カリフォルニア・ワインのブログ。 夫は米国人ワインライター。その影響でカリフォルニア・ワインに囲まれた生活をしています。SFから、ユニークなワイン情報をお届けします♪  ゴマ(石川真美)


by sfwinediary
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カテゴリ:ワインなお話( 25 )

先週末に、ゴールデン・ゲート・パークで行われた音楽イベント、
Outside Land (アウトサイド・ランド) 。

若者をターゲットにしたこのイベントの売りは、
ワインとグルメ屋台の、ラインアップの強さ。
取材したブレイクによると、参加したのは職人技に優れたワイナリーの面々、
そして他ではあまり見かけない葡萄品種が取り揃えられていたそうです。

以下訳してみたのは、アメリカの若い消費者層とワインの関係です☆


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その動きがとても緩慢なので、世界の変化に気づかない事もある。
10年前によく目にした記事は、若い消費者層へのアピールの方法がわからず
ワイナリーが困っている、というものだった。

先週末開かれた、Outside Land という音楽イベントでは、
参加した食とワインの関係者の顔ぶれは、なかなかのセレクションだった。

もしもこれがベビー・ブーム層をねらった行事だったら、
ホワイト・ジンファンデルと、シャルドネが山と積れていた事だろう。
でも20代をターゲットとしたイベントでは、そうはいかない。
彼らは、なかなかのワイン知識を持ち合わせているし、
一味違った、面白いテイスティングの機会を探しているからだ。

ワインに関して言えば、現在の若い世代層は、これまでのアメリカの歴史上、
一番スマートな消費者層と言える。
今や世界で一番のワイン消費大国となったアメリカの未来は、
彼らによって希望が持てるものと思える。

ちょっと想像してみてほしい、経済が回復して、若者達に余裕が出たら、
彼らがどんなワインを飲むだろうかと。
僕が思うに、その時こそ、これまでの因習の殻を打ち破り、
真摯な姿勢で偉大でユニークなワイン造りに励んでいる人々の努力が、
報われるに違いない。

本題に戻ろう。どうして、こんな現象が現れたのだろうか?
若い層は、決してアプローチし易いとは言い難いグループで、
新聞業界などは、如何に彼らのハートを掴むか、未だに暗中模索状態だ。

ここに僕の見解を挙げてみよう。

1.気取りを取り払った事
年配層にとって、ワインに対する知識不足をさらけ出すのは、恥ずべき事だった。
しかしアメリカのワイナリーでは、これまで常に一貫して、
“独自のテイストを持つ事は良い事なんですよ”と謳ってきた。

片やフランスを見てほしい。
君がもしも、ムヌトゥ・サロン(Menetou-Salon)を正確に発音できなかったり、
コンドリュー(Condrieu)地方で採れる葡萄の品種を知らなかったりしたら、
鼻先でせせら笑うようなソムリエが、未だに幅をきかせている。
そんな環境では、フランスの若者のワイン離れも、うなづけるというもの。
フランスのワイン業界は、これに関して米国から学べる点があると思う。

2.全国津々浦々でテイスティング・イベントを開催
アメリカのワインメーカー達は、全国を飛び回って、ワインの振興に努めてきた。
大変な事だったろうけれど、彼らの努力が実ったと言える。

かつての中西部の街では、マークアップ価格が高すぎながらも、
何とか飲める銘柄のワインを置いてあるレストランが、
一軒でも見つかればラッキーと言えた。
それが今や、殆どの中都市で、それなりのワインリストが置いてある店が見つかる。
これは一重に、ワインメーカーやブランド大使達が旅を重ね、
情熱を傾けてきた結果だろう。

3.ウエッブサイトの充実
僕がワインについて書き始めたころ、ワイナリーのHPで
事実関連の確認をするなんて、到底、望めない芸当だった。
何故なら、往々にしてオーナーの10代の息子が作成したもので、
何カ月も更新されないような古い情報しか載っていなかったからね。

それが、今日では、多くのワイナリーのHPで、
特定のヴィンテージの収穫情報が、即座に手に入れられるようになった。
これはあらゆる業界で共通しているのだろうけれど、
ほんの5年前に比べたって、素晴らしい進歩と言える。

4.ソーシャル・メディアの支援
店舗を構えた従来型企業ほどでは無いにしても、
未だにワイナリーはソーシャル・メディアに惑わされていると言わざるを得ない。
しかしそれも、トゥイッターやフェースブックのファンページなどの登場によって、
飛躍的に前進した。

トゥイッターでワイン販売が伸びたとの確認情報は無いけれど、
でもね、ワインがごく自然に生活の一部として語られる…
素晴らしい事じゃありませんか。

5.若いソムリエの台頭
熱心な若いソムリエ達が、同じ世代のアメリカ人達に
もたらした影響は、計り知れないほど大きい。

また、ヴィンヤード訪問の機会や、垂直テイスティングの機会、等々、
昔だったら、上得意の顧客にしか開かれていなかった門戸を、
ここ10年ほど、ワイナリーが率先して、初心者にも広く開いてきたのは、
素晴らしい事と言える。

6.ラベルの簡素化
若い世代は、年配層よりも、シンプルなラベルを必要とするか?
答えは「否」だ。
ベビー・ブーマーの方が逆に、目が弱くなった分、簡素なラベルが必要かも。

老眼はともかく、簡素なラベルは、初めての客でも、
気軽にボトルを手に取って、試してみようと思わせてくれる。
最近になってドイツでも、ラベルは簡素な方が良いと気づいたようだ。

7.ユニークなワイン造り
若い世代は年配層よりも好奇心に富んでいて、実験的な挑戦を厭わない。
彼らには、イエローテイルも売れるだろうけれども、
シングル・ヴィンヤードのグルナッシュだって、売れる。
そして、彼らの興味を掻き立てて、トゥイートさせ、
キッチンで友人達とのテイスティング会を開かせるのは、
シングル・ヴィンヤードのグルナッシュのような、ユニークなワインだ。

情報にあふれている今、面白い製品がなければ注目を集めるのは難しい、
そして、面白いワイン造りに勤しんでいるワイナリーは、報いられて当然だろう。

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こうやって書いていると、自分も25才だったらよかったのにと思う。
僕らが育ったワイン世界は、最高のボトルは奥のセラーに隠されたままで、
面白いグラス・ワインなんてものは存在しなかった。
コンサートでだって、せいぜいプラスティックボトルに詰められたものしか望めなかった。

今週末、僕はWind Gap Sonoma Coast Syrahを片手に
(アルコール分は、たったの12.7%!)Phoenixを聞いていた。
これぞワインを楽しむべき姿だし、だからこそ20代の若者にも、
ワインが受け入れられているのだと思う。

アメリカのワイン業界の皆さん、Good job! 

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以上ブレイクが見た、アメリカの若い消費者層とワインの関係でした。

アメリカはただ漠然とワイン消費市場でトップを争うようになったのではなく、
これまでのワイン業界関係者の努力があった結果なのね…と納得。

お洒落なレストランで、ソムリエに慇懃に開栓してもらうのも、
たまには、それなりに楽しいけれど、
やっぱり、毎日の食卓を楽しく飾って、料理を美味しくしてくれる、
気取らないワインが一番。

情報をうまく利用して、ユニークなワインに果敢に挑戦、
日々の生活を、豊かにしたいものですね☆

オリジナルをご覧になりたい方は、こちらをどうぞ♪

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by sfwinediary | 2010-08-19 07:39 | ワインなお話
The 10 most overrated winesというブレイクの記事。
意訳の続きです。
オリジナルを読みたい方は、こちらからどうぞ☆


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過大評価されている10のワインをご紹介します。
ここに挙げたのは、高得点を付けておきながら、評価した人間が
自らの夕食の席では飲まないような、過大評価されているワイン。
そして、一部のファンによって、過大評価されているワインなど。

“過大評価=悪い…という意味ではない”ので、間違えないでください。
では、こちらがリストです。

No5:アルゼンチンのマルベック
何故、小さな名もない産地のブレンドワインが、突如、市場に躍り出たのか?
それは多分、かつて$100のワインを飲んでいた層が、経済低迷の影響を受けた結果、
安くて、でもビッグな赤ワインを求めた結果だろう。

しかし、考えてみてほしい。
何故マルベック( Malbec) 葡萄は、ボルドーで4番目の地位に甘んじているのか?
それはメルローとブレンドしてさえも、あまり面白いキャラの葡萄とは言えないから。

また、アルゼンチン産マルベックの質が、値段に正比例しているとも思えない。
一番すぐれているのは$12 ~$15の価格帯のもの。
$25以上の値段が付いているものは、得てして、オークに浸かり過ぎて、
葡萄の持つ本来の姿では無くなっている。
アルゼンチン産のマルベックがどうしても買いたかったら、安い方がベター。

でも、もっとお勧めなのは、スペインのトロ (Toro) の凝縮した風味の赤ワイン。

No.4:ニュージーランドのピノ・ノワール
キーウィ諸君、悪いね。君たちはとっても良い人だし、
素晴らしいソーヴィニョン・ブランを世に送り出している。
それに人々が評価している以上に、優れたシャルドネとリースリングを造っている。
でも、もう少し地球温暖化が進むまでは、やっぱり白ワインの国だろう。

NZのピノに悪いところは無い。フルーツ風味で、飲んで快いワインだ。
でも、これまでに僕は200種類以上を飲んだけれども、
未だに、僕がピノに望む「わお~!」体験は無い。
葡萄の木が若すぎるのだろうか、複雑な風味に欠けている。

代わりにお勧めは、オレゴン州のピノ・ノアール。

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No 3:The Wine Advocate誌の100点ワイン
ロバート・パーカー自身が採点を管理していた時は、この得点にはもっと重みがあった。
しかし、Jay Millerが踏襲してからは、まるで幼稚園の先生が
園児に金賞を与えるようなもので、僕の経験から言えば、
ポートフォリオの中で、最も“飲めないワイン”に当たる確率が高い。

もし君がシロップのような舌触りの、甘いワインをお好みならば、
彼の提案するワインは、ツボにはまっている事だろう。
でも、ビンテージ・ポートや、パソ・ロブレスのブレンド赤ワインに、
なんで何百ドルも払う必要があるだろうか?
せいぜい$60ぐらいの価値しか見いだせないのに?

どう説明したら、分かってもらえるだろうか。
もしも93点のワインと、100点が付いたワインを飲む機会があるなら、
(ザ・ワイン・アドボケイト誌の得点だからね。他と混同しないように。)
93点の得点が付いたワインの方を選んだほうが良いだろう。
代わりに、Wine Review Onlineの94点ワインを選ぼう。

No.2:オーガニック・ワイン
ホールフーズ(アメリカの健康志向大型マーケット)で、
最も伸びているカテゴリー、オーガニック・ワイン。
オンラインで嫌と言うほど、これらワインを褒め称えるコメントを見てきた。

僕は常日頃、地元で出来た製品を買うようにしているし、
オーガニックの食材には、特に目が無い。
しかし、そんな僕でも、“オーガニック・ワイン”を買った事は無い。

理由?
亜硫酸塩(Sulfites)は、ワイン造りに欠かせない要素だから。

亜硫酸塩(サルファイト)は、葡萄の副産物として自然に発生するもので、
新鮮なフルーツ風味を保持するために、無くてはならない。

ヨーロッパでは、法律を作った人達が、その事実を知っていたに違いない、
何故なら、フランスでは亜硫酸塩を含んでいる場合も
『オーガニック・ワイン』と呼ぶ事が、法的に許されているからだ。

一方、米国では『オーガニック・ワイン』には、亜硫酸塩は加えてはいけない。
ということは、多くのオーガニック・ワインが、運動靴のような風味がするだろうって事。
悪くなってしまったワインは、君にも環境にも宜しくない。

もしも君が(米国表示の)オーガニック・ワインを買っているならば、
広告に惑わされている口だと言わざるを得ない。
イエロー・テイルを買う層とは、違う理由から選んでいるのだろうけれど、
広告を書いているのは、同じコピーライターかもしれない。

買うのなら『オーガニック葡萄から造られたワイン:
バイオダイナミック・ワイン』を買おう。
(Wine made from organically grown grapes; biodynamic wine)
(日本ではビオワインと呼ばれているようです)

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No.1: カベルネ・ソーヴィニョン
覚えているかな、過大評価=悪いワインではない、と言ったことを。
僕は美味しいカベルネは好きだ。
酒精強化されていない(unfortified)ワインは、長期保存に向かないが、
もしも40年を経たワインを飲むならば、僕はカベルネを飲みたいと思う。
でも、40年以上保存されたカベルネを飲む機会は、そうそうあるものじゃない。

アメリカ人は、実にカベルネが好きだ。でも、赤身の肉以外の料理とは合わないし、
ワインにある程度の質を求めるならば、$20以上は散財する必要がある。
(殆どの赤ワインは肉料理に合うし、もっと安くて良いものが買える)

理由は恐らく、人々が得点評価を正確に認識していないからだろう。
ワイン関連の雑誌が、カベルネをベースにしたワインを評価する時、
長期保存した場合の“可能性”が、そこに加味されていることをご存じだろうか?

人々は、夕食にカベルネを開けたり、パーティの席にカベルネを持って行く。
なぜなら、雑誌で98点以上の高得点を得ているのは、殆どカベルネだから。
でも逆に、カベルネだからと言って、素晴らしいワインだとは限らない。
カベルネと呼ばれているワインの全てが、98点に値するワインでは無いって事。

なにも、カベルネの存在を無視しろと言っているのではないので、誤解しないでほしい。
でも、もしも君が、夕食をより一層美味しくしてくれる赤ワインを探しているのならば、
カベルネ・ソーヴィニョン以外の葡萄品種を選んだ方が良いって事。

代わりにお勧めなのは、プティ・シラーや、シラー/シラーズ。

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以上、ブレイクの過大評価ワイントップ10でした。
オリジナルは、こちらからどうぞ☆

記事には多くのコメントが寄せられたのですが、
特にオーガニック・ワインに関しての関心が強かったようです。

アメリカの『オーガニック・ワイン』にはサルファイトが使えないので、
何か月かすると、いや~な、味と香りに変身してしまうワインが多いと思います。
一方で、ヨーロッパではサルファイトOKとなっています。

ヨーロッパ産の『オーガニック・ワイン』を飲んだら頭痛がしないわ♪という方、
頭痛の原因は、サルファイトでは無いのかもしれません。
試しに、是非、ドライ・フルーツを食べてみて下さい。
ドライ・フルーツには、ワインに含まれるよりも、遙かに多量のサルファイトが含まれています。

身体によくて、なお且つ、美味しいワインを飲みたい場合は、
オーガニック栽培された葡萄を使ったワインをお選びください☆
Wine made from organically grown grapes; biodynamic wine


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by sfwinediary | 2010-08-16 14:23 | ワインなお話
ブレイクが、先日、The 10 most overrated winesという記事を発表したところ、
月間で最も読まれているワイン記事の第1位に躍り出ました。

過評価されているワイン ベスト10を読んで、皆さんは、どう思われるでしょうか?
フムフムと頷いたり、いや、それは違う…との意見も出たりするでしょう。
まぁ、まずは、目を通してみてくださいませ。
オリジナルを読みたい方は、こちらからどうぞ


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パーカーやワインスペクテイター以外に活躍の場を持つ、
我々ワイン・ライター達は、常日頃、過小評価されているワインに
なんとかスポットライトを当てようとしています。
でも、宇宙はバランスも必要としている…。
そこで僕は今日、過大評価されている10のワインをご紹介しようと思います。

ここに挙げたのは、高得点を付けておきながら、評価した人間が
自らの夕食の席では飲まないような、過大評価されているワイン。
そして、一部のファンによって、過大評価されているワインなどです。

間違えないでほしいのは、“過大評価=悪い…という意味ではない”事。
野球選手のManny Ramirezは過大評価されていたけれど、
健康だった時は、ヒットを打てたし、
映画スター・ウォーズも最高のSF映画というのは過大評価だけれども、
けっして悪くない映画だったでしょう?

では、こちらがリストです。

No10:イタリアのピノ・グリージオ
評論家はあまり注意を払わないけれど、広くアメリカ人に愛されているのが
イタリアの、ピノ・グリージオ。
Santa Margherita Pinot Grigioは、アメリカに輸入されている
人気ワインの中の一つで、$25程の値段が付いている。
でも、味は“お口のリンス”、と言ったところ。
悪いところは何もない。
でも$10以上の価値が、果たしてあるのだろうか?
ポルトガルの Vinho Verdeの方が、安くて買い得。

No.9:スーパー・トスカン
また、イタリアワインを例に挙げてしまうけれど、過大評価されているワイン。
Wine Advocate誌は、カベルネ・ソーヴィニョンと、少々のシラーが入っていないと、
イタリアのワインは素晴らしくない…とでも言いたいのだろうか?

僕がイタリアを訪れた時、殆どのワイナリーで、スーパー・トスカンは
ラインアップのうちの4番目か5番目のワインだった。
もう一歩進んで言えば、どんなに良いとされているものだって、
使われているのは広域から調達してきたジェネリックな葡萄だ。

思い浮かべてほしい「どんな味を持って、スーパー・トスカンと考えるか?」
オーストラリアのカベルネ‐シラーズのブレンドと飲み比べて、どこが違う?
例えば、Big House Red(CA州)と比べてみて、如何?
飲むならば、イタリアのバルベーラがお勧め。

No.8:ナパのシャルドネ
カーネロス、オークノール地域といった、ほんの一部を除いて、
ナパ・ヴァレーの土地は、シャルドネの栽培には向いていない。
暑すぎるんだ。
だからワインは皆、アルコール度が高くなってしまう。

最近「シャルドネは嫌いだけれど、ブルゴーニュの白は好きだ」
と言う、アメリカ人が増えてきた。
彼らが倦厭するのは、ベトベトした舌触り、オークで化粧しすぎた、
ナパ・スタイルのシャルドネだ。

‘売れるワイン’を作るナパのワイナリーを、批判するつもりは無い。
でも、美味しいシャルドネをお望みならば、Sonoma, Santa Barbara,
Mendocino, Monterey, Santa Cruzの方が、断然良いし、値段も安い。
ナパの代わりに、メンドシーノのシャルドネをお勧めします。

No.7:スクリーミング・イーグル
このワインが最高だった時も、そんなに“特出して”素晴らしかったとは思わない。
いくつかのイベントで、高額なナパのカベルネと比較しながら飲むという好機を得た。
もちろん、悪かったことは一度もないけれども、
僕の評価では、トップ3に入った事もなかった。
そして現在、新オーナーは葡萄の購入地域を広げて、その生産量を増やしている。

日本に住んだ経験から、一万円のメロンを贈り物として使い、
贈られる側も値段を理解している…という市場が存在する事は分かる。
でも、なんで一万ドルもの大枚をはたいて、下降線を下っている、
最高とは言えないワインを買う必要があるんだろうか?
常に素晴らしい出来のカルト・ワインを送り出しているワイナリーが、
他に存在するのに?

買うなら、Hundred Acre, Colginあたりかな。
(何?僕が2バック・チャックを勧めるとでも思ったの?)

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No.6:イエローテイル
スクリーミング・イーグルと違って、かつてイエローテイルが素晴らしかった時、
その価値は本当に素晴らしかった。
創設当初のリザーブを$7で買って、その年最高のシラーズの中の一本かも…
なんて、思ったものだった。

しかしワインビジネスにおいて、人気を博しすぎると、
悪魔からの誘惑の声がかかるのであろう。

販売ケース数を増やし過ぎた結果、葡萄の供給元を選ばなくなり、
今や、他にも存在する大量生産の安ワインと変わりなくなってしまった。
しかし、いまだに根強いファンが付いているようではある。

もしも、低価格でも特別のワインをお望みならば、
ワインメーカーが十分コントロール出来る規模の生産量のものを探すべき。
お勧めは、Grant Burge。造っているのは、オーストラリアの
独立ワインメーカーで、個性豊か。

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長くなってしまったので、2回に分けてUPします。
続きは次回で~~~☆

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by sfwinediary | 2010-08-13 05:33 | ワインなお話
先日ブレイクがシラーについて書いたところ、多くの反響が…。
面白いので、訳してみました。

Why Syrah doesn’t sell: A theory and a suggestion
シラーはなぜ売れないのか:見解と提案 by W. Blake Grayです。



「カニとシラーの違いは何か?答え:カニは売れる」
と語ったのは、ボニー・デューンのRandall Grahm氏。

実際のところ、ここ数年、シラーの売れ行きは芳しくない。
これはワイン業界の人間なら周知の事実、
しかし、相変わらずワイナリーでは、せっせとシラーを造り続けている。

世には多くの素晴らしいシラーが存在しているのだが、
消費者は「カベルネはどこ?」と、シラーには目もくれないのだ。

原因として、イエローテイルが問題の元、という一般的な見方がある。
$7のシラーがあるから、消費者は$30を出してシラーを買わない…というわけ。
しかし、僕は、それは違うと思う。
何故なら、世には$2のCharles Shaw (2バック・チャック)の
カベルネやシャルドネが存在するけれども、これらが
両者の人気や値段の足をひっぱっている形跡は無いからだ。

僕の見解は、以下の通り。
ワシントン州で行われたReisling Randezvous 2010 に参加して、得たアイデアです。

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L'Ecole No. 41の棚に、殆んど同じようなシラーのボトルが2種類並んでいた。
ひとつはColumbia Valley Syrah from 2007、
もうひとつはSeven Hills Vineyard Walla Walla Valley Estate Syrah from 2008。
ワイン好きならお気付きのように、後者はシングル・ヴィンヤードだ。

同じラベル、同じアルコール度(14.8%)。
誰だって似たようなワインの中身を想像するだろう?
まぁ、シングル・ヴィンヤードの方が、ちょっと複雑な風味かもしれないけどって。

ところが、この二つのワインは、まるで違う大陸で生まれたように、
まったく違ったワインだった。
コロンビア・ヴァレーの方は、リッチで熟して、ダーク・チェリーに胡椒のキャラ。
しかしワラワラ・ヴァレーの方は、ゲイミー、大地、動物的なキャラ、
まるで、フランスの北ローヌ地方のワインのようだった。

オーナー兼ワインメーカーのMartin Clubb氏は
「現在、ワラワラとコロンビアが、それぞれ違う風味を持つワインである事を、
世間に認識してもらおうと、努力しているところなんだ」と語っている。

ここで鐘が鳴った。
(実際、僕らはこの時、古い学校の建物に居たんだ)
シラーの弱点がここにある!ってね。

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シラー葡萄自体に、悪いところは何もない。まったくのところ、
バロッサ・ヴァレー(豪州)では、成熟した、そしてバランスのとれた、
フルーツ爆弾のようなワインになる葡萄が、
片やコルナス(仏ローヌ)では、堅牢でセイボリー (Savoy) なワインへと
姿を変えているのは、大したものだと思う。

でも問題なのは、ワラワラ・ヴァレーの、またはソノマの、
或いはサンタ・バーバラのシラーを手にした時、
自分の手中のボトルに、どんな味が詰まっているのか?
まったく見当がつかない事なんだ。

レストランでシラーを飲む時、僕は必ず、ソムリエにどんな味か聞く。
他の葡萄品種なら、大抵の場合、アペレシオンで味の見当が付く。
例えば、ロシアンリバー・ヴァレーのシャルドネ、パソ・ロブロスのジンファンデル、
セントラル・オタゴのピノ・ノアール、大体どんな味が期待できるか予測できる。
でもシラーだと、そうは行かないからね。

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かつてリースリングが、同じような問題に面した時、
生産者側は独自のルールを造り出して、みごとに問題を解決している。
甘さの指標を打ち出したんだ。
このスケールを見れば、消費者はどのくらいの甘味か、すぐ見当がつくというわけ。

シラー/シラーズの抱える問題は、リースリングと同じ質のものだと思う。
指標の表示によって、リースリングが販売を伸ばしたように、
シラーにも明るい未来はあるはず。
消費者に、セイボリーな風味なのか、またはフルーツたっぷりの風味なのかを
伝える事が出来れば、皆だってシラーに手がのばしやすいのではないだろうか。

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もうひとつの提案は、呼び方について。
シラー/シラーズ (Syrah/Shiraz) は、英語では2種類の呼び名を持っている。

ピノ・グリ/ピノ・グリージオ (Pinot Gris/Pinot Grigio) も、
同じように2つの呼名があるけれど、売れ行きはなかなか好調だ。
多分これは、呼名によって期待できる風味を、売り手側と買い手側の両者が
同じように理解し、納得しているからだと思う。

ピノ・グリージオは、冷やして飲むと爽やかで、どちらかというと無害な味。
一方で、もっとスパイスの効いた、個性ある風味の場合、
製作者側では、それをピノ・グリと呼んでいる。
買う側もこの規則を知っているので、自分の好みの味を選べるわけだ。

シラー/シラーズも、同じように名前の使い分けをしたら良いんじゃないかな?

北ローヌ風味と、バロッサ・ヴァレー風味と言う、両極の例がある。
熟してフルーツ風味に富んだものを、オーストラリア風に“シラーズ”、
セイボリーな風味を“シラー”と呼べば、簡単に見分けがつく。

今、『ちょうど中間の味だったらどうするの…』って、考えたかな?
今日のワイン環境では、セイボリー風味を持つワインは稀(まれ)な存在。
ちょっとでもセイボリーだったら、シラーと呼べばいいじゃないかな。

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昨今、オーストラリアのプロデューサー以外の間では、
“シラーズ”という呼び名は、ある意味汚名というか、歓迎されていないようだ。
オーストラリアのワインがワイン市場の価格崩壊を促し、イエローテイルが、
シラーズは$7の価値しかないって、人々を洗脳してしまったからだろう。

でも、現在の経済状況で大変なのは皆同じ。
恐れは克服されなければならない。
カリフォルニア州でもワシントン州でも、多くの素晴らしい
シラーズ、そしてシラーが造られている。
本当ならば、カベルネよりも、シラー(ズ)の栽培に向いている土地の方が
多いぐらいなんだが、でも、市場の流れは別方向にある。
より分かりやすい名称システムを作り上げる事で、市場を広げられないだろうか。

もしも現在“シラーズ”という名が倦厭されているならば、
トップレベルのワインが、“シラーズ”という呼名を恐れずに使うようになれば、
世間の目も変わると思うのだが。

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さて、ここで僕の提案をまとめてみよう。

1.トップに立つシラー/シラーズの生産者が、業界を先卒する。
シャトー・サン・ミッシェルが、かつてリースリングでこの役を担い、成功している。
誰かボランティアはいませんか?

2.国際的なシンポジウムを開く。呼名問題をその検討課題の中心に据える。

3.指標と名称について、出来るだけ多くの生産者に賛同を求める。
もちろん、反対する人間もいるだろうけれど、勝手に吠えさせておけばいい。
いずれにしろマスコミの注目を集める事が、必要だと思う。

4.賛同者が集まったら、わかり易いキャンペーンを繰り広げる。
例えばシラーズは…。
おっと、ここから先は、顧問料が掛ります。

以上です。如何でしたか?
世には素晴らしいシラー/シラーズが、数多く存在しています。
これらを気軽に楽しめるように、まず初めの一歩として、
呼名から改革を始めようではありませんか。

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以上ブレイクの記事でした。
オリジナルを読みたい方は、こちらからどうぞ♪

当ブログに載せている彼の記事は全て許可を取った上で訳しています。
著作権はW. Blake Grayに帰属しております。

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by sfwinediary | 2010-08-07 06:28 | ワインなお話
この夏、Grgich Hills ( ガーギッチ・ヒルズ) を訪れるのでしたら、
こちらの可愛い味見キットをお土産に如何でしょうか?

ミニ・ボトル・テイスティング・キット
( Mini-Bottles Tasting Kit / $29.99 )

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黒いボックスに入っているのは、いずれも50mlのミニボトル6種類。
シャルドネ、フュメ・ブラン、ジンファンデル
メルロー、カベルネ・ソーヴィニョン、
そしてデザート・ワインのヴィオレッタ。

One 50ml bottle each of Grgich Hills' 2007 Chardonnay, 2008 Fume Blanc,
2007 Zinfandel, 2006 Merlot, 2006 Cabernet Sauvignon and 2008 Violetta late harvest


先日サンプルが送られてきたので、さっそくブレイクと試してみました☆

50mlボトルは、たいして大きくないので、
4人で分けた場合、一人当たり大体2口ぐらい。
まぁ、テイスティング・ルームで注がれる量と同じくらいでしょうか。
ガンガン飲めます♪というご家庭では、2人だけの味見がいいかも。

スクリューキャップなので、開け閉めが簡単。
左から順番に飲むようになっていて、ワインの説明、味、
ワインに合う料理が記されているので、とっても便利です。

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まず初めは、マイク氏の本領発揮、シャルドネ。
酸味もいい感じで、美味しさに舌鼓。

お次はフュメ・ブラン。トロピカルフルーツの香りが、とってもナイス。
確かにマイク氏は、白ワインをどう扱ったらよいのか熟知していると思わせてくれます。
味見キットなのに、スピット・アウトせず、全部飲んでしまいました。

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そして赤ワインへ。まずは、ジンファンデル。
レッド・プラム、レッド・カーラント、微かに鉄とタールの香りも。
口に含むと、味は香りよりも熟していて、良い感じ。

そしてメルロー。
ジンファンデルの後にメルローが来るので、一瞬???とも感じるのですが、
後ろにカベルネが控えているので、納得。
香りはシャイで、ブラック・プラムに、パンプキンが微かに感じられます。
悪くないけれど、2006年物が$30以上の値になるようならば、ちょっと高いかも。

カベルネ・ソーヴィニョン。
皮、ブラック・チェリー、ヒントにシナモンの香り。
フィニッシュにタンニンの味が強く残るので、まだ飲むにはちょっと早いのかも。
ゆっくり熟成させてから、楽しむのが良いようです。

ここで一旦グラスを水ですすいで、最後はデザート・ワイン。

リッチで甘いレイト・ハーベスト。
再び、とっても美味しい♪
マイク氏と一族は、白ワインの達人であります。

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6本全部を自分一人で飲んでしまっても、300ml。
普通のボトルの半分以下の量なので、楽勝で空いてしまいます。

自宅で、二人だけのフルコース。
それぞれに違うワインを合わせてみたい♪なんて時にも使えそうですね。
可愛いので、ナパのお土産としても活躍しそうです♪

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by sfwinediary | 2010-05-25 02:53 | ワインなお話
ローゼンブルム・セラーズが、アラミーダ (Alameda) にあるワイナリーを
閉鎖するようです。今日は、ブレイクの記事の訳をお届けします☆


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ジンファンデルで名を馳せた、Rosenblum Cellarsが、
残念なことに、今週、アラミーダのワイナリーを閉鎖します。
これにより「ローゼンブルム・セラーズ」という名は、
ワイナリーから、“ブランド名”へと変わってしまいました。

ケント・ローゼンブルム氏の手による個性的なジンファンデルで、
かつて人気を博したRosenblum Cellars。
2008年には、大会社Diageoの傘下に収まりました。

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Blake and Kent Rosenblum氏(左) @ ZAP 2010

Diageoのような大会社が、ローゼンブルムを買収したのは、
そもそもシングル・ヴィンヤードのジンファンデルを造るためではなく、
スーパーマーケットで、ローゼンブルムの名を冠した
大量生産のジンファンデルを売る事が目的。

それが悪いと言っているのではありません。
小さなワイナリーを起こして、名を馳せ、大企業に高額で売却…
一方、企業側では、良く知られた名を利用して大量生産ワインを多量に販売…
アメリカのワイン・ビジネスの成功物語ですし、
大会社としては、Deageoの作るワインは、悪くありません。

しかしワイン愛好家としては、セントラル・ヴァレーでとれた
安価な葡萄を使用し、メガ・パープルで着色、
余計な酒税を支払わなくて済むよう機械的にアルコールを減らしたような
ワインを飲みたいとは思いません。

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思うに、どうもこれは値段だけの問題ではないようです。
安さだけを求めるならば、スペイン、ポルトガル、アルゼンチンといった国々が
“本物のワイン”を、同じような低い価格帯で提供しています。
それでも、消費者が手にするのは、没個性的な味のブランド・ワイン。

なぜ、アメリカ人消費者は、ブランドを好むのか?

外食産業と比べてみましょうか。
Turning Leaf(ガロ社)がタコ・ベルならば、
さしずめローゼンブルムは、アップルビーと言ったところでしょうか。
消費者は聞きなれた名前に安心して、これらのチェーン店を利用するのです。
(結果、地元のレストランを閉店に追いやってしまうのですが…。)

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どうも、僕は典型的なアメリカ人ではないようです。
アップルビーで食べた事がないんです。

気軽に食べられる料理は好きです。
でも、食べるのならば、地元の食材を使って、
レストランのキッチンで実際に調理されたものを食べたいと思います。
どこぞの工場で冷凍され、はるばる長距離を運ばれた後、
電子レンジで解凍されたような食材は、ごめんです。

もしもあなたが僕と同じように感じるのでしたら、
ブランド名を冠しただけの、工場で大量生産されたワインを選ぶのではなく、
たとえ味が推測できないリスクはあっても、
もう少し個性的なワインを手に取ってみませんか?

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以上、ブレイクのブログ記事の訳でした。
オリジナルはこちらからどうぞ♪

時代の流れなのでしょうが、ローゼンブルム・セラーズの
Alamedaにあるワイナリーが閉鎖されるのは、さびしい事です。
ヒールズバーグにあるテイスティング・ルームの行方はまだ分かりませんが、
情報が耳に入りましたら、お知らせいたします☆

<6月2日追記>
shina_poohさん情報によると、Alamedaのテイスティング・ルームは残るようです。
そして、ヒールズバーグの方が閉鎖されるようですね。
シナプーさん、ありがとうございます♪


(トリビアはこちら★)

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by sfwinediary | 2010-05-21 08:49 | ワインなお話
パートナーがワインライターという職業なので、
ときどき、ユニークなワインを賞味する機会に恵まれます。
先日UPした、1956年ルイス・M・マティーニのピノ・ノアール
(Louis M. Martini 1956 Pinot Noir)は、そのひとつ。
半世紀もの時を経たワインを味わうのは、まさに至福の時。
感動の瞬間でありました。

でも、保存状態が保障されている古いワインが、
その辺に、経済的値段でゴロゴロ転がっているわけもなく、
一般的には、セミナーに参加するのが、こういったボトルを味わう好機のようです。
何種類も一度に楽しめますし、大抵の場合、保存状態の良いものが提供されますし☆

それにしても、高いですよね、こういったテイスティングの参加費…。
先日サンフランシスコで開かれた、古いマディラ酒のテイスティングは
お一人様$400!
夕食付だったそうですが、でもやっぱり高い~~~☆
(ブレイクはお呼ばれして行きましたが、私は大人しく留守番)

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この写真はブレイクがヨーロッパに出張した時のもの☆古そう…☆

そこで思いつくのは、長期保存に向いていそうなワインを自力で発掘して、
セラーに眠らせて、何十年後かに味わう…。
楽しそうですよね☆

でも、現在、大抵のカリフォルニア・ワインは“買ってすぐ飲む”ことを
前提として造られているので、
なかなか30年、50年といった時間を耐え得るものに出会うのは、難しいみたい。

先日、フランスのブルゴーニュへの視察旅行に旅立ったブレイク。
旅立ちの前に、セラーの整理…という事で、
機会がないままに、何年か眠っていたボトルを開けました。

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写真両端の2本が眠っていたもので、中程は送られて来たばかりのサンプル達です☆

別に長期保存を狙って、残していたわけではなかったものの、
比較的、寿命が長そうなので、そのまま置いてあったのですが…。
残念なことに、これまで貴重なセラーのスペースを割いて
もったいなかったかな…って感じでした☆

どのボトルをセラーに残すか、判断が難しいなぁ…と、再認識した次第であります。
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by sfwinediary | 2010-04-11 03:35 | ワインなお話
今週の木曜日(11月26日)は、サンクスギビング♪
家族や友人と集まり、収穫を感謝する、アメリカの祝日です。
この時期になると、雑誌や新聞で色々な特集が組まれますが、
ブレイクの『サンクスギビングのワイン選び、10項目』を、訳してみました☆

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1. サンクスギビングに、スーパースターのワインは不要。

特別なワインは、料理のお供にするよりも、ワインそのものを楽しみたいもの。
なので、お腹一杯つめこむのが趣旨の、サンクスギビングには不向き。
それに、ワイン好きが6人も集まったら、一人当たりの割当量は、ほんのちょっと。
やはりこの日は、いっぱい食べて、いっぱい飲みたいですものね。
スーパースター・ワインを開けるのは、別の機会に取っておきましょう。

2. 飲むに値しないワインの持ち込みは、無し。

飲んで酔っ払うのが目的の忘年会パーティならいざ知らず、
サンクスギビングに、自分で飲みたくないようなワインを持ち込むのは、
やめましょう。
何も$75もする高級品を買いましょうと言っているのではなく、
せめて$15~20ぐらいのワインは持参したいものです。

3. 完璧なペアリングは至難の業かも。

ターキー、コーン、スイートポテト等々、テーブルの上に並ぶ、数々の料理。
1種類のワインで、すべてとペアリングさせるのは、至難の業です。
なので、少しずつ色々なワインを味見して、様々なペアリングを楽しみましょう。

4. 赤ワインよりも、白ワイン、スパークリング、ロゼの方が、料理に合います。

サンクスギビングで、純粋に赤ワインと合う料理は1つだけ。
マッシュド・ポテトのみ。
軽い赤ワインは、ターキーとグレイビー・ソースには合いますが、
それもベストマッチとは言い難い点があります。
料理に合わせたければ、重めの白ワイン、スパークリング、ロゼがお勧めです。

5. 赤ワイン好きは、何を言っても赤ワイン。

赤ワインが好きな人は、周りが何を勧めても、赤ワインを飲むもの。
そんな人には、軽めの赤を勧めてみましょう。
でも、中には、「いや、自分はボルドーを飲むんだ!」と言って
とっておきのボトルを開けてくださる、奇特な方もいます。
そんな時には、しばし料理をわきに置いて、
複雑で、エレガントな赤ワインをたっぷりと楽しみましょう。

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6. 料理の並ぶサイドテーブルに、ワインも一緒に置きましょう。

我が家では、10本以上の様々な種類のワインを開けて、料理と共に並べておきます。
そうしておけば、色々試飲できて、皆もそれぞれ、
好みのワインを見つけやすいですから。

7. 食前酒は、ジャック・ダニエルよりも、スパークリング。

テーブルに着席する前に、皆で集まって、話に花が咲くひと時。
スパークリングを開けて、パーティをより華やかにしましょう。
ウイスキーを飲むよりも、バブリーを開けた方が、
久しぶりの家族の団欒も、和やかに進むはず。

8. ブレイクお勧めのサンクスギビング・ワイン。

アメリカの祝日ですから、できればアメリカのワインで祝いたいもの。
NY州のリースリング、オレゴン州のピノ・グリー、
Clarksburgのシュナン・ブラン、カリフォルニアのソーヴィニョン・ブラン、
アンダーソンバレーのゲヴュルツトラミネールが、お勧めです。
アメリカのロゼならば、ピノ・ノアール葡萄から出来たもの。
アメリカの赤ならば、CA州かOR州のピノ・ノアール。
バルベーラなんかもいいですね。

9. サンクスギビング料理に合わないワイン。

まぁ、誰が何と言おうとも、飲みたいワインを飲めばいいのですが、
それでも個人的に、サンクスギビング料理に合わないと思うワインはあります。
カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、シラーは合いません。
もし、ワイン選びに困ったら、シャルドネが無難。
アメリカで一番ポピュラーな品種ですし、料理にも合わせやすいです。

10. デザートワインが大活躍。

食事が終わった後の、談笑の場を飾るのにぴったりなのが、デザートワイン。
どんな種類でも、大丈夫。
デザートワインのグラスを片手に、あちこちで話に花が咲くことでしょう。

以上、オリジナル記事は、こちらからどうぞ☆
楽しいサンクスギビングを、おすごしください♪


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by sfwinediary | 2009-11-24 04:13 | ワインなお話
パッションフルーツ、マンゴスティン、そしてパイナップル。
南国のフルーツが、素敵なデザートワインとして登場しました☆

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Radee Passionfruit Fruit Wine ($22.50/500 ml) /中央
香りに恍惚となり、一口目から恋に落ちること間違いなしなのは、
このパッションフルーツ・ワイン。
パッションフルーツと、蜂蜜の甘い香り。
フルーツの持つ酸味がよく出ていて、とても爽やかな後味。
アルコール度12%ということもあって、秋の夜長のお供にぴったりです。

Radee Mangosteen Ambrosia ($31.50/375 ml) /右
値段は少々お高めですが、マンゴスティンというユニークな味は、
ぜひ飲んでみていただきたい1本。
オレンジに近い、ロゼとも呼べない摩訶不思議な色。
味は複雑で、野イチゴ、マンゴの風味。
そしてもちろん、オリジナル果実のマンゴスティン。
杉のような爽やかな香りです。
芳醇な口当たりながら、後味はさっぱり。
これも思わず2杯目に手が伸びちゃう、デザートワインです。

Radee Pineapple Ambrosia ($27/375 ml) /左
3種類の中では、一番ストレートにオリジナルの果物が主張しているワイン。
香りも味も、まさに“パイナップル”。
シンプルなので、少々物足りなさを感じましたが、
パイナップル大好きな方は、はまりそうです。

Radeeのホームページはこちらから♪

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Radeeを立ち上げたのは、神戸出身の日本人女性、ヤマシタマキコさん。
アメリカでMBAを取得し、大学のプロジェクトの一環として、
小規模農業を支援するために、アフリカのケニアに渡り
パッションフルーツの栽培に携わったという、ユニークな経歴の持ち主。

その後、タイランドに活動の地を移し、
カナダ人ワインメーカーのDominic Rivard氏と出会います。
現在、ヤマシタさんは、住居をシカゴからCA州都サクラメントに移して
活躍中です。

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Radeeのワインは、味にうるさいダリル・コーティ氏のお店Corti Bros.の他、
The Wine Club (San Francisco とSanta Ana店)など、
こちらのお店で手に入ります。
(遠くにお住まいの方は、Corti Brothersのオンラインショップでも入手可能です☆)

ホリデーシーズンにぴったりの、デザートワイン達♪
贈り物にも最適。ぜひお試しあれ♪

私は現在、パッションフルーツにするか、マンゴスティンにするか悩み中。
う~~ん、どっちを買おうかしら☆

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by sfwinediary | 2009-11-17 08:39 | ワインなお話
アメリカでは、「飲み安いワイン」という言葉が誤用されている!
と常々語るブレイク。ついに火を噴きました(笑)。
こちらは先日、LAタイム紙に載った、彼の記事の訳です。



ちょっと前までは「飲み安いワイン」は、賞賛の言葉でした。
でも、最近アメリカで“Easy to Drink”は、否定的な意味で使われています。

ワインショップでは、宣伝用のPOPにこの言葉を書きませんし、
レストランでワインを勧める時の、ソムリエも、しかり。
どうも「飲みやすいワイン」という表現は、「洗練されていないワイン」と
勘違いされてしまっているようなのです。

では、本当の意味で「飲み安いワイン」とは、いったいどんなワインなのでしょう?

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「飲み安い」は、ワインの味を表した言葉ではありません。
もっと感覚的なものです。

バランスが取れているので、騒がしくないし、味覚を疲れさせない。
アルコール感、酸味、甘味といった要素が、調和していて、滑らかな味わい。
赤ワインであるならば、タンニンも、とてもスムース。
なので、飲み安い。

このワインのどこが、否定的に聞こえます?
飲み安い=単純で安価、ではないのです。

「飲み安いワイン」には、安く手に入るものから、
それこそ1本$500もするボルドーの高級品までが、含まれています。
世界でトップクラスの、奥が深く、複雑な味わいをもつ魅力的なワインは、
まさにこのカテゴリーに当てはまります。
だって、本当の意味で素晴らしいワインは、そのピーク時に
「飲みにくい」はずがありませんから。

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スペインにあるリオハのレゼルヴァと、グラン・レゼルヴァは、とても良い例です。
レゼルヴァは3年、グラン・レゼルヴァは5年間以上、法律による規制で、
円熟するまで市場に出されることはありません。

20年前、これらのワインは、フランスやカリフォルニアの最高のワインと共に、
大いに称賛されたものです。
その最大の理由は、飲み安さでした。

しかし今日、市場は、このワインの持つ奥の深さ、優雅さ、上品さというものを介さず、
これらのワインが最高値で売られることはありません。

みなさん、今が狙い目です。
2004 Viña Real Rioja Reserva や2001 Viña Tondonia Rioja Reservaといった面々を
飲んでみてください。(ワイナリーで熟成されたので、最近のリリースです)
カルト狙いならば、 2004 Roda Rioja Reservaもお勧めです。
これらのワインは、料理がしっかり味わえるので、食事のお共にも、最高です。

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残念なことに、市場の流れには逆らえません。
今やリオハで最高の値を付けるのは、"Alta Expresión"と呼ばれる、
若いうちにリリースされ、アルコール度が高く、風味の強いワインです。

または、メルローを見てください。
かつての人気者ワイン。人々に好まれたそもそもの理由は、
カベルネよりも繊細で、飲み安かったからです。
でも、最高級のメルロー作り手たちは、現在、
飲み安いという言葉を使うことに、尻込みをしています。

白ワインだって同じ。
オフィシャル・テイスティング・ノートに書かれているのは、
簡潔な分かりやすさとは対局の、長々とした小難しい説明文です。

「飲み安いワインを飲むことは、マッチョ(男らしいこと)でないと感じるアメリカ人が多い」と
評するのは、ワインの輸入業者、カーミット・リンチ氏。

また、主たる問題は、ワインが評される過程にあります。
批評家が一度にテイスティングするのは、50以上のワイン。
それも各々1,2口しか、味見しません。
ボールド(Bold)、強烈な味のワインが、この形式で高得点を得るのは当たりまえ。
いわゆる「飲み安い」ワインは、批評家の注意を、即座には惹かないのです。

僕が“空き瓶テスト”と呼んでいる方法が、評価方法ならば、
もう喜んで、この食事付きテストに参加したいと思います。
食事とともに飲んだ場合、大抵、飲み安いワインは、空瓶になります。
片や、ボトルに残るのは、高得点を得たワイン達…。
この事実には、皆さん驚くと思います。

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ワイン・スペクテーター誌のエグゼクティブ・エディター、
トーマス・マシュー氏によると、「飲み安いワイン」とは、
バランスがとれて、あらゆる要素が調和したワイン。

彼らが、若いワインに付ける得点は、それがピークに達した時の可能性を
評価して付けられているとの事。
まだ飲みにくいカベルネに98点がついていたら、それは、
何年か後には「飲み安い」ワインに成長しているだろう…との
予測を踏まえた上での点数。

しかしながら、レビューに載っている、いかにも飲みにくそうな評価を読んだら、
こういった難しさが高得点を取る要素なんだな…と誤解してしまうのは、
簡単ですよね。
一方で「飲み安い」という評価は、安いワインにだけ使われている…と
思われてしまう訳でもあります。


皆さん、「飲み安い」という評価を、今こそ見直す時です。
噛み切れないほど固いステーキや、難解な映画を、称賛しないでしょう?

ソムリエにお勧めを聞く時に、「飲み安いワインは?」と、聞くのを恐れないで。
そして、ブロガー諸君、ご自分のセラーを自慢するときに、
「飲み安い」は、呪いの言葉ではなく、称賛の言葉としてください。

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以上、ブレイクの記事の訳でした。オリジナルはこちらをどうそ♪
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by sfwinediary | 2009-08-13 07:25 | ワインなお話