-01-11 09:32 | ワインの雑学 | Trackback | Comments(0)

トランスメディア提供アイコン01WA誌アントニオ・ガッローニ氏 ナパの初評価は?

ナパ・ヴァレーが、息をつめて待っていた一瞬でした。
パーカー氏の後を継いでカリフォルニア担当になったアントニオ・ガッローニ氏が、
先月、ワイン・アドヴォケイト誌で初めてのナパ評価を発表しました。

Cathy Corison に90点以上が付くなどしたものの、
全体的には先人の評価をそのままに踏襲した印象。

氏の評価をどう読み解くか?
ブレイクの分析を和訳しました。オリジナルはこちらからどうぞ☆




<インフレ高得点>

お気付きになられたように、今回ガッローニ氏が100点を付けたワインは無し。
99点も無し。97-99点が5種類。98点プラスが3種でした。
とはいうものの、高得点のマーケティング戦略は相変わらずのお家芸のようです。

今回評価されたワインは全部で1061種類。
そのうち815種が90点以上を獲得、これは全体の77%を占めます。
そして91点以上を獲得したのは、699種類でした。

<94点は、新たな90点>

トップのワインに対するガッローニ氏の評価は、パーカー氏より厳しくなったものの、
逆に中クラスのワインに対しては寛大になっています。

2年前パーカー氏は「北カリフォルニア:ナパのニューリリース」を評価し、
100点を6つ、99点を6つ、99-100点を1つ、98-100点を5つ…と、
お気に入りのワインには高得点の大盤振る舞いでした。
しかし、全体の平均は91点。
970種を評価した中で、518種(53%)が少なくとも91点以上でした。

一方で、今回のガッローニ氏の平均は92点。
53%が少なくとも92点以上を得、その中でも34%は93点以上です。

ナパワインの95点評価は、もはや特別な高得点ではありません、
何故ならば123種が95点以上を獲得したのですから。
平たく言えば、9本のうち1本は、少なくとも95点が付いているのです。

パーカー氏の様に熱烈にナパワインを愛する事は無いようですが、
ガッローニ氏の評価は、全体的には寛大なようです。

<低得点は無し>

ガッローニ氏は、嫌いなワインについては公表していないので、
このタイトルは公正ではないかもしれません。
今回の最低点はHourglass Blue Line Cabernet Franc 2009 ($140) に付けられた85点。
カベルネ・フランクの持つべき特性を欠いていた事への罰でしょうか。
可愛そうなHourglass。
14種が86点だったというのに、Hourglassだけが単独で85点の最低点でした。
ガッローニ氏はカベルネ・フランクにうるさいようです。

<カベルネ・ソーヴィニョンのルール>

95点以上を獲得した123種のうち、なんと113種がカベルネ・ソーヴィニョン、
またはカブを使ったブレンドでした。

その中で目を引いたのは、98点プラスを獲得したKongsgaard The Judgeのシャルドネ。
白ワインで唯一95点以上を獲得したThe Judgeの2種類は、
決して繊細さで知られている訳ではないので、この先ガッローニ氏が
食事に合うようなワインを評価してくれるよう、祈りたいものです。



長くなるので、続きは後日載せます☆
待ちきれない方は、オリジナルの英語版をお楽しみください♪

# by sfwinediary | 2012-01-05 08:43 | ワインの雑学 | Trackback | Comments(2)

トランスメディア提供アイコン01Feliz Ano Nuevo!

Wishing you a very Happy New Year!



2012年が皆様にとって素晴らしい年でありますよう、心からお祈り申し上げます。

# by sfwinediary | 2012-01-01 03:33 | 日記 | Trackback | Comments(0)

トランスメディア提供アイコン01大晦日はバブリーで乾杯 Franciacorta

行く年への慰労と、来る年を寿ぎ祝う為に、多くの人が大晦日にあけるBubbly。
(Bubbly = スパークリング・ワインやシャンパンなど発泡ワインを称したニックネーム)

せっかく飲むなら、やはり美味しい泡を飲みたいもの。
でも、誕生日でも記念日でもないのに、
クリスタル1本に大枚をはたくのもなんだかなぁ…なんて思いも頭をよぎります。

そこで、ちょっとユニークなバブリーをお探しの方、イタリアのバブリーは如何でしょうか?



Franciacorta(フランチャコルタ)は、世界で一番厳しい製造規制を設けている地方。
長い瓶内熟成期間、収穫畑の規定など、シャンパンよりも厳しいものです。
(興味のある方は、ブレイクのPalate Pressコラムをご覧ください)

今月初めにフランチャコルタを訪れたブレイク。
彼が今年飲んだバブリーの中で一番美味しかったと称賛する
Contadi Castaldi (コンタディ・カスタルディ)2本をご紹介します。



Contadi Castaldi Franciacorta Satèn 2007
熟したゴールデン・アップルで始まり、トーストとヘーゼルナッツの風味の後味を残す
臆面のない芳醇さを持つ発泡ワイン。
ガス圧が低い独特のサテン・スタイル (Saten style) が、魅惑的な口当たりを醸している。

Contadi Castaldi “soul” Franciacorta Satèn 2005
良い意味でヴィンテージ年よりも古さを感じるのは、ガス圧の低さ故かもしれない。
風味はとても複雑で、ドライアップル、炒ったヘーゼルナッツ、粘土、杉といった
キャラクターを持つ。優雅な口当たり。



テキサスのワインショップ通販で、コンタディ・カスタルディのサテン($39)を
扱っているようです。
日本だともう少し割高になってしまうようですが、新しいバブリーの境地、
開いてみては如何でしょうか☆

# by sfwinediary | 2011-12-28 04:27 | Sparkling Wine | Trackback | Comments(4)

トランスメディア提供アイコン01Happy Holidays!


Happy Holidays and a Peaceful New Year!

# by sfwinediary | 2011-12-25 02:12 | 日記 | Trackback | Comments(0)

トランスメディア提供アイコン01デキャンタのかしこい使い方

自分仕様のプレミア・ワインが造れるという事で、人気のクラッシュ・パッド。
この度ブレイクが、クラッシュ・パッド・ワインブログの定期寄稿者の一員となりました。
初寄稿は、デキャンタの使い方について。
和訳しましたのでお楽しみください。オリジナルは、こちらからどうぞ♪
(著者の許可を得て和訳/掲載しています☆)




The Art of Decanting: How to Decant and Why

デキャンティングに必要なのは、たった10秒。
大きな、そして清潔な容器さえあれば、ワインをより美味しく出来る。

普段から、もっとデキャンタを活用するべきなのだけれど、往々にして見かけるのは、
多くの人が、間違ったワインを、間違った理由でデキャンタしている…という事実。

今月に入ってデキャンタを使った人~?
いま手を上げた人は、少ないんじゃないかな。それとも僕の千里眼が壊れてる?
言いたいのは、全員がここで手を上げるべきだ…って事。
例えば君が、最近ボトリングされたばかり、それも宅配便で届いてすぐのワインを
飲もうと考えているのならば、コルクを抜く前に、先ずデキャンタを用意しなきゃ。

最近リリースされた上に、運搬過程で振動が加わったボトル、
これなんてデキャンタされるべきワインの代表なのだけれど、
殆どの場合デキャンタされていないのが現実。
「世界中の殆どのワインが、デキャンタによって向上します。」と言うのは、
CIA(Culinary Institute of America’s Greystone campus)のマクニール女史。
「例外は、古くて高価なボルドー。空気に触れ過ぎると駄目になる事もあります。」

古典的なデキャンタのイメージと言えば、ソムリエが、蝋燭の明かりを頼りに、
澱を入れないように細心の注意を払いつつ、1947年のボルドーを一滴一滴注ぐ図。
これはイメージを大切にする客には大いに受けるだろう。
でもワイン愛好家にとっては、年代物の赤ワインをデキャンタするのは間違い。
年を経たワインの香りはとても繊細なので、ボトルを干す前に消えて欲しくないよね。
大切なワインを最高の状態で楽しむ為には、少々の澱がグラスに入ってしまうリスクは、
我慢するべき些細な事柄と言うべきものだろう。



年代を経たワインはデキャンタ必要なし。
新しいワインはデキャンタが必要。

メカニズムの理由はメルカプタンという化合物にある。
この化合物は、二酸化硫黄(sulfur)と共にワインに含まれていて、
これらはワインのえも言われぬ果実香を閉じ込めてしまう事が出来るんだ。
なので我々は、ワインが空気に触れる範囲を広げ、科学的再結合を促す必要がある。
ボトリング直前に、保存の為のsulfurを混入したばかりの新ワインは、
なおさら空気に触れさせる事が必要だって事、納得だよね。

「デキャンタに耐えられないワインは、飲むにも耐えられないだろう。
この店では多くの白ワインをデキャンタするけれど、オーク(樽)が強いものは特に
(デキャンタしている)。それによって、香り高くなるし、表情豊かになるよ。」
と語るのはLAにあるレストランProvidenceのワインディレクター、ラングレー氏。

若い赤ワインなど、ラングレー氏はダブル・デキャンタする事もあるという。
先ずボトルからデキャンタに移し替え、再び他のデキャンタに移す事で、
最速でワインを空気に触れさせる事が出来るってわけだ。

我が家では週に3度はデキャンタが登場するし、店でもデキャンタしてもらう事が多い。
特にスクリューキャップのワインは、殆どの場合デキャンタしている。と言うのも、
コルクキャップよりも多量の二酸化硫黄(SO2)が加えられる場合が多いからだ。
赤ワインでも白ワインでも、もうちょっと香りがあってしかるべきなんだけれどな…
て言う時には、僕は先ずデキャンタしてみる事にしている。

多分、皆の家には、豪華なデキャンタがあるんじゃないかな、
結婚式のギフトでもらったっていうような、ファンシーな品を。
我が家にも幾つかデキャンタがあるけれど、一番活躍しているのは
場所を取らないシンプルな形で、高価では無いもの。
デキャンタのデザインは、あくまでもイメージであって、どんな形でも目的は果たせる。
漬け物のガラス瓶だって、きれいに洗ってあれば、デキャンタとして使えるからね。



さて、デキャンタのマイナス点は、一度デキャンタしてしまうと、後戻りできない事。
なので、2,3日かけて1本空けようと思っている時は、そのままボトルに残しておこう。
僕は、飲みきれなかったデキャンタ半分ほどを、冷蔵庫に入れて置いた事がある。
大抵の場合、時間がたつと香りが抜けてしまうし、ましてや我が家の冷蔵庫には
ザワークラウト(ドイツのキャベツの漬物)が入っていることが多いので、
結果は推して知るべし。

もちろん一度デキャンタしたワインを、再びボトルに戻すことは出来る。
実はこれ、プロのセールスが使っている手なんだ。
ボトリングしてすぐのワインを売り込む為のテクニックの一つと言うわけ。

皆、もっとデキャンタを使おう。そしてもっとワインを飲もうではありませんか。


# by sfwinediary | 2011-12-20 04:34 | ワインの雑学 | Trackback | Comments(4)

トランスメディア提供アイコン01ジュースがお手軽にワインに変身!Spike your juice

或る日、我が家に、大層立派な木箱が送られてきました。
ワクワクしながら開けてみると、入っていたのはSpike your juice(スパイク・ジュース)。
ジュースをアルコール飲料に変身させる、お手軽キットです。

せっかく頂いたサンプル、早速試してみました。
その様子をブレイクのレポでお楽しみください。オリジナルはこちらからどうぞ♪




Spike Your Juice lets you make wine from any juice in 48 hours
- By W. Blake Gray


もしも自分が刑務所に収監される…なんて羽目に陥ったら、その際には是非
『スパイク・ジュース』を差し入れてもらおうと思っている。

Spike your juiceは、様々なジュースを、何と48時間でワインに変身させる優れモノ。
中身は至ってシンプル。
まず、イーストと砂糖が詰まった小袋。
その他に、ゴム製のストッパー、そしてエアロック。
この3つが揃ったら、基本的には、どんなジュースだってワインに変身させられる。

ドイツにはFederweisserと呼ばれる、季節の飲み物がある。
圧搾されたばかりの葡萄果汁で、収穫時にだけ手に入るのだけれど、
買った時点でまだ醗酵が進んでいる状態なので、味が刻々と変わるし、
あまり遠くには運搬できない。
僕はドイツでこのFederweisserに挑戦してみたけれど、味よりも
そのコンセプトが気に入ったものだった。
Spike your juiceも同じで、君がDIY (Do it yourself) 派だったら、きっと気に入ると思うな。



作り方はとっても簡単。
好きなジュースを室温に戻して、蓋を開ける。
(ジュースは64オンス(約1.8L)入り、人工甘味料無添加のもの奨励)
袋の中身を入れて、蓋の代わりにゴム製ストッパーとエアロックを装置。
Co2 が逃げられるようにする。(さもないと、ジュースが爆発するので要注意)
あとは48時間待つだけ。



僕は早速、送られてきたサンプルの木箱に入っていたWelch'sの
ブラックチェリー・コンコード葡萄ジュースを使って、実験に挑んだ。

48時間後に出来上がったのは、ちょっと発泡性のある、
さしずめスパークリング・メルローと呼べる飲み物。
その後3日間にわたって試飲したところ、味は日を追うごとにドライになり、
イーストの作用で糖分がアルコールに変換されていく様が実感できた。



アルコール度を発表したい処だけれど、ワインライターと、ワインメーカーの違いは、
自宅にアルコール測定器が有るか無いか。残念ながら家には測定器が無いんだ。
説明書ではアルコール度は14%ぐらいまで上がると言う事だけれど、
今回作ったものは、僕の感で言うと、恐らく10%ちょっとぐらいかな。

発酵を止める事は出来ないけれど、冷蔵庫に入れる事により、過程を遅らせる事は可能だ。
僕のアドバイスを聞いてくれるなら、早い段階で入れる事をお勧めしたい。
実験前にはドライな方がいいかな…と思ったのだけれど、実際に作って見ると
やや甘味があった方が美味しかった。
それとも僕はやっぱり典型的なアメリカ人ワイン愛飲家なのだろうか…
「ドライが良いよね~」と口では言いながら、甘いのを飲む…ってパターン。

結果から言うと、自分的には、やっぱり発泡してない本物のメルローを飲みたいと思う。
似通った味ながら、プロの造ったメルローの方が美味しいからね。
一方で、甘いモノ好きの妻は、毎晩一杯ずつ飲んでボトルを殆ど空にした。
(3日間、一日一杯づつ試しただけだよ~~~!ボトル半分だぜよ!byゴマ)



次に、まったく別のジュースを使ってみることにした。
ご登場を願ったのは、オレンジジュース。
大枚 $6.50 をはたき、オーガニックで搾りたてのOJを買い込んだ。
良い結果を得たければ、まず良い材料を使わねば…と言うわけ。

48時間後、なんとも素晴らしい結果が出た。
出来あがったのは、これまで味わった中で最高のミモザという風情。
(多分、レストランで出るミモザは、あまり質の良くないOJに、
安いカヴァが使われているからなのかもしれない。)
自分で造ったDIY版は、マイルドな発泡感にオレンジ風味が豊かで、
甘さと酸味のバランスが絶妙と来ている。メチャ美味しかった。

…で、しかし、全部飲みたいのを我慢して、実験を続けることにした。

実験開始から72時間後、発泡が強く、ドライになり、快適さが損なわれてきた。
96時間後にはアルコール感ばかりが目立ち、甘さが無くなり、飲める代物では無くなった。
これだったら48時間の時点で、全部飲んでしまえばよかったなぁ…。
まぁ、これも実験の為。残りは台所シンクの露と消えたのでした。



僕は別にSpike Your Juiceが、プロの造ったスパークリングワインよりも
美味しいなんて言ってるわけじゃ無いので、誤解なき様に。
でも世の中に、プロの造った柘榴のスパークリングワインや
グレープ・フルーツで造ったスパークリングなんて、売って無いだろう?
だからね、自分で造って楽しんでみるのは如何でしょうか…ってわけ。

最後に。
もしも刑務所暮らしをするならば、僕は最高のワインメーカーになれると思うよ。
リンゴやクランベリージュース、はたまたブレッド・プディングを使ってね。
まぁ、Spike Your Juiceが手に入ったら…って話だけれどね。



興味がある方は、Spike Your JuiceのホームページアマゾンUSAから買えます☆

# by sfwinediary | 2011-12-13 08:00 | 日記 | Trackback | Comments(6)

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