カリフォルニア・ワインのブログ。 夫は米国人ワインライター。その影響でカリフォルニア・ワインに囲まれた生活をしています。SFから、ユニークなワイン情報をお届けします♪  ゴマ(石川真美)


by sfwinediary
カレンダー
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30

カテゴリ:ワイナリーのお話( 9 )

巨大メディア企業として名を馳せる、ハースト・コーポレーション。
その創始者ウイリアム・ハースト氏が、カリフォルニア沿岸の街、
サンシモンに建てた豪邸、ハースト・キャッスルを囲む8万エーカーの土地は、
ハースト牧場として、環境に優しい牧草飼育牛を育てています。

そのハースト・ランチ・コーポレーションが、最近、ワイン事業に乗り出しました。
ハースト・ランチ・ワイナリーとは、いったいどんなワイナリーなのでしょうか。
ブレイクの記事を和訳してお送りします。


c0185058_631354.jpg


Newsflash: Empire Makes Wine - By W. Blake Gray

パワフルなファミリー企業、その創始者達は、かつて大いに銀幕を賑わしたけれど、
今日では、我々がハーストというブランド名を目にする事は殆ど無い。

「彼の浮気を見破る方法は?」「貴女の恋愛をより刺激的にする法則」といった記事で、
アメリカをけん引する雑誌の所有者が、ハーストだって知っていたかな?
そう、雑誌コスモポリタンはハーストの所有。
秘密ではないけれども、その名が前面に出る事はあまり無い。

なので、去年ウイリアム・ハースト氏のひ孫であるスティーブ・ハースト氏が、
ジョイント・ベンチャーでワイン事業に乗り出した時、
一家の名前をボトルに載せたのには、少々驚いた。

そして2007年にSFクロニクル紙を辞めた僕が、ワイナリーに招待されたのも
ちょっとした驚きだった。
自社(SFクロニクル紙の親方はハースト)の記者を呼べば只だったのに、
僕を呼び寄せる為には、ハースト牧場のステーキが必要だったからね。

c0185058_63711.jpg
ジム・サンダース氏(左)と ブレイク☆

ハースト・ランチ・ワイナリー (Hearst Ranch Winery) は、ジム・サンダース氏を
共同事業者として、2010年に初めてのワインをリリースした。
サンダース氏 (Jim Saunders) の前身は、建築関係。
ワイルド・ホース等のワイナリー建築に携わる内に、自然とワインに興味を持ち、
20年前に葡萄園を購入、バルクワイン事業に参入したという経歴の持ち主だ。

しかし無名のワインでは難しいと考え、パートナーを探し始めた時、
折り良く出会ったのがハースト・ランチ・コーポレーション。
そこらの小国よりも金持ちであるだけでなく、ブランド名は計り知れない魅力を持つ。

c0185058_638053.jpg

ハースト・キャッスルは、1957年にカリフォルニア州に寄贈されたが、
そのビジターセンターから道路を挟んだ向かいに、
去年(2010年)テイスティング・ルームがオープンした。

ハースト牧場で牧草飼育されたビーフと、ワインの組み合わせ。
実に名案だよね。
「見た、来た、(食べて飲んだ、そしてハーストのTシャツを)買った。」
今日、サンシモンの地を訪れるのは、ハーストの洗礼を受ける事かもしれない。

150年の歴史を持つセバスティアーニ食品店内にある、テイスティング・ルームに
足を延ばす際は、カフェのフレンチ・ディップをお見逃し無く。

c0185058_6385136.jpg


現在ワイナリーでは、ハースト牧場内に葡萄園を設立するべく、
かつて環境保全同意書を交わしたカリフォルニア州に、許可を申請している。
まだ許可は下りていないそうだけれど、何せ太平洋がすぐ目の前という土地柄、
気候的には、ピノ・ノアールでさえも、栽培が難しいかもしれない。

今使われている葡萄は、暑い内陸部、パソ・ロブレスにある畑で栽培されているので、
ハースト・ランチの名を冠するのは、ちょっとこそばゆい気もする。

現在リリースされている11種類中、エステート葡萄を100%使用しているのは、
テンプラニーリョ(Tempranillo)・ロゼのみ。
このロゼは、今の所クラブ・メンバーのみに販売されているそうだけれど、
さすがのブランド名だ。
多くの新設ワイナリーで、1年目からクラブ・メンバーを持つなんて夢なのだから。

そして、そのブランド力は、クラブ・メンバーの獲得だけに留まらない。
既に米国26州に販売を展開し、販売網は広がる一方だ。
牛が牧場内でのみの飼育を堅持する一方で、ワインビジネスはそうも言っていられない。
ハーストによる葡萄畑の買収劇が見られるのも、遠くない未来だろう。

c0185058_6393976.jpg
Paso Roblesの葡萄園

今の所サンダース氏は75エーがーの土地に、プティ・シラー、プティ・ヴェルド、
シラー、マルベック、そしてテンプラニーリョの5種類を育てている。
もとはカベルネ・ソーヴィニョンも栽培していたけれど、植え替えたとの事。

「土地柄なんだろうね、カベルネは野菜風味が強すぎたんだ。代わりに
マルベックとテンプラニーリョを植えたけど、成功だったよ。」とサンダース氏。

仰る通り、ラインアップの中で最も素晴らしかったのは、ハースト・ランチの
マルベック2009年。滞在中に何度も飲み、飽きなかった1本だ。
酸味に富み、強烈なチェリー風味と猟鳥獣の風味 (gamy) を持つ、切れ味のあるワインで、
野性味が強いな…と感じする寸前に、花の香りと、葉っぱの風味で驚かせてくれる。
これはカベルネ・フランクが7%ブレンドされている所以だろう。

c0185058_6421048.jpg
Hearst Ranch Paso Robles Malbec 2009 ($30)

僕が気に入ったワイン達が、全て自家葡萄園で採れた葡萄を使っていたのは
単なる偶然ではないと思う。

少々値段が張るけれど、ハースト・ランチ・ザ・ポイント特別リザーブ2007も
好みだった。ボルドー・スタイルのブレンドで、シラーがちょっと効いている。
アルコール度は15.5%と高いけれど、酸味に富んでいて、赤系ベリーと
チェリーの風味がステーキによく合い、濃厚なタンニンの後味を持つ。

c0185058_6424133.jpg
Hearst Ranch "The Point" Paso Robles Special Reserve 2007

Hahn Estatesの元ワインメーカー、Adam LaZarre氏を醸造コンサルタントに据え、
葡萄栽培学者Jeremy Leffert氏の助けを得ながら、
サンダース氏自ら、毎日の業務に目を見張らせているそうだ。

さて、肝心のハースト家は、どのぐらいワイン造りに関わっているのだろうか?
「もちろんスティーブはとても深く関わっているよ」とサンダース氏。
「スティーブはワイン事業を気に入っていて、皆に吹聴しているんだ。」

15億ドルを稼ぎ出す企業の物指しで見たら、ワイン事業は、蚊の鳴くような存在だろう。
僕自身がスティーブ氏にインタビュー出来たらよかったのだけれど、
あいにく彼は、84歳になる父ジョージ・ハースト Jr. 会長と、一家恒例の
『良く飲み、良く狩る』一週間の鹿狩りに出かけていたので、会う事は叶わなかった。

c0185058_644538.jpg


僕自身は、もう既にハーストの社員では無いけれど、メディアに携わる者として、
ハーストへのグルーピー的な部分を少々持っている。
だって、どれだけの出版元が、ニュース戦争を始めたと自ら公言できるだろうか?

ウィリアム・R・ハースト氏は、ライバルのジョセフ・ピューリツァー氏の元から、
多くの社員を引き抜いたけれど、ピューリツァー自身、センセーショナリズムを助長した
イエロー・ジャーナリズムを造り出した大元だ。(ブログ世界の先駆者的存在と言えるよね。)

今日、ピューリツァー賞はあるけれど、残念ながらハースト賞は聞いた事が無い。
でもね、W.R.ハースト氏は、今頃、墓石の中で胸をなでおろしているかもしれない。
だって、ハースト賞は無いけれど、ピューリツァー・マルベックも存在しないからね。

c0185058_6454535.jpg


以上、ブレイクのコラムの和訳をお送りしました。
* この記事は、ワイン・レビュー・オンラインに掲載されたコラムを
本人の了承の元に和訳しています。転載を禁じます。


c0185058_630929.jpg

[PR]
by sfwinediary | 2011-09-16 06:24 | ワイナリーのお話
サンフランシスコを脱出して、ミニ休暇。
そんな時、ソノマのロシアンリバーを旅先に選んでは如何でしょうか。

先週末、トーマス・ジョージ・エステート・ワイナリーを訪ねてきました。

c0185058_7563383.jpg


トーマス・ジョージ・エステート(Thomas George Estate)は、
カナダの若きイケ面オーナーJeremy Baker氏が、ソノマに展開するワイナリー。
元は、ロシアンリバーにおけるピノ・ノアールの先駆者として有名な
Davis Bynumとして知られていた、Westside Road沿いの歴史あるワイナリーです。

美味しかったのは、スパークリング、そしてBaker Ridge Vineyardのピノ、
中でもBackbone Block, Baker Ridge Vineyardのピノ・ノアールは、一押し。

c0185058_7565817.jpg


ケーブを利用したテイスティング・ルームは、毎日オープン(11AM – 5PM)。
テイスティング料金は5種類で$10。
アポイントメントによるテイスティング(5種のピノ&スナック)は$20。
前庭には、可愛いピクニックエリアがあるので、サンドイッチ持ち込んで、
TGで買い上げたお気に入りワインをお供に、ランチを楽しむのも乙かも。

c0185058_825523.jpg

このワイナリーにはゲストハウスもあり、週末のGetawayにピッタリ。
食材を持ち込んで、TGピノを飲みながら、友人達とワイワイBBQグリルで夕食を用意、
夜更けてからは、裏庭にあるホット・タブに浸かって、
TGのバブリーを片手に、ワインカントリーの星空を楽しむ…。
至福の時です。
(ワインクラブ・メンバーになれば、宿泊料金が50%オフになるそうです☆)

c0185058_7574188.jpg


小鳥のさえずりで目覚めたら、ワイナリーの駐車場から小道を登って
ヴィンヤードを散歩。
美味しいピノ・ノアールがすくすくと育つ、Backbone Blockの端からは、
ご近所であるロキオリのヴィンヤードを始め、遠くロシアンリバーの葡萄畑が見渡せます。

都会の喧騒を離れて、ゆっくりと流れる時の中、葡萄畑を眺める…。
ワインカントリーのプチ旅行、たまには良いものです♪

c0185058_759473.jpg


2009 Thomas George Estates Pinot Noir, Brut Rosé,
Amber Block, Starr Ridge Vineyard($50)

2008 Thomas George Estates Pinot Noir, Backbone Block,
Baker Ridge Vineyard ($60)


ワイナリーの名前の由来を聞いたら、
お父さまと、おじい様のお名前からつけたんですって☆

ジェレミー氏は、現在37歳で独身。トロントなどに9つのレストラン事業を展開中。
彼自身はベジタリアンだそうですが、料理は大得意だそうです。
ワイナリーイベントに参加したら、彼の手料理が賞味できるかも♪

c0185058_7582533.jpg


6月18日はSFのフォートメイソンでPinot Daysイベントが開かれます。
Thomas Georgeも参加するので、機会があったらブースで味見してみてください☆

[PR]
by sfwinediary | 2011-06-15 07:54 | ワイナリーのお話
フランスの甘いワインと言えば、ソーテルヌ。
食前&食後酒として、またフォアグラ料理とのペアリングなどで親しまれています。

そんな中、とってもユニークな楽しみ方を提唱するのは、
フランスのソルテーヌに95エーカーの畑を持つ、シャトー・クーテ(Chateau Coutet)。

先日、シャトー・クーテのファミリーメンバー、広報を担当する
アリーン・バリーさんにお会いする機会があり、目からうろこの夕食を堪能しました。
なんと、前菜からチーズまで、全てのコースを
シャトー・クーテのワインをお供に頂いたのです。

「25年熟成させたソルテーヌを食後に飲むのは、バイブル的。
でも現在では皆さん、様々な方法で食事を楽しんでいます。」とアリーンさん。
赤ワイン、白ワインといったカテゴリーに、もうひとつ、
『ゴールド・ワイン』を加えようと言うのが、彼女の使命。

c0185058_735169.jpg


シャトー・クーテは、13世紀からの歴史を誇る、ボルドー、バルザック地方のワイナリー。
今から40年ほど前、当時ワインのロジスティクス(物流)の仕事に就いていた、
アリーンさんのお祖父さんがソルテーヌを訪れた際、クーテを買わないかと誘われ、購入。
以来1977年から、バリー家によるオペレーションが始まりました。

彼女自身は、幼少の頃両親と共にボストンに移住。
以来アメリカ暮らしだったのですが、2年前に叔父さんから勧められ、
オフィス生活から一転、ワイン業界に身を投じたそうです。

c0185058_7363845.jpg


この夜のレストラン・ベヌー(Benu ) は、SFでも評判のとても洗練された店。
ゴールド・ワインのお供にと、アリーンさんが勧めたのは、
ポーク・ベリー、ロブスター、そして羊といった料理たち。

クーテはソルテーヌでも甘さ控えめ、酸味に富んでいるので、
メイン料理とのペアリングも、なかなか。
「え?甘すぎ!」と思われた方、コーラを食事のお供にしたことありません?

c0185058_7372370.jpg


この夜、饗されたのは、シャトー・クーテ1989年、2006年、2007年の3種類。
(いずれもベイエリアで購入可能なヴィンテージ☆)

c0185058_737398.jpg


2007 Chateau Coutet Barsac
アプリコット・ジャム、蜂蜜の風味と香り。
ミネラルと酸味に富んでいるので、様々な主采と一番合わせやすかったワイン。
湿度に富み、すばらしい貴腐の年だったそうで、濃厚で凝縮した舌触り。
保存長保存もいいけれど、今開けて充分楽しめます。

2006 Chateau Coutet Barsac
07年よりもシンプルで、香りもシャイな感じ。
超リッチだったトリュフのリゾットには、07、89よりも、
控えめな風味のこちらのクーテがピッタリでした。

1989 Chateau Coutet Barsac
07年よりも年月を経て、より複雑さを増した風味。
料理にもよくあったのですが、このワインだけ単独でも楽しみたい、素晴らしいワイン。

c0185058_7504750.jpg


そして夕食の最後を飾ったのは、チーズコース。
ソルテーヌとチーズは、相性最高♪

c0185058_7382275.jpg


面白いな…と思われた方、シャトー・クーテの持つテロワールに、生姜風味があるので、
生姜を使った料理のお供に、試してみてはいかがでしょうか。
香港に住んだ事があり、アジアにも詳しいアリーンさんによると、
和食では天ぷらや揚げ物系の料理と抜群の相性だそうです。
[PR]
by sfwinediary | 2011-02-04 07:33 | ワイナリーのお話
収穫の秋。
ソノマでは、葡萄の収穫がそろそろ終わろうかという時期です。

ワイナリーによっては、秋の収穫時に、ハーベスト・ランチを用意して、
ヴィンヤードやワイナリーで働く人々、その家族をねぎらいます。

そして時には、メディアの人間もお相伴にあずかれる…という訳で、
先日、ヒールズバーグのすぐ北にある、Jordan Vineyard & Winery
ジョルダン・ヴィンヤード&ワイナリーを訪ね、
ハーベスト・ランチをご馳走になりました。

c0185058_11224721.jpg

インドネシアの油田で財をなしたジョルダン夫妻は、1972年、
ソノマのアレキサンダー・ヴァレーに土地を購入。
1976年にワイナリーを開設しました。

以来35年に渡ってワインメーカーを務めるのは、ロブ・デイビス (Rob Davis) 氏。
夫妻は初めAndre Tchelistcheff氏に打診したのですが、彼が忙しすぎた為、
当時UCデイビスでトップの成績だったロブ氏が、
若くしてワインメーカーに就任したそうです。

ロブ氏は、大のSFジャイアンツ・ファン。
インタビューの様子は、ブレイクのこちらの記事をご覧ください♪

c0185058_11184970.jpg

ジョルダン・ヴィンヤード&ワイナリーでのハーベスト・ランチは、
9月末から10月初めにかけて、3週間、毎日饗されます。
この間、平均して80人ぐらいの人々が、ビュフェ・スタイルのランチで、
労働の間のひと時を憩うそうです。

c0185058_11193910.jpg

ジョルダンで造っているのは、シャルドネとカベルネ・ソーヴィニョンのみ。
これらのワインが、雑誌で高得点を取る事は、あまりありません。
でも、ソムリエ達の間ではとっても人気のワイン。

何故って?
アルコール度を抑え、バランスの取れたワインは、評論家たちを驚かせはしませんが、
食事との相性が抜群だからです。

ブレイクに言わせると、アルコール度13.5%のカベルネは、
先日のパブロ・サンダボル(SFジャイアンツ)のダブルプレイのように
美味だとの事。Go Giants!!
(このアルコール度13.5%は、自然の度数だそうです。希少♪)

ジョルダン・ヴィンヤード&ワイナリーにとって、日本は第3番の輸出国。
(1番はメキシコ! 2番目はカナダですって☆)
値段は安くないのですが、食事に合う優雅なシャルドネやカベルネをお探しの方、
機会があったら試してみてくださいませ☆  (RSP $29 / $52)

c0185058_11202628.jpg


ランチの後、ヴィンヤードを見せていただきました。
そこで目に付いたのは、この風景。

さて、質問です。
葉っぱ(特に下半分に注目)が白くなっているのは何故でしょうか?

c0185058_11205170.jpg

答え:日焼け止め☆
葡萄の日焼け止めは、自然の土からできた成分なので安全、そして安心です。

園内にはオリーブ畑もあり、こちらはワイナリーでのみ購入可能だそうです。

c0185058_11213255.jpg


フランス風の建物はシックな美しさをたたえ、
丘から眺め渡す葡萄畑は、絶景です。

c0185058_111877.jpg

ワイナリーを訪れるには予約が必要ですが、労をとっても損は無いワイナリー。
美しさが、旅を飾ってくれること、間違いなし♪
お土産のワインとともに、オリーブオイルもお忘れなく☆

More
[PR]
by sfwinediary | 2010-10-10 11:11 | ワイナリーのお話
朝夕めっきり涼しさが増した、サンフランシスコ。
秋の気配が漂っています。
9月10月は、ベイエリアでも最高の季節。
食べ物は美味しいし、風はさわやか、天気も良し♪

でも油断は禁物、まだまだ暑い日も登場するので、
ワインを廊下に、ほったらかしには出来ません。

先日9月半ばに、ドライクリークを訪れた際の気温は
100F(摂氏37度)を超えていました。
記者を集めてのワイナリー巡りに参加したのですが、お昼にお邪魔したのは、
Gustafason Family Vineyards (グスタフソン・ファミリー・ヴィンヤーズ)。

c0185058_7462132.jpg

ドライクリークに最近登場したばかりの、ニューフェイス。
オーナーはミネソタ州の環境建築家にして不動産業を営む、ダン・グスタフソン氏。
2002年に家族でドライクリークをドライブした際、
土地にほれ込んで、ワイナリーを開いたそうです。

ワインメーカーは、新進気鋭の若きエメット・リード(Emmett Reed)氏。
UCデイビス校に行かず、セラーラットからたたき上げたという、
今時、珍しいタイプのワインメーカー。
これまで経験してきた間違いから、ワイン醸造を学んだそうです。

c0185058_7464449.jpg

ヴィンヤードは、ソノマ湖を見下ろす美しい丘の上。
収穫期には、鳥に食べられるのを防ぐために、葡萄にネットを掛けますが、
美しい、独特の風景を醸し出しています。

c0185058_7473925.jpg

ワインは製造量が少ないので、今のところメールリスト顧客と
ワイナリーを訪ねた人だけが買えるそう。
今はまだできたてのホヤホヤといった感じですが、これからの行方が楽しみです。

c0185058_7483115.jpg

さて、ワイナリーに着いてすぐ、葡萄畑に囲まれた大きな木の下で饗されたのは、
暑い日にピッタリのロゼ。御供はカニをふんだんに使った、ミニサラダ。
とっても美味しくて、皆おかわりの手が伸びます。(樹齢300年以上だとか)

c0185058_748439.jpg
2006 Dry Creek Mountain Vineyard Rose of Syrah

その後場所を移して、テイスティング・ルームの外、バルコニーで昼食。
用意されたのは、フォアグラ、ショートリブ、チョコレートケーキといった、
濃厚な3コース。

オーナーが、記者連のために用意してくれた、心づくしだったのですが、
気温は35度あまり、燦さんと照りつける太陽…。
ワイングラスは、たちまちのうちに熱せられ、供されたシラーもプティ・シラーも
ジンファンデルも、ホットワインに早変わり…。

c0185058_749376.jpg
c0185058_749124.jpg

食事が終わった後に、あちこちから聞こえてきた感想は…
ロゼ美味しかったね。カニサラダ最高だったね。
暑い日、炎天下での、ヘビーな赤ワインのプレゼンは、
難しいなぁと感じた、一幕でした。

赤ワインのサーブは、室温で。
とよく聞きますが、この室温は、今から100年以上も前の、ヨーロッパのもの。
大体18度前後の温度を指しているようです。
なので、夏だったら、赤ワインでも、飲む直前まで18度ぐらいに冷やしておくと
ワインがおいしく感じられると思います。
(せっかく飲まれる時を待っていたワインも、その方が嬉しいでしょうし♪)

c0185058_7492217.jpg


先週土曜日、ボルドー・ワインのテイスティングを、友人達と企画していたのですが、
生憎、この日のサンフランシスコも暑くて、気温は30度程。
(サンフランシスコでは、エアコンのある建物は少ないのです☆)
こんなに暑い日に、ボルドーはとてもじゃないが、公平に評価できない…
ということで、泣く泣く計画を延期したのでした☆

今週末から、ボルドーの視察旅行に出かけるブレイク。
日程にはペトリュスのオーナーとのテイスティングも含まれているそうで、
ずる~~~い!


c0185058_851184.jpg
エプロンがキュートなオーナー、ダン・グスタフソン氏☆
[PR]
by sfwinediary | 2009-09-30 07:41 | ワイナリーのお話
土地が高価な、ナパ。
ここで採れた葡萄は高額で売れるので、
他の果樹を見ることは、稀(まれ)です。

そんな中、先日訪れたダラーハイド・ランチ(Dollarhide Ranch)は、
ソーヴィニョン・ブランや、カベルネ葡萄畑のほかに、
桃、ネクタリン、サクランボ、林檎などの果樹園が広がり、
牛やヤギも飼われている、ユニークな農園。

ナパ郡の東の端に位置するポープ・ヴァレー(Pope Valley)に
1500エーカーを占める、この農園の持ち主は、
サン・スペリー・ヴィンヤーズ&ワイナリー(St. Supery Vineyards and Winery)。
ナパのメジャーなワイナリーの中でも、ソーヴィニョン・ブランで有名です。

c0185058_34237.jpg


一般的に、美味しいSBが出来る土地というと、
ニュージーランドのような、涼しい気候を思い浮かべます。
でも、この日訪れたダラーハイド農園では、日中の気温F104(摂氏38度程)!
この気温で、どうして美味しいSB葡萄が育つの?と思ったら、
夜に、気温がグ~っと下がるそうです。

気温が下がることにより、葡萄の酸味が保たれ、
同時に、日中のピーカン天気が、葡萄を充分に熟成させて、
豊かなフルーツ風味をもたらします。

美味しいカリフォルニア風、ソーヴィニョン・ブランの出来上がりというわけ。
なるほど~、納得☆

c0185058_343336.jpg


この日は、ワイン記者が招待されての、農園ツアーだったのですが、
お昼に供されたのは、この農園の葡萄でつくられた
ソーヴィニョン・ブランと、カベルネ・ソーヴィニョン♪

2008 St. Supery
Dollarhide Napa Valley Sauvignon Branc ($38)


汗ダクになりながら果樹園を見て回った後に、
涼しい木陰で、ヴィンヤードを見渡しながらのピクニック。
冷えたSBは、さわやかに喉をうるおしてくれたのでした。
(カベルネは、暑すぎて、手が伸びませんでした☆)

c0185058_35647.jpg


ダラーハイド農園でとれた、果樹は、見た目は悪いけれど
味は天下一品。
葡萄に適したナパの土壌は、ストーンフルーツにも最適です。

これら、果実本来の味を持つ、60種類以上の桃やネクタリン達は、
ベイエリアの一流シェフ、トマス・ケラー、
アリス・ウォーター、シンディ・パウルシンといった
面々のレストランに、売られて行くそうです。

朝一番、もぎたてのフルーツが、ランチや夕食のお皿を飾る。
新鮮な素材に勝る美味は、ありません☆

c0185058_353520.jpg


ここでは、3年前から養蜂も行われていて、丘の上にハチの巣箱があります。
ハチたちの活動は、葡萄には関係ないのですが、
ストーンフルーツ(種のある果実)の受粉に、大活躍。

c0185058_36498.jpg
 武装して蜂蜜を採りに行ってくださったのは VP of Vineyard Operations Josh Anstey氏


市販されているので、ダラーハイド・ランチと銘打った
蜂蜜を見かけたら、お土産にどうぞ☆
テロワールを反映してでしょうか、ちょっぴりマスカット風味でした♪

c0185058_361932.jpg


ブレイクの英語バージョン訪問記は、こちらからどうぞ♪
[PR]
by sfwinediary | 2009-07-30 02:31 | ワイナリーのお話
アメリカ独立記念日前の木曜日、ウェンテ・ヴィンヤーズの招待を受け、
懐かしのB-52’sのコンサートを観てきました。

c0185058_1784342.jpg


ウェンテは、カリフォルニアで最も古いファミリー経営のヴィンヤード。
Charles Krugのもとでワインメーキングを習得した、初代C.H.ウェンテ氏は
日中暑く、夜涼しい、リヴァーモアの地が、ワイン造りに適していると、
1883年この地にワイナリーを開きました。

c0185058_179732.jpg

笑顔がとてもチャーミング♪ 5代目のクリスティン・ウェンテさん。

歴史を持ち、良質のワインがありながら、パソ・ロブレス等よりも
何故か知名度の低い、リヴァーモア。
マーケティングの為、ワインに「リヴァーモア」と記す代わりに、
「サンフランシスコ・ベイ」という産地名を、使ってきたせいでしょうか。

でも時代は変わり、今や、「リヴァーモア」を前面に押し出して、
美味しいワインが生まれる土地であることを、
アメリカをはじめ、世界各地に知ってもらう時が来ました。

いくつもの小規模のワイナリーが集まっていますが、
歴史があり、規模も大きいウェンテに、
牽引役となって、より一層活躍して欲しいものです。

今年のお勧めは、ソーヴィニョンブランとカベルネ♪

c0185058_1717510.jpg


2008 Wente Vineyards Louis Mel Sauvignon Blanc
Livermore Valley San Francisco Bay / $12


ミネラルに富んでいて、クリスプな酸味の、さわやかな白。
メロンとパイナップルの風味。
この味で$12は、断然お買い得です。

c0185058_17172394.jpg


2006 Nth Degree Cabernet Sauvignon
Livermore Valley San Francisco Bay / $60


酸味とタンニンのバランスの取れた、カベルネ。
ダークチェリーの風味。酸味がいい感じなので、食事のお供にも合います。

コンサートは、B-52’sの音楽に乗って、終了間際には皆、踊りまくり。
往年のパワフルさは、残念ながら感じられませんでしたが、
とっても楽しい催し物でした。

c0185058_17101614.jpg


この後も、注目のコンサートが目白押しです☆
サンフランシスコから、ちょっと小旅行をお考えの方、
ワイナリーの美味しいご飯と、コンサートを一緒に楽しめてしまう
ウェンテ・ヴィンヤーズでの、ミニバケーションは如何でしょうか♪

Wente Vineyards
5050 Arroyo Road - Livermore, CA 94550
Phone: 925.456.2400

[PR]
by sfwinediary | 2009-07-02 17:04 | ワイナリーのお話
春の終わりのころ、ナパのハウエルマウンテンに
ケード・ワイナリーを訪ねました。
田舎さびたくねくね山道を進んでいくと現れるのが、
この出来たばかりのワイナリーCade Winery。

この時は、オープニングに合わせて記者を招待してのワイナリー・ランチ。
私はちゃっかりと、ブレイクの横にくっついて行ったのですが、
まだ建物の木も清々しくて、小雨に煙る葡萄畑が幻想的でした。

c0185058_5195057.jpg

Cade Winery

マネージャーさんの説明を聞きながら、山の中腹をくり抜いた
ケーブに向かう途中、突然背後に長身の超ハンサムな男性が登場。

一瞬モデル?とも思ったのですが、気がつけば
なんとサンフランシスコ市長!
ギャビン・ニューサム市長は、プランプ・ジャック(Plump Jack)の
オーナーとして知られていますが、
このケード・ワイナリーの共同オーナーでもあるのでした。

c0185058_5223342.jpg


彼がオーナーとあって、ケードはとっても地球にやさしいワイナリー。
いたる所に、エコの足跡がうかがえます。

テイスティングは10時から4時まで、$10(予約制)。
時間があったら、ワイナリー・ツアーに参加するのも楽しいと思います♪
ワイナリーシェフが腕を振るった小皿ご飯&ペアリングワイン3種類付きの
ワイナリー・ツアーは、1人$30です。(11時と1時。予約制)

c0185058_5203496.jpg

マネージャーさんの後ろにある木がCade☆ 茶色い肌をした美しい樹木です

c0185058_523829.jpg

晴れた日には、中庭でワインを楽しむのも乙なもの♪

c0185058_5235936.jpg

美味しいワインの産地として注目される、ハウエルマウンテン☆
[PR]
by sfwinediary | 2009-06-06 05:16 | ワイナリーのお話
先日、カルトワイナリー、ハンドレッド・エーカー(Hundred Acre)で
ランチを頂く機会がありました。

創立者でワインメーカーのジェイソン・ウッドブリッジ氏が
2000年のヴィンテージをリリースして以来、
常にスーパースターの地位を歩んで来た、ハンドレッド・エーカー。

R・パーカー氏の高得点と、マーケティングの巧さで、
瞬く間にカルトワインの仲間入りをして、今やなかなか手に入らない品。
値段もリテール価格で$300前後と、いいお値段です。
(近々ポートワインが市場に出るそうですが、値段は$500とか!)

ウエッブサイトはこれ
思いっきりシンプルでしょ。

c0185058_10182373.jpg


先にCIAで行われた、ワインの殿堂、ヴィントナーズ・ホール・オブ・フェイムの一環として、
授与式の前に、ワインセミナーやワイナリー・ランチなどの催しがあったのですが、
その昼食会場の一つが、ハンドレッド・エーカーだったのです。

午前中のセミナー(詳しくは、後日UPします☆)の後、私とブレイク、
ナパ在住で、ハンドレッド・エーカーの存在さえも知らなかった老夫婦、
そしてCIAのスタッフ計5人が、ストレッチ・リモに乗り込んで出発。

c0185058_10213826.jpg

セントヘレナの中心地からすぐ側の好立地に、ひっそりと建つワイナリー。
看板も案内もなし。

c0185058_10191934.jpg

ケーブで待っていたのは、オーナーの弟さん(写真中央)。
(兄上はオーストラリアに出張中でした)


ロゼを飲みながら、ケーブを一周。
ロックがガンガンかかっていたので、ワインの為?と聞いたところ、
単に彼の趣味との事。(味のための秘密兵器ではありませんでした☆)

c0185058_10214934.jpg


ケーブツアーの後は、セントヘレナの中心地にあるオフィスへ。
ワイナリー・ランチと言うと、大抵の場合、ワイナリーの敷地内で
四角いテーブルを囲んで、ちょっとフォーマルな感じ…なのですが、
ハンドレッド・エーカーのランチは、そんな既成概念を
思いっきり吹っ飛ばしてくれました。

c0185058_10221411.jpg


ビクトリアン調の建物からは想像がつかないほど、モダンに改築された部屋。
プールテーブル、ニック・ケイブが中指立てている写真とギター、
そしてボートのモーター、床に置かれた現代アートの数々。
遊び心のある独身男性が、いかにも好みそうなスペース。

ついた途端に、早速ブレイクはカイリー・モーガンを片手に、弟さんと一勝負。
(最後に寸差で勝ったのは、もてなし?いいえ実力☆)
皆、思い思いの場所で、ワイナリー専属シェフの
とっても美味しい5コースランチを賞味♪
まるで友人の家のパーティに呼ばれたようで、とっても楽しかったのでした。

c0185058_10223864.jpg

御供のワインは、2006年のカイリー・モーガン・ヴィンヤード。
2006 Hundred Acre Kayli Morgan Vineyard Cabernet Sauvignon Napa

ハンドレッド・エーカーのカイリー・モーガンを飲んでみたいと思われた方、
ロサンゼルスのDuke of Burbonに足を運んでみてください。
2005年が$260で手に入ります。
ここでは、なかなか手に入らないカルトワインを常時取り揃えています。
(日本からもネットで買えるようです♪)

c0185058_1024876.jpg

オーナーのデイビッド氏。CIA(セントヘレナ)に行くと、コレクターである氏が寄付した
歴史的なカリフォルニア・ワインの数々にお目にかかれます♪

[PR]
by sfwinediary | 2009-04-24 10:36 | ワイナリーのお話