カリフォルニア・ワインのブログ。 夫は米国人ワインライター。その影響でカリフォルニア・ワインに囲まれた生活をしています。SFから、ユニークなワイン情報をお届けします♪  ゴマ(石川真美)


by sfwinediary
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SFクロニクル・ワイン・コンペティション シラーの巻

2010年サンフランシスコ・クロニクル・ワイン・コンペティション。
その審査の舞台裏を、ブレイクのブログの翻訳でお伝えします。
3日目に、ブレイクが担当したのはシラー($30-40)とMuscuts(マスカット)。

英語のオリジナルは、こちらからどうぞ♪


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「アメリカのシラーを買うなら、大枚を払う必要は無し」。
これは今回の審査で習ったレッスン。

今日、僕が担当したのは$30-40のシラー、80種類。
いくつか不発はあったものの、なかなか面白いカテゴリーだった。
同じ価格帯のカベルネ・ソーヴィニョンを担当した審査員達によると、
結果は悲惨なものだったとか。

スターがあまり居なかったため、我々が金メダルに選んだのは7個。
そのうちの2個では、銀の銃弾(審査員が一日に一度だけ使える特別票)が使われ、
ダブル・ゴールドは、皆無だった。
80種のエントリーの中で、「これは!」と際立ったワインは、残念ながら無かった。

我々5人の審査員が、特別に厳しかったのでは?と思われるかも知れないが、
そういうわけでもなく、昨日の$14-20のソーヴィニョン・ブランでは
我々の選んだ金メダルの総数は、平均を上回っていた。
(ワイナリーから参加費を頂戴している主催者にとっては、朗報だろう)

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隣の部屋では、$10-20のシラー・カテゴリーにエントリーした49種類中、
14のワインに金メダルが贈られたらしい。
一方で、$40以上のシラーを担当した審査員と話した所では、
パワフル過ぎ、オークが強過ぎのものが多かったそうだ。

これらの事実から、学習できることがある。

シラーは、育てやすく、安価で造りやすい葡萄品種なので、
それ故に、しばしばイエロー・テールや、トゥ・バック・チャック
(Two Buck Chuck)のベスト商品となる。
しかし、この品種を化粧しようなどと思うと、逆効果になってしまう可能性があるのだ。

我々のグループで、銀と銅は多かったものの、金メダルが少なかった理由は、
葡萄を成熟させるために、収穫時期を引き伸ばし過ぎた結果だろう。
$30-40のシラーは、フルーツ風味に富んでいたものの、酸味に欠けていた。
この手のワインは、始めのうちは好ましいが、グラスが空く前に飽きてしまう。

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次に審査したのは、マスカット26種類。
4つの金メダルの内の一つは、僕が銀の銃弾を使った結果だ。
実のところ、マスカットのエントリーが少ないことは、意外だった。
カリフォルニアの多くのワイナリーでは、テイスティング・ルームを訪れる、
“甘いワインだけを好む”客の為に、マスカットを販売している。
そして、こうした審査で得た『金メダル』が、大いに威力を発揮するのは、
このテイスティング・ルームに置ける販売促進なのだ。

でもね、中には残留糖分7.8%にも及ぶワイン(銀メダルを獲得した)まで
あったので、終わった時には、これ以上数が多くなくてよかった…
と、ホッとしたのでした。


さて、我々が帰り支度をしていた所、主催者がフルーツワインを9種類
審査してくれないだろうかと、持ち掛けてきた。
こんな機会でもなければ、テイスティングする事は無かったかも知れない製品を
味見できたので、これは収穫だった。

初めの4つは、“ブラックベリー・メルロー”、“ラズベリー・ジンファンデル”、
“ストロベリー・ホワイト・ジンファンデル”、そして“トロピカル・シャルドネ”。
4つとも、甘すぎず、適度な酸味を持っていて、
「トロピカル」を「パイナップル」と読むのならば、
冠する果実の風味を良く現した、フルーツワインだった。

“ブラックベリー・メルロー”と“ストロベリー・ジンファンデル”が金メダルに輝いた。
後者は、ダブル・メダルの一歩手前まで行き、
僕的には、一般的なホワイト・ジンファンデルよりも好みだった。

審査はブラインドで行われたのだけれど、
先入観なしでテイスティングする事の大切さに、
改めで気づかせてくれた事実が、ここにある。

我々が美味しいと思ったこの“ストロベリー・ホワイト・ジンファンデル”は、
何と$5程で売られている、ガロの製品だったのだ。
審査員全員が、清々しくて、ストロベリーの風味がいい感じで
鼻につかない、このましいワインだと思った。
昨日までの僕だったら、馬鹿にしていたかも知れないワインだ。

「先入観なしのオープンマインドで、ついでに口も大きく開けてワインを飲もう」
という、いい教訓でありました。

おめでとう、ガロ。$5という低価格で、なかなかのワインでした。

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次回はいよいよ最終回。
サンフランシスコ・クロニクル・ワイン・コンペティションの勝者の発表です。
待てない方は、こちらからどうぞ♪

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by sfwinediary | 2010-01-10 05:23 | ワインなイベント