カリフォルニア・ワインのブログ。 夫は米国人ワインライター。その影響でカリフォルニア・ワインに囲まれた生活をしています。SFから、ユニークなワイン情報をお届けします♪  ゴマ(石川真美)


by sfwinediary
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ワイン審査、舞台裏のお話し

街角から、全米規模のコンペまで、様々に行われている
ワインのコンペティション。
受賞したワインは箔がつくので、ワイナリーとしては、
セールスの良い追い風にもなります。

さて、これらの受賞ワインの後ろには、審査員がいるわけですが、
審査は果たしてどのように行われているのでしょうか?
前にブリュッセル国際ワインコンクールでの模様をご紹介しましたが、
昨日から行われているサンフランシスコ・クロニクル・ワインコンペティションの
様子を、ちょこっとご紹介します☆

全米から集まったワインは、いくつかのカテゴリーに分けられ、
4日間に渡り、50人余りの審査員によって査定されます。
(2010年の参加ワイン、その数なんと、4,900種あまり!)
昨日の初日に、ブレイクが担当したのは、シャルドネ($10以下)と
ピノ・ノアール($20~$25)の2種類。

驚いたことに、$10シャルドネは思ったよりも悪くなく、
逆にこの値段帯のピノの方が、がっかりする内容だったそうです。
以下、ブレイクのブログ記事よりの抜粋です。

c0185058_8163898.jpg


皆さんは、こういった審査では、いくつかの優れたワインが際立ち、
最終的には審査員全員が、賞の授与に賛同するとお思いでしょう?
ところがどっこい、現実の審査会場では、少々別の光景が繰り広げられているのです。

今回、シャルドネの勝者を、一番初めの段階で擁護したのは、たった1人、僕だけ。
そして、最高点を付けたワインは、2人が推しただけで高得点を得ることができたのです。
(僕ではありません、嫌いな味でしたから)。

事情を話すと、初日の午前中、我々は67種類の$10以下のシャルドネの
審査を割り当てられました。
この朝の初ワイン「番号1番」は、トーストに、レモンのフルーツ風味、
バランスもいいし、なかなかいい感じ。
これだったら$20のシャルドネにも負けてないと思いました。

しかし、フタを開けてみると、金メダルに推したのは僕一人。
2人が銅メダル、他の2人はメダル無し…。
そこで、僕が熱弁をふるい、もう一人の審査員が賛同して銀メダルに変更。
その結果、このワインは、この段階で銀メダルとなりました。

この審査では、銀の銃弾(Silver bullet)という制度があって、
1日に1度だけ、審査員は自分の票の他に、もう一票、
銀メダルの票を付加することができます。
議論の際、この銃弾を使うことも考えたのですが、それでも
金メダルにはならないので、思いとどまりました。
(ちょっとインチキくさい制度だとは思います。)

さて、ワインは、一回に10種類ずつ運ばれてくるのですが、
40種類ほどテイスティングした時点で、
我々は、一番初めのグループに厳しすぎた事に気がつき、
もう一度、味見する事にしました。

この席で、またもや僕は「番号1番」のために熱弁をふるいます。
僕の情熱が伝わったのか、それとも最近生やし始めた口髭が、
僕をチャールズ・マンソンに見せたのでしょうか、
もう2人の審査員が、金メダルの授与に賛同。
そして、このグループの金メダル6個のうちの一つが、
めでたくも「番号1番」に贈られることになりました。

そして最後に、この金賞グループの最優秀賞を決めるために、
これら6種類のブラインド・テイストが行われた結果…。
ジャ~ン、この「番号1番」は、このクラスの一番に、みごと輝いたのでした。

金メダルに輝いたこの「番号1番」ワインの名前は、金曜日に明かされます。
それまでは正体不明ですが、ワイナリーは受賞の報告を喜ぶはず。
(この記事を読んだワイナリーの方、貴方のワインが金賞に輝いたのは
僕が頑張って熱弁をふるったからですよ~~~☆)

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一方で、ピノ・ノアール($20-25)のグループ勝者には、がっかりでした。
僕からのメダルは、無し、他の2人の審査員も同じ意見でした。
反面、もう2人のツボにはまったようで、これを金メダルに推し、
僕ら3人が大嫌いだったにもかかわらず、この2人の金メダル票で、
一番の座に就いた…という次第です。

51種類のピノ・ノアール($20-25)の中から、
金メダルに輝いたのは4種類。
満場一致でメダルに輝いたものは、皆無でした。

僕が思うに、大会社の美味しいピノは$20以下で売られ、
小さな生産者のピノは、$30以上の値がつけられるので、その間の
この価格帯は死角となり、パッとしない味が多かったのかもしれません。

このカテゴリーの勝者を決める時、2人が結果的に一番となった
ピノを推し、僕ともう一人はそれに反対。
受賞か否かは、最後の一人の審査員の手にゆだねられたのですが、
彼女の判断は、賞の「授与」。
これまで数々のワイン・コンペティションを経験してきましたが、
この時以上に、下された判断に、賛同出来かねた事はありませんでした。

まぁね、僕の推したシャルドネが1番に輝いたんだから、
審査初日としては、悪くなかったかも。
ワイン・コンペティションっていうのは、ある種、政治のようなもの。
良いも悪いも、妥協と折衷(せっちゅう)が積み重なった結果であります。

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如何でしたでしょうか。
丁々発止のやり取りが繰り広げられて、受賞ワインが決められていくんですね。
ちなみに、ブレイクは今日、SVを担当する予定。
楽しめるカテゴリーだと、嬉しいのですが☆

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by sfwinediary | 2010-01-06 08:12 | ワインなイベント