カリフォルニア・ワインのブログ。 夫は米国人ワインライター。その影響でカリフォルニア・ワインに囲まれた生活をしています。SFから、ユニークなワイン情報をお届けします♪  ゴマ(石川真美)


by sfwinediary
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<   2010年 10月 ( 7 )   > この月の画像一覧

ハローウィンの日曜日。
最近とても忙しかったのだけれども、漸くグータラできる休日が巡って来て、
朝からダラダラ、ウダウダを満喫。

パジャマのまま、お陽様ポカポカのベッドの上で、
日本語の本を読む、至福のひと時よ。

今読んでいるのは、椎名誠さん著 『ワニのあくびだなめんなよ(文春文庫)』。
表紙の絵に波線が画かれていて、今の今までタイトルは
『ワニのあくびだ なめんなよ~』と、勘違いしていた…。スミマセン☆

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中に『ユウレイのようなもの』という章があって、
瀬戸内海の牛島(うしま)という土地のお祭りの取材の際に体験した、
不思議話を披露されている。
滞在先である光市の旅館で、連続2夜にわたって、
ウシミツドキ(午前2時)ごろ、不思議なモノを見たという話だ。

何故『ユウレイらしきもの』は、我々生者を、毎夜同じ時間に起こすのだろうか?

嘗て、私もパラオのペリリュー島でダイビングした時、
滞在中、夜毎3時にパチッと目が覚め、ザワザワした…という経験がある。
ペリリュー島では第二次大戦の際、日米間のすさまじい死闘が繰り広げられたそうで、
双方、多くの兵士がこの地に没したと聞いた。

ブレイクと私が泊まっていた民宿は、旧日本軍の司令官が置かれていたという
コンクリートの建物のすぐ目の前。
部屋の窓から正面に、がぶりつきで薄暗い朽ちかけた建物が拝めた。

昼間のダイビングで疲れきっているのに、きっかり夜中の3時になると、
ザワザワザワ…。
隣のブレイクは、声をかけても揺すっても爆睡している。

その時、この小さな島に滞在していた観光客は、私達2人だけ。
幸い(?)日米どちらの確たるユウレイの姿も認めなかったけれど、
不思議な存在が為した技だったのだろうか?
それとも、かつての戦場だった…という“思い込み”ゆえ、目覚めたのか?

いずれにしろ、あの不安なザワザワ感は、今も脳裏に焼き付いている。

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さて、今日は死者が戻ってくるという、ハローウィンの日。
カストロを散歩したら、すでに昼間から、仮装した人々で盛り上がっていた。
メキシコの死者の日(11月2日)も、すぐに控えているので、
あちこちの飾り窓には、骸骨が所狭しとばかりに並んでいる。

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アメリカでユウレイに会ったことは無いけれど、
なんとなく恐く無いような気がする。

ハリウッド映画を引き合いに出すのは賢明ではないけれど、
『エクソシスト3』や『ドラッグ・ミー・トゥ・ヘル』を見ても、笑えるだけで、
『リング(日本版)』に感じた不気味さは無い。
それは“恐れるモノ”が、根本的に違うからだろう。

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椎名誠さんは、勇敢にも、不思議な存在に対して、パンチをかましたとのこと。

そこで考えた。
もしもフランス辺りでユウレイに会ったら、何語で話しかければいいのだろうか?
私が知っている単語は、怪しげな発音で「領収書お願いします」だけなのに…。

実力行使、あるのみかな???

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by sfwinediary | 2010-10-31 10:28 | 日記
私は海…。
アイロン・ホースから販売された、2005オーシャン・リザーブのバブリー

ナショナルジオグラフィックと提携して、ボトルが購入される毎に$4が、
海を守るために寄付されるという面白い試みのもと、
2010年9月に、1000ケースが発売されました。

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ラベルがちょっとCheezyなのですが、単刀直入、わかり易くて良いかな☆
小売希望価格は$40。
ラベルは3種類あるので、集めても楽しいかも☆

100%シャルドネで出来た、ロシアンリバー・ヴァレーのバブリーは、
シーフードに合うように造られたと言うだけあって、
シトラス系の、爽やかな風味です。

先日ジャイアンツがナショナルリーグ優勝を飾った際に
快哉を叫びながら開けたのが、このボトルだったのでした。

2005 Ocean Reserve Iron Horse
Green Valley of Russian River Valley / 13.5%


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そして昨夜、地元サンフランシスコで、
ジャイアンツが2勝目を飾ったのを記念して開けたのは、こちら☆

2004 Chanticleer Cabernet Sauvignon
Yountville Napa Valley


普段の食事の際は、(合う料理を私が造らないので)滅多に開けないカベルネ。
この夜は、オニオンスープに挑戦。
(玉ねぎ炒めながら試合中継を見られるので・笑)
そして、ブレイクが開けたのが、Chanticleerのカベルネだったのでした。

このカベルネ・ソーヴィニョンのアペレシオンは、ヨーントヴィル☆
フレンチランドリーを始めとして、錚々たる顔ぶれのレストランが軒を連ねる地です。
Yountville 表示のワインは、なかなか見かけないので、
それだけでワクワク感も♪

数年を経ているので、とっても成熟した味わい。
マイルドなモカとタバコの香り。
酸味を残しながら、熟したチェリー、ダークプラムの風味。
サンジョベーゼが7%使われているので、この酸味と、スパイスの風味が出たのでしょう。

果実風味を残しながら、円熟したまろやかな風味のカベルネは、
試合が終わる頃には、澱だけ残して、空になっておりました。

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by sfwinediary | 2010-10-30 08:21 | Sparkling Wine
とある午後、ブレイクから電話。
「今日、Slanted Doorで、ミシュランガイドのworldwide director
Jean-Luc Naret氏にインタビューして、
夜のパーティに呼ばれたんだけど、行く?」

私の答えは「もちろ~~~ん♪」

昨日、Shina_poohさんのブログで、いち早く紹介されていましたが、
10月27日は、ミッシュラン・ガイドSF版の発売開始日☆
実は私、会場に行くまで、そのパーティが2011年SF版の出版記念の為だとは
知らなかったのでした…。
(Slanted Doorのパーティだと思っていた。オイオイ…って・汗)

会場受付に山積みされているガイドを見て、初めて納得☆
そして、これは美味しい料理を食べられるかも♪と高まる期待。

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でも、フレンチ形式だった…。

パーティ開始は6:30p.m.
まずは、カリフォルニア産スパークリングのカクテルでお出迎え。
酒類はふんだんにあるものの、6か所に設置された食べ物のブースには、
まだ何も無し。

集まり始めた人達は、各々グラスを持って談笑。
ブレイクはこの長~~い談笑の時間を利用して、早速、取材を開始。
(プライベートであろううが、何時でも何処でも機会があればネタ集め、記者の鏡☆)

この日、ワインのブースで、美酒を提供していたのは、
the Natural Process Allianceのハーディ氏。
テーブルに並んでいたのは、LiocoのSVと、Saliniaラベルの面々。

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会場に持ち込まれたシラー、ピノ等々、全種類を味見させてもらったのですが、
中でもSaliniaラベルの2006年と2005年のシャルドネは、美酒♪
それぞれベースの味は同じでありながら、まったく違った風味を楽しめました。
単品だったら2006年がお勧めですが、並列で飲むと、楽しさ倍増かも☆

また、前に紹介した、Liocoのソーヴィニョン・ブランにも再会。
2009 Lioco Sauvignon Blanc
Russian River Valley / $15


フレッシュなワインを、新鮮なうちに消費者に届けて、新鮮なうちに楽しんでもらう。
昔ながらのデイリー・ワインのあり方を実践する、ステンレスボトルに入ったSV。

これまでは、3種類ぐらいのバッチに分かれていたそうですが、
そろそろ2009年ワインが底をつきはじめたので、
それらを統合したのが、現在売られているソーヴィニョン・ブラン。
8月に飲んだものとは、また別の味わいがありました。
(もうすぐ、新ワインが販売開始されるそうです。どんな味になるのか、楽しみ♪)

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さて、そろそろ8時。
空きっ腹に、ワイン。あまり好ましくないぞ…。
どこかに何か食べに行こうか?
と考え始めた頃、主催者の挨拶がスタート。

業界の重鎮トーマスケラー氏、
そして2011年版で3つ星に輝いたメドウッドのクリストファー氏が紹介されました。
(その後、漸く料理が並んだのでした☆)

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フランスではかつて、3星から降格されたのを苦に、自殺したシェフがいましたが、
SF版でも、星を無くしたレストランが幾たりかありました。

近所のRangeの星が無くなってしまったのは、残念。
常連としては、何時も美味しくご飯を食べているのですが、
何がマイナス点で、降格になったんだろう?

クロニクル紙ではレビューに載せる前に、最低3回、
ミッシュラン・ガイドでは6回、調査員が店に通うそうですが、
シェフも人間、常に“最高”をキープするのって、偉業だ…と思う次第であります。

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さて、レストランシーンで、世界に名だたる日本。

先日WSJ紙に、ミッシェランの関西版で12のレストランが3星を取り、
パリ、NY、ロンドンを抜きんでてトップなのは、腑に落ちない…
というような内容の記事が掲載されましたが、欧米中心主義の主観が見え見え。

(3星付けたら、日本人が率先してミッシュランのタイヤを買うと、
天下のWSJさん、マジで思ってるの~~~???)


まぁ、出る釘は打たれる…という所でしょうか。
でも、“日本のフランス料理”だけでなく、日本食、酒(徳利)マークの起用など、
全てを含めて、日本が食のシーンで注目されるのは、日本人としては嬉しい限り。

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ところで、他のアジア料理はどうなのでしょうか。

ブレイクがworldwide director /Jean-Luc Naret氏へのインタビューの際、
何故Slanted Doorが、グルマンどまりで星が取れないのか、鋭く突っ込んだのですが、
ベトナム料理のレストランが、ガイドで星を取るには、まだ道のりは遠いようです。
興味がある方は、こちらの記事をご覧ください☆

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ジャイアンツ色に照らされた、市議会ホール☆ Go Giants!
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by sfwinediary | 2010-10-28 04:29 | 日記
あいにくの雨模様な、週末のサンフランシスコ。
でも、住人はお祭り気分です☆

昨夜、めでたくサンフランシスコ・ジャイアンツが
ナショナル・リーグ優勝を果たしました。
まさかのアンダードッグが、ナ・リーグ優勝☆
SF住人としてはうれしい限り。

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投手力はあるものの、打者パワーがイマイチな今年のチーム。
夕べもかなりハラハラの試合展開。

野球大好き、ジャイアンツ好きのブレイクは、
試合の間中、部屋の中を行ったり来たり…。

優勝が決まった瞬間から、近所の通りは、お祭り騒ぎに一転。
かつてオバマ氏が大統領に当選した日を彷彿とさせてくれました。

小雨の降る中、飛び出していったブレイクは、
浮かれ気分のサンフランシスカン達と、
遅くまでドンチャンと優勝の美酒に酔いしれておりました。

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先日、1塁、2塁、3塁をまわってホームベースまで一周できるイベントがありました♪
AT&Tパークで、気分は大リーガー☆


最近のジャイアンツのCMは、記憶にも残ってないようなのが多いのですが、
こちらのCMは、7年たった今も、脳みそに焼き付いているもの☆

Go ジャイアンツ♪
Go ジャイアンツ♪

SF Giants Ads-2003
野球オタク君と、マスコットのシール、熱血ダンス☆

Conserving Power
懐かしのバリー☆


こちらはAT&Tパークの展示物☆
ムラカミマサノリ氏は、日本人で初めて、大リーグでプレイした選手。
60年代に、サンフランシスコ・ジャイアンツで活躍されたそうです♪

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お次はワールド・シリーズ。
打倒レンジャーズだ~~~!
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by sfwinediary | 2010-10-25 02:32 | 日記
収穫の秋。
ソノマでは、葡萄の収穫がそろそろ終わろうかという時期です。

ワイナリーによっては、秋の収穫時に、ハーベスト・ランチを用意して、
ヴィンヤードやワイナリーで働く人々、その家族をねぎらいます。

そして時には、メディアの人間もお相伴にあずかれる…という訳で、
先日、ヒールズバーグのすぐ北にある、Jordan Vineyard & Winery
ジョルダン・ヴィンヤード&ワイナリーを訪ね、
ハーベスト・ランチをご馳走になりました。

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インドネシアの油田で財をなしたジョルダン夫妻は、1972年、
ソノマのアレキサンダー・ヴァレーに土地を購入。
1976年にワイナリーを開設しました。

以来35年に渡ってワインメーカーを務めるのは、ロブ・デイビス (Rob Davis) 氏。
夫妻は初めAndre Tchelistcheff氏に打診したのですが、彼が忙しすぎた為、
当時UCデイビスでトップの成績だったロブ氏が、
若くしてワインメーカーに就任したそうです。

ロブ氏は、大のSFジャイアンツ・ファン。
インタビューの様子は、ブレイクのこちらの記事をご覧ください♪

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ジョルダン・ヴィンヤード&ワイナリーでのハーベスト・ランチは、
9月末から10月初めにかけて、3週間、毎日饗されます。
この間、平均して80人ぐらいの人々が、ビュフェ・スタイルのランチで、
労働の間のひと時を憩うそうです。

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ジョルダンで造っているのは、シャルドネとカベルネ・ソーヴィニョンのみ。
これらのワインが、雑誌で高得点を取る事は、あまりありません。
でも、ソムリエ達の間ではとっても人気のワイン。

何故って?
アルコール度を抑え、バランスの取れたワインは、評論家たちを驚かせはしませんが、
食事との相性が抜群だからです。

ブレイクに言わせると、アルコール度13.5%のカベルネは、
先日のパブロ・サンダボル(SFジャイアンツ)のダブルプレイのように
美味だとの事。Go Giants!!
(このアルコール度13.5%は、自然の度数だそうです。希少♪)

ジョルダン・ヴィンヤード&ワイナリーにとって、日本は第3番の輸出国。
(1番はメキシコ! 2番目はカナダですって☆)
値段は安くないのですが、食事に合う優雅なシャルドネやカベルネをお探しの方、
機会があったら試してみてくださいませ☆  (RSP $29 / $52)

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ランチの後、ヴィンヤードを見せていただきました。
そこで目に付いたのは、この風景。

さて、質問です。
葉っぱ(特に下半分に注目)が白くなっているのは何故でしょうか?

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答え:日焼け止め☆
葡萄の日焼け止めは、自然の土からできた成分なので安全、そして安心です。

園内にはオリーブ畑もあり、こちらはワイナリーでのみ購入可能だそうです。

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フランス風の建物はシックな美しさをたたえ、
丘から眺め渡す葡萄畑は、絶景です。

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ワイナリーを訪れるには予約が必要ですが、労をとっても損は無いワイナリー。
美しさが、旅を飾ってくれること、間違いなし♪
お土産のワインとともに、オリーブオイルもお忘れなく☆

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by sfwinediary | 2010-10-10 11:11 | ワイナリーのお話
前2回にわたって、私が見たワイントレイン体験記を書きましたが、
今日は、ブレイクの目から見たワイントレイン評をUPしました。

欧米各地のワイン産地を旅しているワイン・ライターは、ワイントレインをどう見たのか?
英文オリジナルは、こちらからどうぞ♪


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Riding the Napa Valley Wine Train   -by W. Blake Gray-

最近、自分が、ドン・リックルズ(皮肉とユーモアで有名なコメディアン)の
ワイン・ライター版になって来たような気がする。
持ち芸は、高価なレストランでの夕食会に招かれて、それを揶揄する…というギャグ。

スワンソン・ヴィンヤーズから、ナパバレー・ワイントレインの旅に招かれた時、
実は、面白おかしい記事を予感した。ワインメーカーであるクリス・フェルプス氏との、
動くランチの値段が$154だと聞いた時は、特に。

しかし、一つしか芸を持たない自分は、ここで問題に直面することになった。

結果、とても楽しかったのだ。

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ワイントレインでは、地元で採れた旬の食材が饗され、
テイスティング・バーには、他ではあまり見ない、宝石ボトルが並ぶ。
駅のワインショップは、なかなかのセレクションで、少量生産のワインが豊富。
そして、エグゼクティブ・シェフのケリー・マクドナルド氏は、
鋭いユーモアのセンスと、素晴らしいバランス感覚の持ち主ときている。
(揺れる列車内の小さなキッチンで、火を扱う仕事だから、バランスは大切だ。)

この日、僕が列車に乗る事を、ワイントレイン側は知らなかった。
なので、メディア用に用意された特別行事は、何も無し。
でもそれ故に、ワイントレインは普通に乗って、とても楽しいのだと実感した次第。

僕が誰か知ると、ワイン・ディレクターのライアン・グラハム氏の広報活動が始まった、
フェルプス氏がメルローについて熱く語る横で、
「そろそろ車内見学に行きましょうか」…といった具合に。
まぁ、3時間半もあったので、双方から色々な話をたっぷり伺えた。

それでは、ここからが、クリス・フェルプス氏とのワイントレイン体験記です。
なるべく皮肉にならないように、一つ芸から脱して見せるからね。
発車オーライ!

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10:45a.m. 駅構内での待合室では、2種類のワインが配られた。
$12のピノ・グリージオと、$10の赤ブレンド。まぁまぁの味。
スピットバケッツは見当たらなかったけれど、誰も必要としないみたいだし、
なによりも、運転しないでワインを楽しめるのが、ワイントレインの魅力だ。

さて、この列車、移動用ではない。
ナパ駅からセント・ヘレナまで北上して、再び同じ線路を戻ってくる。
その間、昼食や夕食が楽しめる。
色々なコースがあり、ワイナリー訪問を加えたり出来るのだけれども、
必要性についてはどうだろうか。
ワイントレインは決して安くないし、車窓からのヴィンヤード風景は美しい。
なので、僕が思うに、下車する必要は無いんじゃないかな?

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この日、金曜の朝の乗客は、多民族、多国籍で、年齢も様々だった。
日本のビデオゲーム会社の慰安旅行グループもいたし、普段はビール派という人々もいた。
いわゆるワインオタクといった面々ではないけれど、
中には、思った以上にワインに詳しい人達もいる。

フェルプス氏は、スワンソンが小規模ファミリーの経営するワイナリーであり、
(スワンソン家がフローズン・ディナーで財をなした事には触れなかった)
2010年のナパの気候は、ボルドーを彷彿とさせる年で、
糖分が低く、かつ熟成した葡萄の収穫が期待できる事、
自身もワインの出来を心待ちにしている事を、集まった人々に語った。

続けて、ナパでは珍しく、スワンソンはピノ・グリージオとメルローに力を入れており、
「皆さんメルローがお好きでしょう?だから今日集まったんですよね」
と問いかけたところ、若いゲーム・プログラマーが大声で横やりを入れた、
「誰もメルローなんて、好きじゃないよ。」

フェルプス氏が続けて、カベルネも造っている事を告げると、
「イエーイ、カベルネ。」と、青年。

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その後、今度はグラハム氏が、列車について語ってくれたのだが、
残念ながら僕は列車オタクではないので、ここでは詳細は省く。
なんでも、レールが敷かれたのは1850年代。
プルマン式の車両は、第一次大戦当時のものだとかで、とても優美だ。
なぜ週に7日、昼夜走れないのかと言うと、メンテナンスに時間を要するから。
氏によると、王侯の未亡人のように扱わなければならないのだそうである。

11a.m. いよいよ乗車開始。
これが結構時間がかかる。車両毎に乗りこむのだが、飛行機と同じような感じだ。
コースによって、食事時間が違い、ツアー内容が違い、乗車・下車の場所も違う。
もしもコンチネンタル航空だったら、とてもじゃないが、手に負えない複雑さだろう。

ワイントレインで潤滑な運営がなされているのは、グラハム氏によると、
職員を大切にする会社の方針によるところが大きいそうだ。
我々の車両のキャプテンは21年、他のスタッフは14年と半年、勤務しているという。
確かに、揺れる列車で、スープを運ぶのは至難の業。
熟練した職員を確保するのは、大切だよね。

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11:30a.m. 我々の昼食、開始。
コースによっては、前菜とメイン料理を、別々の車両で楽しむようだが、
我々はフェルプス氏と相伴したので、ずっと同じ席で食事をした。

前菜のマグロのポッケは、ピノ・グリージオと相性抜群。
1月ほど前に、ワインのリストを通知されたというシェフ・マクドナルド氏、曰く、
「ピノ・グリージオは、とても率直なワインだったので、野性味あふれる前菜にした。
ワインがワイルドで賑やかな場合は、もう少し濃厚に、例えばビーフとかを選ぶね。」

2品目は、この日のハイライトで、絶品のコーンスープ。
シェフは何やら複雑な手法で、まずコーン粒を、その後に芯の部分もミルクに漬けて、
コーンの味を最大限に引き出したのだそうだ。
あまりにも夢中になって食べていたので、肝心の秘訣を聞き逃してしまった。

ペアリングのシャルドネは、300ケースだけの生産で、ワイナリーでのみ入手可能。
レモンのフルーツ風味で、バランスのとれた、とても良いシャルドネだ。

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フェルプス氏は、2003年スワンソンに来る前は、白ワインを造った事が無かったという。
彼はCA州のメルローのスペシャリストの一人で、シャトー・ペトリュスで修業し、
Dominus、Caymusでワインメーカーを務めたが、いずれも赤ワインに専念していた。

「簡単だと思ったんだ。でもとても微妙な事柄が多くて、習得に2年ほど掛かったよ。」
と、フェルプス氏。
確かに、僕は数年に渡って彼のピノ・グリージオを飲んでいるけれども、進化している。
もしも貴方がここ何年か御無沙汰だったら、再度試してみると違いがわかるだろう。

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廊下ぐらいの幅しかない、狭い、そして危険物に満ちたキッチンで、
レアのフィレ肉を用意するのは、至難の技に見える。
過日、ワイントレインで、トップ・シェフのTV番組を収録したそうだが、
(脱落形式で勝者を決めるタイプの、料理人対決番組)
ここで料理できたら、何処でだって大丈夫に違いない。

食事の間に、列車はナパ市の工業地帯を抜け、いつしか29号線沿いを走っていた。
地上3mぐらいの高さから見下ろす風景は、なかなか乙だ。
フェルプス氏によると、美しく見える赤い葉は、ウィルスに感染しているのだそう。
スワンソンの葡萄園を抜ける時、過去何度か同僚達が、赤面もののプラカードを
抱えて出迎えたそうだが、今回はいなかったので、氏はホッとした様子だった。

2006年のスワンソンのメルローは、とても素晴らしかった。
バランスがとれ、果実風味に富み、肉料理に実によく合う。

グラスを干した後で、車内探検に向かった。
途中、メルロー嫌いの青年に再会したので、フェルプス氏は、彼に味見用の
グラス・ワインを提供するべく、ずっと遠方の席までわざわざ取りに戻っていった。

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その間、我々はテイスティング・バーをチェック。
ここでは、$10で4種類のワインが飲める。
Buehler White Zinfandelで満足する方もいるのだろうが、見る人間が見れば、
ハイディ・バレット女史の2009 La Sirena Moscato Real、
Morgan Twain-Peterson's Bedrock Stellwagon Vineyard Zinfandel、
2004 Pahlmeyer Chardonnayなど、金塊がいくつも見つかるだろう。

列車の最後部デッキは、僕のお気に入りだ。
29号線沿いを行く車と手を振り交わしたり、記念写真撮影も欠かせない。
しかしながら、最後部車両のシルベラード($49.50)は、オープンエアなので、
ナパの、夏に暑く、冬に寒い天気では、あまりお勧めしない。

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さて、最後に、メルローを持ち帰ったフェルプス氏、
例のプログラマー青年にグラスを渡し、我々は、彼が試飲するのをじっと見守った。

ハッピーエンドかって?
Nope(否)。

感想は「酸っぱすぎ」だって。
青年の友人が「僕はメルロー好きだから」といって、残りを楽しんだ。

列車は南下中。
お後がよろしいようで…。

以上、ブレイクのナパバレー・ワイントレイン記でした。
オリジナルは、こちらからどうぞ♪

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by sfwinediary | 2010-10-07 12:19 | 旅行記
サンフランシスコで1日空き時間が出たんだけど、何をしようかな?
ナパに行ったこと無いんだけど、何処をどう廻ればいいの?
色々とワインを飲みたいけれど、酔っぱらい運転したくないだよね。
…とお考えの皆様。
ナパバレー・ワイントレインの旅はいかがですか?

ワイントレインの良さは、“食事”と“ワイン”と“風景”を、
飲酒運転の心配なしに、思いっきり楽しめるところ♪

サンフランシスコからでも日帰りツアーに気軽に乗れるので、車は不要。
英語がおぼつかなくても、とってもチャーミングな日本人スタッフのYuriさんが、
予約時から現地まで、親切にサポートしてくれるので、とっても安心。

…なんて書いていると、まるでツアーの勧誘みたいですね。

前回も書いたのですが、実は、私、今回列車に乗るまで、
ワイントレインは、遊園地のアトラクションのような印象があって、
本当にワインを楽しめるのかしら???って、懐疑的だったんです。

で、乗ってみた感想は「楽しい♪」
そしてワインの種類の豊富さに、びっくり☆

目的を、“動くレストランで、ナパの風景を楽しみながら、
飲酒運転の心配無しに、様々なグラスワインを楽しむ”と設定すれば、OK。

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まず、動くレストラン☆
列車には、なんと、3つのキッチンが設置されていると聞けば、驚きですよね。
黒いシェフ・コートに身を包み、料理に目を光らせているのは、
エグゼクティブ・シェフの、ケリー・マクドナルド氏。

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狭い、揺れる、夏場はメチャ暑いキッチンから、
300人近くの乗客に、満足のいく料理を提供するのは、ものすごい技。

一切手抜きしないで、季節の素材を使い、
ワインを引き立てる料理で、旅を飾ってくれます。
シェフは車両内のあちこちに出没するので、見かけたら、お話しするのも乙♪
(ただし、忙しくない時ね☆)

この日の、スワンソンのワインのペアリングで提供されたのはこちら☆

2008 Swanson Vineyards Pinot Grigio Napa Valley
Watermelon and Mango Tuna Poke
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2009 Swanson Vineyards Chardonnay Oakville
Fresh Monterey Bay Shrimp and Local Sweet Corn Soup
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まさに旬のコーンスープは絶品♪

2006 Swanson Vineyards Merlot Oakville
Grilled Filet Mignon of Beef and Seared Foir Gras with a Zucchini Carpaccio
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ズキーニのカルパッチョ、赤ワインに合わせにくいのでは?と思いきや、
とてもマイルドな味なので、爽やかさを加味してくれました。


Freshly Prepared Dessert
Chocolate Strawberry Cake
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お次の、ナパの風景は、いくつかコースが選べます☆
まだワインカントリーに行ったこと無い方には、ワイナリーツアーがお勧め。
何種類かあるので、予算、時間に合わせて選びましょう。
(ガーギッチのスタッフによると、マイク氏が一番セールス上手なんですって☆)

ナパには何度も通って、そろそろワイナリー見学も飽きてきた…という方は、
ひたすら列車の中で、ランチやディナーをがっつり楽しむコースは如何でしょう。
展望車両からは、2階建て部分の高い位置から外を見下ろせるので、
これまでに何度となく通った29号線沿いの風景も、なかなか新鮮に映るはず。

もうひとひねり欲しい方は、ヴィントナーズ・ランチやディナーなど、
特別なイベントを狙うのがいいかも。

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そしてワイン☆
時間が空いた時に、列車を端から端まで探検するのをお忘れなく。
車両はそれぞれ趣向を凝らした飾り付けで、とっても素敵。
ワインティスティング車両では、$10で4種類のワインが試飲できます。

ホワイト・ジンファンデルから、希少なボトルまで、実に様々な顔ぶれは、
初心者マークから、愛好家まで満足させてくれる、ラインアップ。
また、カリフォルニア以外、世界各国のワインも並んでいます。

スタッフに自分の好みの味を伝えて、選んでもらっても、善し。
これまでに蓄積した知恵と経験を生かして、自分で選ぶのも、また善し。
如何に上手く選ぶか、ここぞ腕の見せ所です。

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もう一つワイン☆
列車を降りたら、駅構内のワインショップを覗くのを忘れないで。
可愛い記念品もさることながら、ここのワインショップは必見。
ワイン・ディレクターのライアン・グラハム氏が、厳選したボトルが勢揃い。
メジャーなワインはもちろんのこと、ハイディ女史のワインや、
他ではなかなか手に入らない、少量しか作られていないボトルが、ここで見つかります。

グラハム氏、曰く「地元ならではの、ワイナリーとの強い繋がりが為せる技。」
価格もリーズナブルなので、ナパでは一押しのショップです。
(実は、これ、嬉しい驚きでした♪
列車内のバーと、このショップが、ワインポイントで高得点を得た理由かな☆)


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ナパのワイントレインに乗ってみようかな♪
と思われた方、是非こちらから問い合わせてみてください☆
ナパ・ワイントレインのHP

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揺れる車内で、巧みにバーナーを操るケリー氏。デザートも手抜きなし♪

ところで、『カリフォルニアワインのお勝手口』に、
とっても面白い記事があったので、リンクを張らせていただきました☆
漫画原作を読んだこと無い私でしたが、LOLでございました。
良い子の皆さん、セントヘレナで下車して、タクシー拾おうなんて思わないでね(笑)☆

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ワインディレクターのライアンと、笑顔が可愛いミシェール☆
スタッフの笑顔が、何よりの旅の記念かもしれませんね♪

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by sfwinediary | 2010-10-04 09:31 | 旅行記