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カリフォルニア・ワインのブログ。 夫は米国人ワインライター。その影響でカリフォルニア・ワインに囲まれた生活をしています。SFから、ユニークなワイン情報をお届けします♪  ゴマ(石川真美)


by sfwinediary
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映画ジュリー&ジュリア

先週末、Blakeから「エイリアンの映画と、料理の映画、どっちがみたい?」と問われ、
迷わず選んだのは、料理の映画、『Julie & Julia (ジュリー&ジュリア)』。

ジュリア・チャイルドは、今から50年ほど前、
初めての“アメリカ人の為のフランス料理本”を出版。
TVの料理番組に登場するなどして、アメリカの食文化に
大いなる改革をもたらした、料理研究家。
先駆者的存在の女性。

一方、現代に生きる平凡なOLジュリーは、ある日、
ジュリアの本に載っている524個のレシピを再現することを決意、
その様子を随時ブログで紹介して、一躍人気者になったブロガー。

一冊のレシピ本を中心軸に、二人の女性の生き方が、
交互にスクリーンに映し出されます。


映画ジュリー&ジュリア_c0185058_641542.jpg


前評判の通り、メリル・ストリープの演技は圧巻。
背が高く、甲高い声で独特の喋り方をするジュリア・チャイルドを見事に演じ、
魅力的なキャラをつくり上げたのは、素晴らしい、の一言。

映画ジュリー&ジュリア_c0185058_6414849.jpg


一方、原作者であるジュリーを演じたのは、
映画『Enchanted (魔法にかけられて)』で、めちゃ可愛かったエイミー・アダムス。
ジュリー・パウエルのビッチーぶりを、体当たりで再現してくれたものの、
メリル・ストリープの前では、霞んでしまったのは否めませんでした。

映画ジュリー&ジュリア_c0185058_6431016.jpg


この映画が封切される大分前に、ジュリー・パウエルなる人物像を、
業界筋の風の噂に聞いていました。
そもそも彼女はブロガー。
でも、あちこちの雑誌などに登場するようになってから、自分は「ライター」であり、
「ブロガー」であったという前身を否定するようなコメントをしているとか。

映画の中で、ジュリア・チャイルドは、いつも明るくて前向きな性格。
料理本を世に出すまで10年以上の歳月がかかったものの、
あきらめず、努力を重ねる姿は、人々の共感を呼びます。

反対に、ジュリー・パウエルは、いつも不平ばかり並べて、自己中心的。
映画の原作者ではありますし、現代に生きているので、
本来ならば、観客の共感を呼ぶべき存在となるはず…なのですが。
話が進むうちに、ジュリア・チャイルドの部分だけで
映画を作った方がよかったかも…と思われた方、多いのでは?

ジュリーが、この先、業界で生き残っていくためには、
自身で編み出したレシピ本を出すか、皆をうならせるコラムを発表するか…。
いずれにしろ、アメリカの食の世界で、プロとして活躍するためには、
他人からの借り物でない、“自分で生み出す何か”が必要なことは確かなようです。

映画ジュリー&ジュリア_c0185058_6514936.jpg


料理の映画なので、終わった後、美味しい料理が食べたくなるかな?
と思っていたけれど、二人の生き様に焦点が当っていたので、
レストランに駆け込んで、バターたっぷりのフレンチを…という気は、
起きませんでした☆

『タンポポ』や『ビッグ・ナイト』を観ると、
終わった途端に、ラーメンやイタリア料理が食べたくなりますよね♪


興味がある方は、ぜひメリル・ストリープを観にお出かけ下さい☆

映画ジュリー&ジュリア_c0185058_644935.jpg






映画『ディストリクト9(District 9)』

結局、後日観に行くことになった、エイリアン映画の話を、ちょっとだけ☆

20年前、南アフリカの上空で動かなくなってしまった宇宙船。
ヨハネスブルグに設営されたのは、エイリアンの難民キャンプ、「ディストリクト9」。
しかし、宇宙人との共存は、儚(はかな)い夢でしかなかった。

もはや厄介者となり果てたエイリアンを、遠隔地に強制移動させるべく
民間会社MNU (Multi‐National United) が駆り出される。
ところが、立ち退き責任者に抜擢されたWikus van der Merweが、
難民キャンプで、或る液体を浴びてしまったことから、
話は意外な方向へ…。


映画ジュリー&ジュリア_c0185058_6455095.jpg


『ロード・オブ・ザ・リングス』のピーター・ジャクソン氏がプロデューサー。
南アフリカ出身、カナダで活躍中の、二ール・ブロムカンプ監督の映画。
ハリウッド映画を見慣れた目には、とても新鮮に映る物語展開。
(アラはいっぱいありますが☆)

手持ちカメラが苦手な私は、映画が始まってすぐ、前方中央席から、
はるかかなた後方へ移動したのですが、それでもクラクラめまいが…。
『クローバーフィールド』よりは、固定カメラが多用されて、マシなものの、
それでも、酔いやすい人は、ご注意を★

Si-Fi大好きの友人は、大絶賛でした。
アパルトヘイトを背景に持つ、南アフリカの実世界の風刺ととれば、奥が深そうです。
でも、酔ってしまった私には、なんだかなぁ…な映画でした。

映画ジュリー&ジュリア_c0185058_64679.jpg

by sfwinediary | 2009-09-03 06:39 | 映画