カリフォルニア・ワインのブログ。 夫は米国人ワインライター。その影響でカリフォルニア・ワインに囲まれた生活をしています。SFから、ユニークなワイン情報をお届けします♪  ゴマ(石川真美)


by sfwinediary
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カテゴリ:日記( 51 )

夫がワインライターという仕事をしているので、自然、生活の中心話題はワイン。
それに伴い、切っても切れない関係にある食の世界にもどっぷり浸かっています。
友人達も皆食べ歩きが大好きで、食に対して真剣だし、生業にしている輩も少なくありません。

周りを見ると、現在活躍中のワインライター達は、若い時分新聞社に身を置き、
社会部やスポーツ畑の記者を経験した人間が、結構な割合で存在します。

一方で殆どのフードライターは、大学でジャーナリズムを専攻したわけでもなく、
夜討ち朝駆けで政治家や警察に張り付いた経験もなければ、
1分1秒の締め切り時間と闘いながら試合直後にスポーツ記事を書きあげた経験も持たない。
いわゆるジャーナリストとしての訓練を受けずして、プロのライターになった人が多いようです。

ここアメリカでは、スポーツ欄はそこそこ読めるけれども、
料理欄となると、何これ?というローカル新聞が少なくありません。
その傾向は地方に行けばいくほど顕著になるのは何故なのか?
ブレイクが語ります。


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Why newspaper food writing is bad – By W. Blake Gray

先日Bruce Schoenfeldがツイートした。「何故、地方紙の食と料理セクションの記事は、
スポーツ記事に比べてあんなに質が劣るのか?」と。

自身の経験から、僕程この返答に相応しい人間は、全米広しと云えども
そうはいないと自負してお答えしよう。僕は昔、新聞社のスポーツ記者だったし、
フード・セクションのエディターも経験しているからね。

『 Why newspaper food writing is bad 』というタイトルから分かるように、
決して、スポーツ記事の出来が素晴しいと言ってるんでは無い。
新聞に掲載される食関連の記事が、あまりにも酷過ぎる…というのが現状なんだ。

読むに耐えるフード・セクションを持つ新聞は、全米でも片手で数えるほどしかない。
僕がかつて在籍していたサンフランシスコ・クロニクル紙、
記事を寄稿しているロサンゼルス・タイムズ紙、そしてNYタイムズ紙。
後は、え~っと…
誰かこの他に挙げられるかな?

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何故、地方紙のフード・ライティングは良くないのか、その理由は4つある。

1)性別による違い

新聞社経営陣の殆どは男性が占めている。
そしてつい最近まで、フード・セクションは女性だけの領域だった。
経営者も編集局長たちも、ビジネスやスポーツ・セクションを解する様には、
フード・セクションを理解出来なかったのは、性別の違いが大きな理由だろう。

注意してほしいのは、僕が上に挙げた3紙のフード・セクションは全て、
男性の編集局長によって束ねられているという事実。
マイケル・バウアー氏は、男性だからクロニクル紙のフード・セクションを
上手に運営しているのか?と問われれば、答えは「否」だ。
しかし、彼は新聞社の上層部の理解を得る技術に長けている。
もちろん女性でもこの仕事が出来るだろうが、上層部側の受け取り方が違うのだ。
局長が男性である方が、会社の上層部もすんなりと事情を理解するようだ。

誤解しないでほしい。記者として、編集者として、またはマネージャーとして
男性が女性よりも長けていると言っているのではない。
しかし男性と女性のコミュニケーション方法は明らかに異なるし、
その違いを無視しても、根本的な違いが解消されるわけではない。

2)物語全体よりも、レシピに重点が置かれる

そもそもの質問を発したブルースは、フード・エディターが考えている一般的読者の
範疇には入らない。何と言ってもフード・セクションの基本はレシピにあり、
セクション全体がそれを囲む構成となっている。これは以下の点にも関係してくる。

3)問われるのは文章力よりも、特別な能力

大抵の場合、記者は一般の人々よりも文章を書くのが上手い。
ビジネス・セクションの記事を書くのはビジネス経営者では無いし、
法律関係の記事を書くのも弁護士では無い。大抵の場合、記者の手による。
しかしそんな中で、フード・セクションだけは新聞社でも唯一、万能家ではなく、
専門家達が集まる特殊な部署だ。
新聞社のフードライター達(特にフリーランス)に求められる能力は、
まず料理を作れる事が第1前提で、記事を書くのは2番目となる。
それだけレシピが重要なのだ。

まぁ、食と料理に関心を持つ人口が増え、有名料理学校の卒業証書を持たずとも、
皆こぞってブログにレストラン評を書く昨今のアメリカなので、
現在のフード・セクションの状況は、あまり時を経ずして変化する事だろう。

4)フード・エディターが選ばれ評価される基準

会社のトップ達は、フード・セクションの事をあまり理解せず、深入りもしたがらない。
その為、往々にして、自力で部署を造り上げ統轄運営できる能力を持つ人物が
フード・エディターに選ばれる。

例外もあるかもしれないが、こういった状況下では、多くの場合、急速に
オリジナル性に欠乏するといった事態に落ち入ってしまう。
新聞を端から端まで読んでいる読者には、こうした事態は一目瞭然だろう。
しかし、そもそも殆どの新聞社で、フード・エディターが選ばれた理由は、
記事の独自性を判断する才能でも、内容を向上させる能力でもない。
ただひたすら会社にとって頭痛の種とならない事を求められているのであり、
平凡でもトラブルを作らない能力の方が、よっぽど重要視されるのだ。

この他、フード・セクションが送り出す記事のレベルが低い理由は、
予算と人員不足にある。(まぁ、これは新聞業界全体に当てはまるけど。)
概してフード・セクションは他の部署に比べて、フリーランスを多用するけれど、
それが本質的な弱さに直結するわけではない。低レベルの記事が載るのは、
エディターがライターの選択を誤った為であり、ここでまた理由(3)に戻る。

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さて、ブルースはフード・セクションを、特にスポーツ局と比べたけれど、
両者の違いを見てみよう。やはりポイントは4つに絞られる。

1)スポーツのエディターは、殆ど全員が男性であり、彼らは経営者や編集局長達と
フットボールやゴルフの話題で盛り上がるコツを良く心得ている。
お偉いさんにとってスポーツ局は、身近な話題を提供するセクションであり、
それだけに注目度も大きい。

2)スポーツ局ではレシピを創作する必要が無い。
得点表の作成云々といった作業はあるが、記事を書くのが仕事だ。

3)1つの競技だけを扱う専門記者はスポーツ局では至って少数だ。専門家である
アウトドアやフィットネスのコラムニストは、往々にして記事を書くのが下手な場合が多い。
殆どのスポーツ記者は、皆ジェネラリストとしてスポーツ全般を扱い、記事にする。
中には20年もフットボールについて書き続けて、有名になる場合もあるだろう。
でも、彼女だって駆け出しの頃には、野球、バスケットボール、ナスカーといった
記事を書いたはず。

僕もかつて、ゴルフ・コラムを書いた事がある。
レギュラー担当者が休みの間、ひと夏をカバーしたんだ。
僕はゴルフをプレイした事は無かったし、知識もほとんど無かった。
まぁ、これはちょっと過激な例で、出来の良し悪しは読者の判断に委ねるけれど、
少なくとも僕のコラムは独創性に富んでいたと思うよ。

言いたいのは、デスクが僕にフットボールの記事を書くよう要請する時、
彼らは僕が上手くプレイ出来るか否かなんて質問はしない。
フードライターにとって、料理能力は大切な要素だけれど、
スポーツ記者がスポーツ万能である必要な全くないんだ。

4)スポーツ局は報道局と深い関係にある。時にはスポーツ・エディターが
ニュース・ディターに抜擢される事もあり、両者ともに昇進街道まっしぐら路線だ。
でも残念ながら、フード・ディターはちょっと違う。多くの場合、彼らは
フードライターとして雇われ、エディターに昇進した後は、大きな出世はまず望めない。
NYタイムズ紙のサム・シフトン氏は、レストラン評論家から国内ニュースの
編集長に抜擢されたけれど、現在の米新聞業界ではその辺りが最高位かもしれない。

また、マイケル・バウアー氏がクロニクル紙のニュース・エディターになり、
彼の手が加わってからのフィーチャー・セクションの出来が素晴らしいのは才覚だろう。

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さて、もう一つ、5つ目の理由をここに記しておこう。

判断力のある人間だったら、大抵、試合のどこが重要な場面だったか分かるはずだ。
その場面に貢献した選手へのインタビューや、広報からの発表を使えば、
ジャ~ン、読むに耐える記事の出来上がりってわけ。
何も最高の記者でなくたって、書ける。
可もなく不可も無しのスポーツ記者が、成功したキャリアを長く続けられる理由だ。

それに比べて、良いフード・ライティングは、より一層の技術と努力を必要とする。
いくら君が“エビ料理”を飽かず眺めていても、彼らは躍り出したりしてくれないだろう?
Jonathan Kauffmanのような素晴らしいレストラン評論家が書いた記事は、
読むだけでワクワクさせてくれるけれど、普通のライターの場合、もっと努力を要する。
シェフへのインタビューや、そのエビが何処で採れたのかといった情報を収集するなど、
何らかのアングルを模索して、記事を面白くする必要がある。

もしもアメリカが90年代初頭、インターネットが新聞業界を破壊する前に
食と料理についてもっと強い関心を寄せていたならば、
現在のような状況は防げたかもしれない。

今や、世に素晴らしいフード・ブログは多数存在するけれど、
アメリカの新聞紙上に見るフード・ライティングはそれに遠く及ばず、
これから先も期待できないだろう。
さびしい限りである。

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以上、ブレイクの見たアメリカ新聞業界のフード・ライティングについて、でした。
オリジナル記事はこちらからどうぞ♪

クロニクル紙では、レストラン評は3回通って判断して、眼鏡にかなった店だけを
記事にする方針。(経費で落とせない一般ブロガーにとっては、高いハードルです☆)
また、レシピの創作作業も大変な仕事で、レシピ記事を発表する前に、
テストキッチンで納得のいくものが出来るまで、時には何十回も試作品を作るそうです。
今頃はサンクスギビング用のレシピ制作で、毎日何羽ものターキーが料理されている
事でしょう。

さて、新聞読者の中には、「○○の材料をXXの材料に変更して作ったんだけど、失敗よ。
どう落とし前を付けてくれるのよ(怒)」と、いうコメントも少なくないそうです。
コーヒーが熱いからと慰謝料を請求してしまう国、メディアの仕事も大変です☆

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by sfwinediary | 2011-11-08 09:02 | 日記
これは先日、飲茶仲間と共にしたランチの席で、ブレイクが披露してくれた話です。

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"News flash: Spiders can get drunk!" –By W. Blake Gray

僕は先日、ルクセンブルグのワイナリーを訪れる機会を得た。
しかし、同行したメディアの中に、ワインメーカーに“インタビューする”のではなく、
多くのブロガーと同様、自分の事ばかりを語りたがるフランス人記者が一人いて、
ちょっと我々の仕事の障害となっていた。

最後に訪れたワイナリーで我々が試飲できたのは、1時間でたったの4種類。
それもこれも、フランスでのピノのあり方、フランスでのピノの将来性、
夫と彼女の意見の違い等々、彼女がピノ葡萄についてのウンチクを、
余すところ無く、ひとり滔々(とうとう)と語ってくれた故だった。

静聴する間、僕は一匹の虫に気が付いた。
それはスピットバケッツを、なんとかよじ登ろうとしていた。
僕の小指の3分の2ほどの大きさで、黒い体に下アゴだけがちょっぴり黄色だった。
いったい何の理由で下アゴが黄色いのだろう?なんて思いつつ、
同行記者の自分語りに飽きていたので、僕はその虫に注意を向けることにした。

虫がスピットバケッツの天辺に登って来ると、間近に観察できた。
(カメラに収めるには小さ過ぎたので、写真は無しです。)
羽根でも隠していないか、もうちょっとよく見ようと思ってペンでつついた所、
味見後のワインで満たされたスピットバケッツの中に、誤って落としてしまった。

ごめん!虫よ。

虫はものすごい勢いで足をバタつかせて、何とか側面につかまろうとした。
しかし、なかなか足場が掴めずにいる。
僕はあわてて紙の端きれをちぎると、ワインの海から彼を救けだした。

でも救助が少々遅すぎたようだ。
その物体は手足を長く伸ばしたままピクリとも動かない。
この時、8本足である事を確認し、この虫が蜘蛛である事を確信した。

罪の意識を感じながら、周りを見回したけれど、ゴミ箱が見当たらない。
仕方ないので、彼をテーブルに置いたまま、
“インタビュー”が面白くなっていないかと、会話に注意を向けてみた。
進歩なし。
そこで、再び蜘蛛を見ると…
足が動いている!よかった、生きている!

蜘蛛はゆっくりと右側を持ち上げて一歩進み、その場にへたってしまった。
どうやら酔っぱらっているみたいだ。

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そのうちに再び足を持ち上げて、よたよたとテーブルの端に向かって歩き始めた。
机の端にたどりつくと、下を覗き見、どうにかして、
この痛ましい場所から逃げ出そうと考えたようだが、
「駄目だ、まだ出来ない」と思い直したようで、後進し始めた。

しかし、またまた考え直した蜘蛛は、糸を紡ぎながら、そろそろと机を降り始めた。
そして、どうしたものか、身体の3倍ほどの長さにまで糸を伸ばすと、
逆さま状態で停止した。
手足をおもいっきり伸ばしている様は、まるで僕が酔っぱらって、
ソファに大の字になっている姿そっくりだ。

逆さまにぶら下がる…。
ひょっとしたら、二日酔いから脱出するための、偉大なる方法なのかもしれない。
僕は密かに、このネタが次のスパイダーマンの映画に使えないものだろうか…と考えた。

そして驚くべく結末。
このポーズを何分間か取った蜘蛛は、酔いから立ち直ったようで、
なんと、机を登り、再びスピットバケッツへと向かい始めたんだ。

擬人化すると、アルコールを求めて再び…なんて考える所だけれど、
おそらくこの蜘蛛は本能に従っていたのだろう。
彼は多分、葡萄畑に生息する蜘蛛で、
下アゴが黄色いのは葡萄の色を模していたのだろう。
(ルクセンブルグで栽培されているのは97%が白葡萄です。)

これが僕と蜘蛛のルクセンブルグ物語。
その後、もう2,3種類を試飲をして、僕らはこのワイナリーを後にした。

同行記者が、彼女の夫がオニオンタルトを食べる時、
そのタルトに使われている胡椒の量と、ピノ・ノアールの熟成度にもよるけれど、
ピノ・ブランよりもピノ・ノアールとのペアリングを好んでいる事、
とはいうものの、昨今フランスでは、どこもかしこもピノ・ノアールを栽培しているので、
フルーツ風味が強すぎるきらいがある事、そうなったらピノ=ブルゴーニュでは
無くなってしまう事、でもやっぱりブルゴーニュはスタンダードである事、
ブルゴーニュは現在、土地を認定する上で法律上、様々な困難に面している事、云々…
などと語らっていた傍らで、僕が掴んだ、大スクープ。

蜘蛛はワインで酔っぱらう!!!

皆さんご存知でした?

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ちなみに、蜘蛛がカフェインやドラッグの影響下にある時、
こんな風な蜘蛛の巣を作るそうです☆


この話が披露されたのは、インナー・サンセット地区にある南海漁村海鮮茶寮
ここで絶対に見逃せないのは、スペシャル・ティー。
目の前で旗袍に身を包んだ少姐が、お茶セレモニーを展開してくれます☆

ブレイクの英文オリジナル記事は、こちらからどうぞ☆


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by sfwinediary | 2011-06-11 07:52 | 日記
料理とワインのペアリングには、2つの両極端が存在します。

一つは、グルメ雑誌の記事に代表されるような“完璧なペアリング”主義派。
『このレシピには、ソーヴィニョン・ブラン、それも絶対に
フランスのロワール産を合わせなくてはダメ!』と謳った記事を目にしますが、
このような場合、彼らの言い分は、どんなに美味しくでも新大陸のSVでは役者不足。

そしてもう一方は、“何でもOK”派。
『もしもあなたが飲みたいのがカベルネ・ソーヴィニョンならば、
一緒に食べる料理が何であろうとも、関係無し。
たとえ食卓に乗っているのが、シンプルに蒸した蟹であろうとも、
自分の心に従って、カベルネを飲めばいいのです』…といったもの。
こちらの場合、蟹のデリケートな風味は、二の次。

両者とも、気持はわかるのですが…。
でも“完璧な組み合わせ”なんて、誰が決めるの?
また、この食材にこのワインは絶対に合わないなぁ…という組合せも確かに存在します。

理想的なのは、極端に走らない、その中間。
何故なら、多くの料理は、なかなか幅広いバリエーションのワインと合うからです。

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例えば蟹だったら。
シャルドネ、ヴィオニエ、日本酒、ピノグリ、リースリング、ミュスカデ…等々、
ペアリングを楽しんでみたいリストは、なかなか長いもの。
反面、マルベックやシラーと合わせるのはご法度です。
(何故合わないのか?百聞は一見に如かず。疑問に思われた方は、一度お試しください☆)

世間によく聞くステーキのペアリング相手は、カベルネ・ソーヴィニョン。
でも、そんな既成概念を吹っ飛ばしてくれたのは、フロリダ州タンパニある
老舗バーンズ・ステーキハウス (Bern’s Steak House) 。

この店でソムリエDixon氏が勧めてくれたのは、ピノ・ノアール。
ブルゴーニュの繊細なワインは、バーンズの厳選された肉、
そしてそれ故に、とてもシンプルなステーキにピッタリでした。

横道:バーンズでは、自分の好きな部位の牛肉を頼めるのですが、
風味を大切にする方々へのお勧めは『Delmonico』。
リブ・アイ(Rib-Eye)と呼ばれるこの部位は、上質な脂肪分に富み、
もっとも甘くて汁気に富んだ肉。
フランスの繊細なピノ・ノアールをお供に、大変美味しく頂けました。


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さて、レストランで頼んだ料理に“完璧”に合うワインを探そうと思っても、
料理に使われている塩加減や調味料を、サーバー氏にいちいち聞き出すのは大変。
また、仮に料理をイメージ出来たとして、
店のワインリストを見ただけで、全てのワインの味を思い出せる?
ワインは樽で熟成しているの?しているとしたら、どのくらいの期間?
などといった情報は、例えiPhoneがあっても、その場で全て探し出すのは至難の業。

また、一生懸命に探した結果、“このリゾットにはバローロが相性バッチリ”
なんて答えが出ても、店にバローロが無かったら?
そもそもバローロが嫌いだったら?どうしましょう…。

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ちなみに、CIAのヘッド・ソムリエ、トレーシー女史の話では、
人生を変えるような素晴らしいペアリングに巡り合える頻度は、
彼女の場合、1年に一度あるか無いか…ぐらい。
記憶に残るペアリングに出会えるのは、ひと月に1度ほど。

ワインが勝っても、料理が勝ってもならず、あくまでも彼女が求めるのは、
ワインと料理が互いに引き立て合うペアリング。
カリフォルニアでも最高の料理とワインに囲まれる彼女にして、この頻度。

料理とワインのペアリング世界は、ミステリアスで、豊富な経験値が必要。
プロのチームが選んだコースペアリングの場合でさえも、
『完璧さ』に出会えるのは、ごく稀な事。
逆に言えば、それだからこそ、皆が追い求めて止まないのかも知れません。

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・・・で、何が言いたいの?
いや、あの、ワインの世界は、奥が深くて面白いなぁ…と。

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by sfwinediary | 2011-06-09 07:02 | 日記
アメリカのみならず、世界を震撼させた卑劣なテロ行為から、10年。
2011年5月1日、遂に、国際テロ組織アルカイダの最高指導者ウサマ・ビンラディンが、
アメリカ海軍の特殊部隊、ネイビー・シールズによって抹殺されました。

オバマ大統領の、簡潔な、力強い演説を聞きながら、我が家で開けたのは、
シュラムズバーグ2001年のアメリカ産スパークリングワイン。


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J. Schram 2001

このバブリーに使われているのは、77%のシャルドネと23%のピノ・ノアール葡萄。
スパークリング用の葡萄は、比較的早い時期に収穫されるので、
この葡萄たちは、かの悲劇の日、9.11に近い時期に収穫されたと考えられます。

オバマ大統領の演説の中に、「強い意志で望んだ結果、目的が達せられたのだ。」
という意味合いの言葉がありました。
演説を聞きながら、アメリカ人でない私が考えていたのは、愛する母国の災害のこと。
目的を設定し、それに向かって国民が一丸となって強い意志を持って進めば、
何時の日か必ず目標を達成できるのだと、改めて感じました。

日本も、オバマ大統領のような、頭脳明晰で、短期・長期にわたる明確な視野を持つ
力強い指導者がいてくれたらいいのになぁ…という思いが脳裏をよぎるものの、
日本の強さは、「絆」。
国民一人ひとりが自分の出来ることをしっかり行うことによって、復興が成されるのでしょう。

これからもテロ組織との闘いは続きますが、今はひと時、このよき日に、
勝利の美酒に酔うのでした。
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by sfwinediary | 2011-05-01 13:57 | 日記
「長期的な支援のためには、経済の活性化を。」
過剰な自粛をせず、被災地のお酒を購入する事で、
経済的な二次被害を食い止めようと、南部美人の蔵元、
そしてあさ開の藤尾杜氏が、ユーチューブで呼びかけています。

このニュースは先日発信されましたが、一過性のものにしたくないので
改めて時間差でリンクを張りました。

岩手県盛岡市 あさ開(Asabiraki)藤尾杜氏の呼びかけ。

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ハナサケ!ニッポン!のHPはこちらから☆

TV Japanのニュース画面を見つめ、ネットで新聞を端から端まで読みあさる毎日。
先日、SFジャイアンツの本拠地である、AT&Tパーク近所の公園で、
遠い母国の苦難に思いを馳せ、ベンチに座ってぼ~~っと桜の花を眺めていると、
若いお母さんと2歳ぐらいの男の子が通りかかり、7分咲きの木の下で
芝生に舞い落ちた桜の花びらを集めはじめました。

そして男の子は、見ず知らずの私に桜の花を届けるために、
小さな足で、お母さんと私の間の10メートルほどを、パタパタパタ…。
5回もかけ足で往復してくれました。

やさしさの持つパワーを改めて実感すると共に、
前向きに行こうと、決意を新たにしたのでした。

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◆できる支援をしよう◆

「被災地から遠く離れた所にいる私たちに何ができるだろう」

このひと月、繰り返し自問した人は少なくあるまい。
大切なのは被災者、被災地を忘れず、自分にできる支援をすることだろう。

 義援金を送るのもいい。ボランティアに行くのもいい。東北産品を率先して買うのもいい。
明るく元気に、ふだん通りの生活を続けることも大切だ。

 道のりは険しいが、日本は必ず強くなって立ち上がる。
そう信じ、前を向いて歩いていきたい。

2011年4月9日 読売新聞


こちらは読売新聞の社説。簡潔な表現で背中を押してくれる言葉です。

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by sfwinediary | 2011-04-08 04:07 | 日記
日本の受けた大災害に、日本を愛する多くのアメリカ人も心を痛め、
何とか支援したいと、自分達の出来る事を一生懸命に模索しています。

ワイン・ライターのW. ブレイク・グレイも義援金集めのイベントに奔走すると共に、
「日本酒を飲んで、日本の復興をサポートしよう」という呼びかけを始めました。



Drink Sake Tonight: A casual benefit for Japan
--by W. Blake Gray
日本酒を飲む夜:日本をサポートする小さな運動

日本の復興をサポートするために、我々に出来る小さな一歩を、ここに提示しようと思う。
全てのワイン愛好家に呼びかけたい、
『来週、3月25日(金)、ワインの代わりに日本酒を飲もう』と。

これが支援にどう繋がるかって?
日本酒は、日本の伝統を代表する産業の一つ。
しかし多くの酒蔵は小規模経営だ。
日本の経済停滞が予測される今、国内での贅沢品の販売は苦戦を強いられるかもしれない。

そこで、我々に出来る事が、プレミア日本酒を飲む事。
一晩でもいいから、我々アメリカのワイン愛好家が日本酒を飲む事が、
日本のビジネスを、そして酒蔵をサポートする事に繋がると思う。

JETRO(日本貿易振興機構)の知人に聞いた所、今回の地震と津波で、
多くの酒蔵が被害を受けたという事だ。
我々が日本酒の知識をアメリカで広め、日本の酒蔵を支援する事で、
彼らの、そして僕らの士気を高めたいと思う。

一人ひとりの力は小さいけれど、皆が集まれば大きな動きとなる。
皆さん、3月25日(金曜日)、日本酒を飲みましょう!

既に、多くのワイン・ライター、フード・ライター諸君に声をかけている。
残念ながら、僕らにはヘリコプターも給水車も無い。
なので、ほんの小さな運動だけれど、出来る事をして、少しでも役に立てたらと思う。
是非、皆さんの友人・知人にも伝えて下さい。

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ブレイクの呼びかけに、SFクロニクル紙のボネ氏、Vinographyのアルダ―氏を始め、
アメリカを代表する多くのワイン愛好家たちが、一人でも多くの人にこの運動を知ってもらおうと、
“Drink Sake Tonight”キャンペーンの輪を広げています。

岩手県の酔仙の社長さんが、災害で辛い事になってしまった蔵をさて置いて、
まず社員の方々の安否を気遣われるご様子、
埼玉に避難された方が「笑って酒を飲めるようになったら…」と、
家族や友人の心配をしながら目を赤くされているインタビューを
NHKニュースで見ました。

お互いを思いやる気持ちが、日本という国の底辺を支えているのだと思います。
思いやりの心を盃に込めて、世界各地にお住まいの皆さん、
3月25日(金)に日本酒を飲みましょう!

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by sfwinediary | 2011-03-21 07:58 | 日記
罪悪感にかられて日々を疎かにしないでください。
不謹慎という言葉を恐れて人を笑顔にするのを忘れないでください。
どんな仕事であれいつもと同じ事を淡々と続ける事が日本の力になります。


アスリートの為末選手のツイートだそうです。
驟雨さんのブログから、転載させていただきました。
遠く身は海外にあり、何も出来ない自分に歯がゆい思いの中、
この言葉を読んで母国の為に何をなすべきか、改めて背を押された思いです。
(驟雨さん、ありがとうございます。)

幾つもの募金方法がありますが、ベイエリア在住の方は、
SF総領事館に小切手を送る方法もあるので、こちらに添付します。


在サンフランシスコ日本国総領事館からのお知らせ
***************************
以下へアクセスいただいても内容を確認できます。
http://www.sf.us.emb-japan.go.jp/top.htm

東北地方太平洋沖地震(義援金・総領事館震災支援口座の開設について)
平成23年3月15日

このたびの東北地方太平洋沖地震に関しては、多数の皆様からの暖かいお見舞いのメッセージとさまざまな形での支援の申し出を当館にいただき、心よりの感謝を申し上げます。日本政府としても、日本の被災地域の一刻も早い復旧・復興のために、地域住民、国民ともども全力を尽くす考えで、当館としても可能な限りの支援を行いたいと思っております。

1.現在、当館宛にカリフォルニア州ネバダ州の多数の個人・団体より義援金受付の御要望が寄せられております。これらの多くの皆様の強い要望も受けて、当館に、本15日午前9時より「東北地方太平洋沖地震」被災地に義援金を受付けるための特別口座(下記)を開設いたしました。義援金の受付方法は、次の2通りです。なお、義援金は日本赤十字社宛に送金する予定です。

(1) 当館への小切手(チェック)の送付
● 小切手宛先: Consulate General of Japan
● 送付先 : Consulate General of Japan in San Francisco
(Attn: Japan Earthquake Relief Fund)
50 Fremont Street, Suite 2300, San Francisco, CA94105

(2) オンラインバンキング等(Union Bank 義援金受付口座への入金)
● 口座名 : Consulate General of Japan
● 口座番号: 1040037760

<備考>
当館の義援金受付は、上記方法のみで、現金は受付けておりません。

2.以下の団体等でも義援金受付を行っており、右基金への送金も可能ですので、以下の受付先も併せご紹介させていただきます。ご検討の上ご活用いただければ幸いです。(組織順不同)

米国赤十字社Japan Earthquake and Pacific Tsunami
http://american.redcross.org/

日本赤十字社によれば、義援金を「日本の赤十字に贈って欲しい」旨指定して米国の赤十字に提供すれば、米国の赤十字社はそれを日本赤十字社に送金する体制となっているとのことです。

ジャパンソサエティ JSNC Japan Earthquake and Tsunami Relief Fund
http://www.usajapan.org/

北加日本商工会議所(JCCNC)
http://jccnc.org/

以下の要領で、チェック郵送にてご送金が可能です
(JCCNCより、まとめて米国赤十字社に送金予定)。
宛先等:「American Red Cross」宛て。
目的欄「Japan Earthquake and Tsunami Relief」と記載下さい。
送付先:JCCNC事務局 1875 South Grant Street, Suite 760, San Mateo, CA 94402

北カリフォルニア日本文化コミュニティー・センター(JCCCNC)
Northern Japan Earthquake Relief Fund
(詳細はhttp://jcccnc.org )
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by sfwinediary | 2011-03-15 10:38 | 日記

A Happy New Year! 2011

明けましておめでとうございます。
サンフランシスコ・ワイン日記をご訪問くださり、ありがとうございます。

今年もまたカリフォルニアワインを中心に、あれこれ書き綴っていきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

皆様にとって2011年が素晴らしい年でありますように♪

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by sfwinediary | 2011-01-01 03:25 | 日記
11月半ば、ついにダンジネスクラブが解禁に♪
食料品店ホールフーズの海の幸コーナーに、ドド~~ンと並んだので、
さっそくお買い上げ。

旦那は蟹が好きだし、既に茹でてあるから食卓に並べるだけで済むので、
料理したくない日には、ありがたい食材☆

もちろん新鮮な生蟹を買って、茹でたてを食べたら美味しさも倍増なのだけれど、
面倒くさがりの私は、昔一度で懲りてしまった…。

ベイエリアで新鮮な蟹を調達しようと思われる方、
Shina_poohさんのこちらのブログ記事を参考にどうぞ♪

さて、Shina_poohさん宅で蟹に合わせたのはサンセール。
酸味とフルーティさを持つワインは、蟹と相性抜群。
我家でブレイクが開けたのは、オーストラリアのドライリースリング。

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2009 Peter Lehmann Dry Riesling
Eden Valley Australia / Alc 11% / SRP $17


ドライなので甘さは無く、豊富な酸味とミネラル風味がシーフードにピッタリ。
リースリング特有のガソリン香が感じられるけれど、
ごく微弱なので、Petroの香りが苦手な私でもOK。
シトラス系の風味がクリーンでクリスプ、舌に心地よい。

大会社のワインだけれど、Hey! クリーンで失敗のないワインを飲みたい時は、
安全パイ(キーワード:豪州、大会社)でしょう☆

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昨夜、Old Bayシーズニングを使ったエビ料理に合わせたのは
ハンガリーRoyal Tokaji社のレイト・ハーベスト。

2008 Mad Cuvee Late Harvest
Royal Tokaji Hungary / Alc. 9%


RS(リジュアルシュガー)131g/Lだって。
甘~~いハチミツ風味で、スパイシーなアジア料理に合います。
“そんなに甘くないよ”…と謳っているのですが、日本人の舌には充分甘い…。
食後酒としてデザート代わりに飲みたいかも。

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ボルティモアのブルークラブに使われているシーズニングは超美味♪
でも、自宅では作れないから、そんな時にはオールドベイを代用☆


さて、悲しかったボトルはSLWCの2001カベルネCask 23。
Stag’s Leap Wine Ccellarsで、Cask 23で、ウォーレン氏のサイン入りだし…
という事で、なかなか開ける機会を見なかった1本。

サンクスギビング前夜を祝って、ブレイクが持ち出した。
(その前に、レイト・ハーベストとピノを開けていたので、
ハーフボトルぐらいが丁度よかったのでした☆)

でもいざ開けてみたらピークを過ぎていたのが残念。
充分に美味しいけれど、Wow! でなかったのは、期待が大き過ぎたのかな。

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小さいボトルだと、それだけ熟成の速度も速いようで、
やっぱりハーフボトルは長期保存に向かないな…と感じた次第です。
(長期保存したかったら、マグナムに勝るもの無し…ってネ☆)

ハーフボトルをお持ちですか?
ピークを過ぎる前に、サッサカ楽しんでしまいましょう~~~♪

Happy Thanksgiving♪
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by sfwinediary | 2010-11-25 05:15 | 日記
ジャイアンツのワールドシリーズ優勝、熱気の収まらぬサンフランシスコ。
11月3日には、優勝祝いパレードが行われましたが、
ベイエリア各地から集まったファンの数は、なんと100万人!
今年のチームは、とっても地元の人に愛されているんだなぁと、実感した次第。

この日、シャンパンのテイスティングに呼ばれていたブレイク。
レストランはフィナンシャル地区だったので、
パレードを見ながら、テイスティング会場に向かおうと思ったらしいのですが…
あまりの人出の多さに、途中で動けない状態に。

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汗だくになりながら人混みをかき分け、なんとか会場にたどりついて、
無事テイスティングに参加。

さて、主催者から、バブリーの味の如何を問われた
ブレイクの答えは・・・
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”My new tasting-notes style” (by W. Blake Gray)

“とても美味しい”という肯定的表現を強調した意味合い。

このTシャツを一目見て気に入り、即買いした彼。

こちらのロゴは、ティム・リンスカム投手がサンディエゴをねじ伏せて、
ナショナル・リーグ西部地区の優勝が決まった時、
「シャンパン・シャワーへの準備は万端ですか?」
とTVマイクを向けられ、全国放送だったにもかかわらず、
「Fu*k year!」
と答えた所から、一気に火が付いた言葉。

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何と、歌まで登場!
(SFジャイアンツファン必見。あなたは何人認識できるかな?)
You-tube (Licecum Fu*k year)

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AT&Tパークに展示されていた、日本の雑誌☆表紙はリンスカム

リベラルな街、サンフランシスコ。
何かと軌道を外れがちなリンスカムがヒーローとなり、
バブリーの味を聞かれて、こんな返答ができてしまう所。

波長が合うと、住みやすいんですよね☆

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抑え投手のウィルソン、“マシーン”の正体は誰だったのか?ひょっとしてバレル・・・?
The tonight show with Jay Leno (NBC)
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by sfwinediary | 2010-11-05 03:01 | 日記