カリフォルニア・ワインのブログ。 夫は米国人ワインライター。その影響でカリフォルニア・ワインに囲まれた生活をしています。SFから、ユニークなワイン情報をお届けします♪  ゴマ(石川真美)


by sfwinediary
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デキャンタのかしこい使い方

自分仕様のプレミア・ワインが造れるという事で、人気のクラッシュ・パッド。
この度ブレイクが、クラッシュ・パッド・ワインブログの定期寄稿者の一員となりました。
初寄稿は、デキャンタの使い方について。
和訳しましたのでお楽しみください。オリジナルは、こちらからどうぞ♪
(著者の許可を得て和訳/掲載しています☆)


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The Art of Decanting: How to Decant and Why

デキャンティングに必要なのは、たった10秒。
大きな、そして清潔な容器さえあれば、ワインをより美味しく出来る。

普段から、もっとデキャンタを活用するべきなのだけれど、往々にして見かけるのは、
多くの人が、間違ったワインを、間違った理由でデキャンタしている…という事実。

今月に入ってデキャンタを使った人~?
いま手を上げた人は、少ないんじゃないかな。それとも僕の千里眼が壊れてる?
言いたいのは、全員がここで手を上げるべきだ…って事。
例えば君が、最近ボトリングされたばかり、それも宅配便で届いてすぐのワインを
飲もうと考えているのならば、コルクを抜く前に、先ずデキャンタを用意しなきゃ。

最近リリースされた上に、運搬過程で振動が加わったボトル、
これなんてデキャンタされるべきワインの代表なのだけれど、
殆どの場合デキャンタされていないのが現実。
「世界中の殆どのワインが、デキャンタによって向上します。」と言うのは、
CIA(Culinary Institute of America’s Greystone campus)のマクニール女史。
「例外は、古くて高価なボルドー。空気に触れ過ぎると駄目になる事もあります。」

古典的なデキャンタのイメージと言えば、ソムリエが、蝋燭の明かりを頼りに、
澱を入れないように細心の注意を払いつつ、1947年のボルドーを一滴一滴注ぐ図。
これはイメージを大切にする客には大いに受けるだろう。
でもワイン愛好家にとっては、年代物の赤ワインをデキャンタするのは間違い。
年を経たワインの香りはとても繊細なので、ボトルを干す前に消えて欲しくないよね。
大切なワインを最高の状態で楽しむ為には、少々の澱がグラスに入ってしまうリスクは、
我慢するべき些細な事柄と言うべきものだろう。

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年代を経たワインはデキャンタ必要なし。
新しいワインはデキャンタが必要。

メカニズムの理由はメルカプタンという化合物にある。
この化合物は、二酸化硫黄(sulfur)と共にワインに含まれていて、
これらはワインのえも言われぬ果実香を閉じ込めてしまう事が出来るんだ。
なので我々は、ワインが空気に触れる範囲を広げ、科学的再結合を促す必要がある。
ボトリング直前に、保存の為のsulfurを混入したばかりの新ワインは、
なおさら空気に触れさせる事が必要だって事、納得だよね。

「デキャンタに耐えられないワインは、飲むにも耐えられないだろう。
この店では多くの白ワインをデキャンタするけれど、オーク(樽)が強いものは特に
(デキャンタしている)。それによって、香り高くなるし、表情豊かになるよ。」
と語るのはLAにあるレストランProvidenceのワインディレクター、ラングレー氏。

若い赤ワインなど、ラングレー氏はダブル・デキャンタする事もあるという。
先ずボトルからデキャンタに移し替え、再び他のデキャンタに移す事で、
最速でワインを空気に触れさせる事が出来るってわけだ。

我が家では週に3度はデキャンタが登場するし、店でもデキャンタしてもらう事が多い。
特にスクリューキャップのワインは、殆どの場合デキャンタしている。と言うのも、
コルクキャップよりも多量の二酸化硫黄(SO2)が加えられる場合が多いからだ。
赤ワインでも白ワインでも、もうちょっと香りがあってしかるべきなんだけれどな…
て言う時には、僕は先ずデキャンタしてみる事にしている。

多分、皆の家には、豪華なデキャンタがあるんじゃないかな、
結婚式のギフトでもらったっていうような、ファンシーな品を。
我が家にも幾つかデキャンタがあるけれど、一番活躍しているのは
場所を取らないシンプルな形で、高価では無いもの。
デキャンタのデザインは、あくまでもイメージであって、どんな形でも目的は果たせる。
漬け物のガラス瓶だって、きれいに洗ってあれば、デキャンタとして使えるからね。

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さて、デキャンタのマイナス点は、一度デキャンタしてしまうと、後戻りできない事。
なので、2,3日かけて1本空けようと思っている時は、そのままボトルに残しておこう。
僕は、飲みきれなかったデキャンタ半分ほどを、冷蔵庫に入れて置いた事がある。
大抵の場合、時間がたつと香りが抜けてしまうし、ましてや我が家の冷蔵庫には
ザワークラウト(ドイツのキャベツの漬物)が入っていることが多いので、
結果は推して知るべし。

もちろん一度デキャンタしたワインを、再びボトルに戻すことは出来る。
実はこれ、プロのセールスが使っている手なんだ。
ボトリングしてすぐのワインを売り込む為のテクニックの一つと言うわけ。

皆、もっとデキャンタを使おう。そしてもっとワインを飲もうではありませんか。

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by sfwinediary | 2011-12-20 04:34 | ワインの雑学