カリフォルニア・ワインのブログ。 夫は米国人ワインライター。その影響でカリフォルニア・ワインに囲まれた生活をしています。SFから、ユニークなワイン情報をお届けします♪  ゴマ(石川真美)


by sfwinediary
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

タグ:ピノ・ノアール ( 15 ) タグの人気記事

「これまでに最高のワイン・ディナーは?」と聞かれた時、
皆さんはどんな食卓が思い浮かびますか。

ワイン愛好家の有様は十人十色、
カルトワインを集めたり、ボルドーの最高級を端から飲んで悦に入ったり、
または、値段は張らなくてもとっておきのワインを探し出して、楽しんだり…。
簡単に一括りにはできません。

ワインライターであるブレイクの周りには、自然とワイン・オタク達が集いますが、
友人達に共通するのは、「ワインを飲む事で、人生が楽くなる」という姿勢。

今回、特に仲の良いワイン・ギーク(オタク)達と、
フロリダ・タンパにあるバーンズ・ステーキハウスで、
一夜、“夢のワイン・ディナー”を堪能しました。

c0185058_6172986.jpg


何を持って、“夢の”ワイン・ディナーと呼ぶのか?

店頭や一般のレストランでは手に入らない、年代を経たワインを飲む機会を得た事。
何よりも、ワイン好きの友人らと、超ワインgeeky(オタク)な会話を楽しめた事。
…でしょうか。

c0185058_6192533.jpg
グラスの数にご注目を…

そもそもの始まりは、夫君ブレイクへの誕生日プレゼント。
何か記念になるものを…と考え、クリアウォーターのビーチハウスで
1週間を過ごしたのは前述の通り。
自家製ワイン醸造家の友人、スティーブの誕生日も近かったことから、
合同誕生日会と称して、タンパにあるBern’s Stake Houseで、
面白いワインを思いっきり飲もう~♪という事になりました。

ワイン検索エンジンでは世界一、Able Grape (エイブル・グレープ)の創設者ダグに、
バーンズに行くんだぜ!とブレイクが自慢した所、
急遽、夫妻もボストンから飛んで来て、合流。
(ワインの為に、わざわざ飛んでくるなんて、超オタクでしょ?)

c0185058_6213184.jpg
バーンズの入り口待合室☆ 衝撃的な赤が印象的

さて、このバーンズ・ステーキハウス(Bern’s Stake House)。
このブログでも何度か紹介していますが、1956年にオープンした老舗レストラン。
先代がこよなくワインを愛し、せっせと買い集めた結果、
現在のコレクションは6,500種類にも及び、世界でも有数の貯蔵量を誇ります。
そのワイン宝庫は、愛好家たちの垂涎の的です。

c0185058_6225657.jpg


レストランのワインリストは、残念ながらHPには載っていないのですが、
サイド・バーンズのミニ・ワインリストでもご覧のとおりの品ぞろえ。
(PDFファイルはこちらからご覧ください☆)
レストランのリストはこれにも増して分厚く、読むだけでも一苦労です。

c0185058_6261655.jpg


さてこの夜、レストランの予約は7:30。
事前に或る程度の予習をしていたものの、いざワインリストを手にすると、
ブレイクとダグの目の色が、真剣に、そしてキラキラと輝き始めます。
あーだこーだと言いながら、飲みたいワインに一通り当たりを付けた所で、
ソムリエのブラッド・ディクソン氏にご相談。

料理は、まず黒トリュフのステーキタルタルを皆でシェアした後で、
ステーキ・コースへ進もうと思っている事。
始めに泡で乾杯して、その後6本ほどを考えている事。(7人なので1人1本計算!)
そのうち1本は、(私が飲みたいとうるさいので)DRCを、
もう1本は、スーザンとレイチェルの要望でリースリングを入れたい事。
フルーツ爆弾はまっぴらごめん、バランスのとれた年代物を飲みたい事。
カルトワインやボルドーの最高級1本に値段を掛けたいと思う面子では無く、
DRC以外は上限を$150程で抑えたい事。
等々…を伝えます。

ワイン・ギークの集団から次々に出る要望に、真摯に耳を傾けてくれたソムリエは、
私に任せなさい~!と、秘蔵コレクションからとっておきワインを探し出してくれました。

c0185058_6451645.jpg


めでたくバブリーが開けられ、料理が運ばれてきたのは9時近く…(苦笑)。
でも、1時間以上かかったオーダー儀式に文句を発するどころか、皆それぞれ真剣に参加。
フランス人が「どの料理を食べようかと選ぶ時が、最高に楽しい」と感じるように、
どんなワインを飲もうか…と考える時が、ワイン好きに取っては至福の時なのでした。

でもやっぱり最高だったのは、実際に美味しいワインを口にした時でした。
リストには載っていない残り1本だけ、といったボトルも含め、
この夜を飾ったのは、これらの面々です。

Iron Horse 2004 Brut
c0185058_6283129.jpg
まずはバブリーで乾杯。

Balbach Rheinhessen Niersteiner Oelberg Riesling Auslese 1976
c0185058_62937.jpg
いにしえのリースリング。香りと風味が濃厚で、超美味。

L. Revol Côte-Rôtie 1964
c0185058_6293166.jpg
この夜、一番人気のボトル。

Louis Latour Bonnes Mares 1976
c0185058_6305313.jpg
悪くはなかったけれど、この顔触れの中では、あまり輝かなかったルイ・ラトゥール。

Chateau Rayas Chateauneuf du Pape 1974
c0185058_631101.jpg
他が素晴らしすぎて、ラヤスでさえも存在感が薄れてしまった感が…。

Ridge York Creek Cabernet Sauvignon 1978
c0185058_6312875.jpg
ソムリエ氏がカリフォルニアのカブを入れましょう…と言った時、「え~~!?」との声が。
でも78年物、リッジなので試してみることに。驚くほどのフルーツ風味☆


Mario Antoniolo Santa Chiara Gattinara 1964
c0185058_6363057.jpg
ダグが飲みたがっていたけれど、一旦は選にもれたガティナーラ。
ディクソン氏が厚意で差し入れて下さいました☆ラッキー♪


Domaine Romanée Conti La Tache 1992

c0185058_632448.jpg
魅惑的な香りのラ・ターシュ☆ 少々のオレンジと、白い花の香り。
若いけれどバランスが取れていて、あと20年後でも飲めそう。


過日、ブレイクがDRCのテイスティングに招かれて以来、
「私も飲みたい~~~!」と念仏のように唱え続けていたDRC。
92年のラ・ターシュは、ソムリエ氏に言わせると、
あと10年は眠らせてもいいかも、という品。

ブレイクもラ・ターシュに悪い所はないけれど、今回飲んだ中では
好みでいえば4番目だったそうです。
(私的には、もちろん1一番♪ 印象的だったのは、味よりも、心地よい魅惑的な香り。)

何ケースも貯蔵されているそうなので、10年後の誕生日に再挑戦してみたいものだと
思ったのでありました。

c0185058_6373060.jpg
バーンズのセラー内、鉄格子の奥、こんこんと眠るボトル達。

さて、お腹がいっぱいになった所で、運ばれてきた会計明細書。
恐る恐る開いてみると、一人あたり約$300!!!
ラ・ターシュ1992は、多分$560程。
また、Gattinaraはソムリエ氏からのプレゼント・ボトルだったので、
この安価にて、夢のようなワインのラインアップを楽しめたのでしょう。
(明細書を持ち帰るのを忘れてしまったので、各ボトルの詳細値段は永遠に不明…。不覚なり。)

日本の通販サイトでは92年ラ・ターシュの販売価格が20万前後!
飛行機代出しても、バーンズのセラーでしっかりと品質管理されてきた
ボトルを開ける方が、安心できると思うのは私だけでしょうか…。

そう遠くないうちに、また大勢でワイワイ言いながら、
Geekyなワイン・ディナーを楽しみたいものだと思うのでした。

c0185058_6385296.jpg


今回、真剣にメモを取っていたのはダグだけ。
いつもはノートを取るのに忙しいブレイクも、誕生日のお祭りなので、
この日は一切テイスティング・ノートは取りませんでした。

テイスティング・ノートはありませんが、ブレイクの好きな順番を聞いてみました☆

1.L. Revol Côte-Rôtie 1964
2.Balbach Rheinhessen Niersteiner Oelberg Riesling Auslese 1976
3.Mario Antoniolo Santa Chiara Gattinara 1964
4.Domaine Romanée Conti La Tache 1992
5.Chateau Rayas Chateauneuf du Pape 1974
6.Ridge York Creek Cabernet Sauvignon 1978
7.Iron Horse 2004 Brut
8.Louis Latour Bonnes Mares 1976

次回はブレイクの目から見た、これらワイン評を和訳してお送りします♪

c0185058_6382264.jpg

[PR]
by sfwinediary | 2011-10-15 06:56 | 気になるレストラン
苺をテーマにした、フルコース料理。
あなたなら、どんなワインを合わせますか?

Twenty-Five Lusk のソムリエがペアリングしたのは、バブリーでした。
(Bubbly:シャンパンやスパークリングワインの愛称です☆)

スパークリングワインは、多くの食材とマッチするので、とっても重宝。
普通のワインではペアリングが難しい新鮮なフルーツ、
たとえば苺と合わせても、すんなりと楽しめます。

(なぜスティル・ワインでは駄目かって?
試しに、カベルネ・ソービンニョンと苺を一緒に口に含んでみて下さい。)

その製造方法から、殆ど全てのバブリーは少量の残留糖分を含んでいます、
なので、少々の甘味を持つ料理の風味を、損なうことがありません。

では、ソムリエ Cezar Kusick 氏のペアリング術をご披露しましょう☆

c0185058_8102575.jpg


先ずは、牡蠣 (Kumamoto)。
イチゴを刻んだソースが掛かっているので、海臭さから牡蠣が苦手な人も大丈夫。
ソノマのアンダーソン・ヴァレーのスパークリングを合わせて、後味もすっきり。
Roederer Estate Brut NV Anderson Valley

c0185058_8111516.jpg


ホタテのグリルとフォアグラのパテ、焼き苺添え。
ホタテとフォアグラとは、あまり見ない組み合わせですが、食感的に似た者同士かも。
フォアグラと苺のコンビネーションは絶妙。
お約束通り、甘味の強めのシャンパンがお供です。
Collet Demi-Sec NV Champagne France

c0185058_8115366.jpg


ソノマ産の鴨の胸肉グリルには、ソノマ産のスパークリング。
やはり鴨にはピノ・ノアールという事で、ピノ葡萄を81%使用したロゼが饗されました。
アイロン・ホースは、この日一番美味しかったワイン。
年を経たロゼは、複雑で面白味を持つ、大地とマッシュルームの風味でした。
2005 Iron Horse Brut Green Valley

c0185058_8122817.jpg


和牛フィレ、苺のデミグラソース掛け。
ソムリエ Kusick 氏が合わせたのは、オレゴン州の赤ワイン。
オレゴン州Willamette Valley産にしては、ビッグだと感じたのですが、
牛肉料理そのものがヘビーなので、まぁこのくらい強烈な方が良いのかな。
(敢て、ここで赤ワインを合わせたのは、シャンパンにピノ葡萄が使われている事を、
皆に実感してもらいたかったからだそうです。)
2006 Lemelson Stermer Vineyard Pinot Noir Willamette Valley

c0185058_812541.jpg


フランスのJura地方のチーズ Jurassic D’ETE のペアリングに登場したのは、
南アフリカ産のバブリー。
グラハム・ベックのロゼは、店のリストで$34。(小売価格はもっと安い♪)
お買い得な1本です。
Graham Beck Sparkling Rose NV South Africa

c0185058_8132563.jpg


最後を飾ったのは、ストロベリー・ムースとチョコレート・ソルベ。
ムースは甘くなくて、あくまでも軽やかな口当たり。
一方でチョコレート・ソルベは、とっても濃厚。
とても面白い、対比でした。
ペアリングはイタリア、ピドモントのデザートワイン。
アルコール度はわずか5%なので、ジュースみたいな感覚。
かの地では、ビスコッティをかじりながら、このワインを楽しむそうです。
2010 Elio Perrone Bigaro Piedmont Italy

c0185058_8145374.jpg


ポーランド出身のCezar Kusick氏は、元ルビコンのワイン・ディレクター。
建築ビジネスを売り払ったお金で、(授業料の高い)料理学校に身を投じたという
ユニークな経歴をお持ちです。

25ラスクのワインリストはとても充実していて、
この料理の値段帯のレストランとしては、ワインのマークアップはとても良心的。
ラ・ターシュ2005年が$2,750なので、特別な記念日に如何でしょうか☆

c0185058_8152561.jpg

[PR]
by sfwinediary | 2011-08-20 08:28 | 気になるレストラン
友人とのワイン会で、とっておきボトルを登場させて、皆を煙に巻きたい?
そんな時に、こちらのワインは如何でしょう。

c0185058_6375532.jpg
Novy Blanc de Pinot Noir Willamette Valley 2009 ($24)

現在活躍中のワインメーカー、ピノ・ノアールの天才魔術師アダム・リー氏は、
Siduriのラベルの元、シングル・ビンヤードのピノを精力的に造り出しています。
そして、このノヴィー・ブラン・ド・ピノ・ノアールも、リー氏の作品。

理論上、どの葡萄からでも白ワインが作れます。
でも、それではせっかくの赤葡萄がもったいない…ということで、
レッド・グレープから造られた白ワインを見るのは、とっても稀。
ピノ葡萄から作られたシャンパンのブラン・ド・ノアールは良く口にしても、
スティルワイン版はめったに見かけませんよね。

前にシラーから作られた白ワインを飲む機会がありましたが、
2本目を買いたい…とまで思う品ではありませんでした。
でも、このリー氏が造ったピノ・ノアール白ワインは、とってもユニーク。
彼がピノの魔術師たる由縁です。(研究者と言った方が合っているかもしれませんネ☆)

Novy Blanc de Pinot Noirに使われているのはオレゴン州のピノ、
畑の中でも特別に成熟が遅い場所の葡萄を選んでいます。
収穫してすぐに、房の全部分を優しく圧縮。
その後、搾った葡萄ジュースを一日置き、ナチュラルオーク樽とステインレスの
組み合わせで、数カ月間、醗酵させているそうです。

c0185058_6365745.jpg
アダム・リー氏(左)とブレイク(右)

さて、このワインをブレイクが初めてブラインドで味見した時は、
樽を使わなかったシャルドネ、またはヴィオニエだと思ったそう。
リー氏自身が味見した時は、マルサンヌかルーサンヌ葡萄のようだと感じたとか。

ブレイク曰く、「Marsanne や Roussanneほどフルボディでは無いけれど、
でもリー氏の目指す目標の一つは、ヨーロッパの料理にまけない
リッチな風味の白ワインを造り出す事なので、
ピノ・ノアールで白ワインを造り出すのは、氏にはぴったりの試み。」

注目したいのは、そのフルーツ風味。
梨やグアバといった、普通のピノでは味わう事の無い風味が存在していて、
逆に、チェリー、クランベリー、ラズベリーと言ったベリー風味は感じません。
ということは、これらベリー風味は、葡萄の皮に由来する風味なのでしょうか?

このピノ・ノアール白ワインが造られるのは、今年で3年目。
ワイン・オタクの間で、密かに話題になっているようです。

ほんのりとオレンジが掛かった黄色。
繊細な香りはグアバの皮、白桃、アジア梨。
ミディアム・ボディで、アジア梨とグアバの皮の風味。
満足のいく口当たりで、アルコール度は13.9%。

このワインを始めて飲んで、『これはピノで出来た白ワインね』なんて、
ピッタリと当てられる人が、この世界上いったい何人いるのでしょうか。
機会がある方は、次回のブラインド・テイスティング会で、
グラスにこのワインを注いで、葡萄品種を当ててもらうのも一興です☆
[PR]
by sfwinediary | 2011-05-03 06:15 | White Wine
「ピノ・ノアールで、アルコール度14.5%以上のものなんて、好みじゃない!」
とのブレイクの言葉に挑戦して出たのは、シドゥーリ(Siduri)の
オーナーであり、ワインメーカーのアダム・リー (Adam Lee) 氏。

アルコール度当て対決の結果は、4対4の引き分け。
賞品として、ブレイクは3本のピノを家に持ち帰って来ました。
これから綴るのは、その後日譚であります☆


c0185058_1036859.jpg


アダム・リー氏とのピノ対決に満足したのか、疲れたのか、
ピノ・デイズ(Pinot Days)に顔も出さずに、早々に帰宅したブレイク。
(まぁね、最近ではZAP並みの混み方みたいなので、根性が必要ですものね。)

お土産は、シドゥーリのピノ・ノアール3種類♪
自分のブログ記事のネタにでもしようと思ったのか、
私にも味見をさせたいという、仏心なのか?
3種類をグラスについで、横一列に並べ、ニコニコしながら
「アルコール度、当てられるかな?」と聞くので、早速挑戦!

『全てシドゥーリのピノ・ノアール。産地は不明。
まぁ、ピノなので、それほどアルコール度は高くないだろうし、
差も少ないかもしれない…』と、思いを巡らせながら、試飲。

左のグラスは13.8%、真ん中13.5%、右は14.9%と、推測してみました。

実数値は、左Abre Ver(13.63%)、真ん中Beran Vineyards(12.77%)、
そして右Keefer Ranchは(14.88%)。

c0185058_1038452.jpg


やった~~~♪な瞬間。

ふふん、伊達にアルコールに弱いわけではないのだ!
(自慢にならないよって…)

恐らく、弱いからこそ、脳が的確に度数を判断してたのではないかな?
なんて、分析してみました。一種の自己防衛手段とも言えるかしら。
Shina-poohさんのご主人も、BERREさんも、アルコール度を当てるのが
得意だそうなので、“世界アルコール度当て選手権”なんてのが存在したら、
日本人は上位獲得かも!と思った次第であります☆

c0185058_10394585.jpg


さて、夕食はピノに合わせて、サーモンとキノコ類に、和風ドレッシングのサラダ。
(代り映えしない、いつものメニュー。。。でもサーモンは養殖でなくて、
ワイルド・キャッチ。料理の腕は、素材でカバーです♪)


夕食前は、ガンガン減っていたキーファー・ランチ。
ブレイクの一番のお気に入りピノでもありました。

でも、食事中、そしてデザート後にも飲み続けていたのは
ベラン・ヴィンヤーズ、一番アルコール度数が低かったワインでした。

低アルコールだったので、自然と楽しめたのか、
それとも度数を知っていたが故に、手が伸びたのか?
(ひょっとして、私が飲む量が増えているのが原因かな…???)

さて、最後にブレイクから一言:
「アメリカのピノ・ノアール。アルコール度数危険度は、
現在レベル・オレンジ(上から2番目の危険度)です!」

おあとがよろしいようで。チャンチャン♪

c0185058_1040641.jpg

[PR]
by sfwinediary | 2010-07-22 10:49 | ワインメーカーのお話
「アルコール度14.5%以上のピノ・ノアールは、好みじゃない!」
と、ブレイクが記したところ、「その言葉に挑戦する!」との申し出が。

挑戦者はシドゥーリ(Siduri)のオーナーでワインメーカーの
アダム・リー (Adam Lee) 氏。

ブレイクは「ピノ・ノアールのアルコール度は12.5%-14.4%が理想的」
と記したのですが、アダム氏は、
「シドゥーリのピノを、ブラインドで試飲した場合、どのワインが
理想の数値内で、どれが枠の外か、当てられないだろう」
と挑戦してきたのです。
それだけ自分のワインのバランスに、自信がある証拠☆

選ばれたのは、日差しの強い、とある日曜日。
戦いの場は、マリーナにある、開店前の某レストラン。
果たしてブレイクの味覚は、彼の言葉を裏打ちするのか?
それとも、よくある傲慢な評論家の理想論になってしまうのか!?

ここに記すのは、ワインライターとワインメーカーの、
“真昼の決闘”の様子です。(大袈裟だよって・・・笑)


c0185058_3193420.jpg
左がアダム・リー氏☆

W.ブレイク・グレイ記(の意訳)

リーが用意したのは、10本のシドゥーリ・ピノ・ノアール。
全て2008年のヴィンテージで、いずれも茶色の紙袋に覆われている。
袋の上には、1から10までの番号が書かれており、
静かに我々の挑戦を待ち受けている。

彼は2週間前にこれらを用意したのだが、その直後に母親が病気で倒れたため、
急きょテキサスに帰省し、結果、このワインの事をすっかり忘れていた。
幸い、母上が健康を取り戻されたので、
予定通り、今回のテイスティングが敢行された。

リーはそれぞれのワインのテクニカル・データを用意してきたが、
これにはボトルに表示された値ではなくて、
実際に測定した、厳密なアルコール度の数値が記載されている。

アメリカの法律では、実数値とボトル表示数値の間に、
違いが認められている。
例えば、ワインのアルコール度数が14%以下の場合は1.5%の有余が、
14%以上の場合は1%の有余が認められているのだ。

もしもラベルに13%と記載されている場合は、
実際の度数は11.5%から14%と推測される。
ラベルに14.5%とあれば、実際のアルコール度は14%から15.5%の間となる。
(実数値が14%だった場合、表示に14%以下の表示はできない)

これが、多くのフレンチ・ワインが12.5%(実際の数値は11~14%)、
シェーファー(Shafer Vineyards)が、14.9%と記してある所以。

この有余システムを、批判しようとは思わない。
実際のところ、ほんのちょっとだけでも変更を加えようなんて思い立ち、
州と連邦の両当局にラベル変更の申請をした場合には、
途方もない時間、労力、そしてお金がかかるのだ。

リーが言うには、ラベルのアルコール度表示を変えるだけ、
他の部分には何の変更を加えない場合でも、掛かるコストは$1,300。
変えないで済むならば、何年も同じラベルを使った方が、経費削減になるというもの。

c0185058_321343.jpg


さて、本題に戻ろう。
手順としては、1本味見する毎に、その場でお互いに推測した度数を発表。
全10本をテイストし終えた所で、袋を取り払い、リーが実数値を発表した。

以下、全て2008年のSiduri Pino Noirであります。

Wine 1: Rosella’s Vineyard, Santa Lucia Highlands
リッチでボディがしっかりしたピノ。
「14.5%以上だ」と言うリーに、僕は「違うよ、多分14.3%だね」と返す。
これがこの日の、最高の瞬間だった。
ラベルは14.1%と謳っているけれども、実数値は14.29%。
ここで止めておけばよかったのかもしれない。

Wine 2: Ewald Vineyard, Russian River Valley
酸味に富んだピノ。僕らは二人とも14.5%以下と推測。
ラベルは14.3%との表示だが、実数値は14.88%。

「この葡萄畑は2008年春の終わり頃、霜が降りて大変だったんだ。
だから、それほど熟成したようには感じられないだろ?」と語るリー。
最初の蕾が霜でやられてしまった為に、
2番目のつぼみが成長するまでに、時間がかかったそうだ。

Wine 3: Keefer Ranch Vineyard, Russian River Valley
多分、初めの味見で一番のお気に入り、そして家に持ち帰った中の1本がこれ。
スムースで、纏まっていて、微かに大地の風味がある。
我々は14%以下と推測。
所がどっこい、フタを開けると、ラベルは14.1%、実数値は14.88%だった。

c0185058_3224734.jpg

Wine 4: Sonoma Coast
少々ホット(高アルコール)に感じたが、ビッグなボディではない。
なので、僕は14.0%と推測、リーもやはり14.5%以下と推測。
“やったぜ~!”な瞬間が、再び訪れた。
ラベルは14.1%、実数値は14.11%。
4本の味見をして、バトルの進み具合は、僕2勝、リー1勝である。

Wine 5: Beran Vineyards, Willamette Valley
色が薄く、ボディも軽い事から、一番アルコール度が低いとふんだ。
またもや、僕の勝ち♪
ラベルは13.0%、実数値は12.77%。
え?誰が、アメリカのピノ・ノアールはビッグ過ぎる…なんて言ったんだっけ?

c0185058_3232832.jpg

Wine 6: Santa Rita Hills
ビッグでリッチなピノ。
僕は14.5%以上であるだけでなく、残留糖分もあるに違いないと推測。
しかし、木から落ちてしまった…。
ラベルは14.1%、実数値は14.24%。
ドライ・ワインで、残留糖分は使っていない。

でもさ、リーも間違えたから、僕3勝、リー2勝で、依然として僕がリードなのだ。

Wine 7: Abre Vert Vineyard
良く熟成していて、華やかな味、どちらかというと大きな味だ。
二人とも14%後半と推測。
またまたOops(おっと~)!。
ラベルは13.0%、実数値は13.63%でした。

c0185058_3241057.jpg

Wine 8: Cargasacchi Vineyard, Santa Rita Hills
華やかな果実、でも同時にミントと、独特の香りがする。
「このワインは、大地の風味と臭みを、キャラクターとして持っているんだ。
でも悪い意味の臭さではなくて、…。
そう、funkには、ジェームズ・ブラウンみたいな“音楽スタイル”もあるし、
“嫌な匂い”を指す場合もあるだろ。」
と、説明するリー。

僕は14.5%以上と推測したけれど、リーはその意見に反対。
ラベルは13.8%、実数値は13.86%。
おぉ神様、僕のリードは露と消え、今や3対3の同点である。

Wine 9: Sonatera Vineyard, Sonoma Coast
シドゥーリのワインでは、最も頻繁に口にした事のあるワイン。
好みなのはもちろんの事、サンフランシスコの方々のレストランで
扱っているから、ワイン・リストによく見かける銘柄だ。
クランベリーの良い風味と、そして…、ジェームズ・ブラウン。

僕は14%以下、リーは14.5%以上と推測したところ、
ラベルは13.1%、実数値は…13.96%!
再び1ポイントのリードに返り咲いたぞ。

Wine 10: Eddie’s Lot, Pisoni Vineyard, Santa Lucia Highlands
さて最後を飾ったのは、リーが今は亡きEddie Pisoni氏を讃えたピノ。
エディ氏は、葡萄畑を何区画にも分け、それぞれ特別に何段階もの手順を施して、
普通よりも、もう一歩踏み込んだ熟成を葡萄にもたらしていたそうだ。

僕は14.5%以下、リーは14.5%以上と判断。

袋を開ける段階で、リーは「この痛みに耐えられるかな?」と聞いた。

いざ開封してみると、ラベルは15.1%、実数値は16.01%。
アルコール度16%以上のピノ・ノアールでも、僕が好ましく思う事があるのを、
リーは自身のワインで、見事に実証して見せたのである。
そしてこのEddie’s Lotの場合、僕は実数値より1.5%も度数を低く感じたのだ。

c0185058_344534.jpg


勝負の結果は、4対4の引き分けに終わった。
でもね皆さん、そもそもこれらは全てリーが造ったワインだよね?
なので、僕はこの勝負をUS対イングランドのサッカー試合に例える事にした。
4対4で、“僕の勝ち”ってね。

賞品として、僕は3本を家に持ち帰った。
Keefer Ranch(3番)、Beran Vineyards(5番)、そしてAbre Ver(7番)
選んだ理由?キーファーランチは大好きだし、
他の2本のオレゴン州ピノは、アルコール度が低いので、いっぱい飲めて、
そしてまた、こうやって一席ぶつ事ができるかな…と思ったわけであります。

御清聴ありがとうございました。

c0185058_3282292.jpg


以上、ブレイクのブログの意訳でした。
オリジナルはこちらをご覧ください。

後日譚があるのですが、それは、また次回UPします☆

[PR]
by sfwinediary | 2010-07-19 03:16 | ワインメーカーのお話
ワインボトルを開けて、口に含む…。
舌に広がるのは、チェリー、ラズベリー等々の果実や、諸々の風味。

そしてそれと同時に、結構気になるのが“アルコール度”。

アンバランスで“too Hot”なワインは、しばしば台所の露と消えるのだけれど、
一方で、バランスがとれているワインは、
表示アルコール度をみて、「こんなに高いの?」とびっくりする事も…。

葡萄の種類によって、許容できるアルコール度の範囲は、微妙に違う。
例えば、ジンファンデルは暑い土地で育つので糖度が高くなりがち、
アルコール度が15%以上でも、まぁこんなものかな…と思うし、
ピノ・ノアールで15%以上の表示があったら、
いったい何処で育った葡萄かいな?と思って、手を出さないとか。

先日、BlakeがThe Gray Market Reportで、
アルコール度のガイドラインを発表した所、多くの反響がありました。
訳してみたので、ご自分の許容範囲と比べてみて下さい☆


c0185058_7521229.jpg

-W. ブレイク・グレイ記-

さて、ここに記したのは、葡萄種別によって適正と思われる
ざっとしたアルコール度のガイドライン。
最も高いのはカリフォルニア(米国)とバロッサ・ヴァレー(豪州)だけれど、
数値が高くても、バランスがとれている場合を想定している。
それ以外の地域では正直、アルコール度は、それほど高くなるべきではないと思う。

<カベルネ・ソーヴィニョン>:12.5%-14.7%
大概の場合、15%ともなると「高すぎる…」と感じるのがカベルネ。
例えばShaferなど、不思議にも全てのワインが14.9%、なかなかのワインを造っている。
(CAの法律では実際の度数と表示は、幅1%まで許容量として許されている)

しかし殆どの場合、14.7%以上だとビッグでホットすぎ(アルコール度高すぎ)、
尚且つ無個性な事が多い。
葡萄が熟成しすぎると、複雑みが失われて、個性が無くなってしまうのだ。

70年代初頭のリッジのモンテ・ベッロのラベルには12%以下の数値、
そして写真のダイアモンド・クリーク(1978)には、12.5%の表示がある。
古き良き時代。
今日では、13%以下の表示には、なかなかお目にかかれない。

c0185058_7525376.jpg


<メルロー>:13%-14.5%
メルロー葡萄は熟成が必須、しかし同時にソフトで飲みやすい必要もある。
単独(料理無し)で14.9%のカベルネを飲む事はあっても、
メルローを楽しむには、この数値は高すぎ。

<ピノ・ノアール>:12.5%-14.4%
この上限だと、サンタ・ルチア・ハイランド(Santa Lucia Highlands)の
いくつかのピノは除外されてしまう。
でも、そんなにビッグな赤ワインが飲みたいのなら、
初めからグルナッシュ(Grenache)を選べばいい事。

度数が14.5%以上になるような葡萄から、ピノ・ノアールを造るのは、
丸いワインを四角い桶に入れるようなものだろう。

<シラー>:12.5%-15.5%
上限の数値を高くしたのは、ひとえにバロッサ・ヴァレー(豪州)のため。
この高さでも、バランスのとれた偉大なシラー(ズ)に、何度かお目にかかっている。
しかしながら、スパイシーで野性味に富んだシラーが飲みたかったら
度数13.5%ぐらいまでの、涼しい気候の土地のものがお勧め。

<グルナッシュ>:13%―16%
この葡萄は、かなりのアルコール度があっても耐えられる。
軽くてスパイス風味のある低度数のものから、
16%ともなると熟してフルボディなものまで、幅広く楽しめる。

ロバート・パーカーは、グルナッシュをベースにした、
これよりももっと高アルコール度の赤ワイン達に、高得点を付けている。
アルコール度が高くて、美味しいワインをお探しだったら、グルナッシュでしょう。

<ジンファンデル>:14%-15.5%
ジンファンデルは、高アルコール度のワインとして知られているけれど、
その理由は、アルコール度が高くてもバランスが取れているだけではない。
葡萄が均一に熟成しないため、低アルコール度のジンファンデルは、
逆に、美味しいものが少ない傾向にある。
14%以下で、これは!というジンに出会う確率は少ない。
だからと言って15.5%以上にも、近づかないようにしている。

c0185058_7532526.jpg


<シャルドネ>:13.3%-14%
僕が良く口にするのは“ワインは食事と楽しむための飲み物”だと言うこと。
でも、カクテル代わりに飲んだって良いじゃないか。
また、多くのアメリカ人がそうやって、ワインを楽しんでいる。
14.2%以上のシャルドネをお持ちなら、カクテル代わりに飲むのが一番。

自分の好みは、13.3%から14%だけれど、
大抵の場合、葡萄を熟しすぎない段階で収穫しているか、
アルコール低減がなされているかのどちらかだろう。
14.5%ぐらいまでだったら口にする場合はあるけれど、食事の伴にはしない。

<ソーヴィニョン・ブラン>:12.3%-14%
この葡萄に求めるのは、クリーンな味と、爽やかさ。
低い方なら12.3%ぐらいからOK。
14%以上のSVは飲む目的がわからない。

<リースリング>:7%-14%
最も低いものから、高いものまで、ワインを楽しめるアルコール度の幅が、
一番広いのが、リースリング。
ドイツの7%ぐらいから、オーストラリアの14%ぐらいのものまで、
驚くほどの複雑さを持つリースリングに、これまで何度も出会ってきた。
この両国の名前と、数値が反対の場合は…要注意だけどね。

<ピノ・グリー(ジオ)>:12.5%-14%以下
最近、ビッグな味のワインが称賛される中で、
カベルネ・ソーヴィニョンまがいのアルコール度を持った
ピノ・グリー(ジオ)を見かけるようになった。
しかし、これは大きな間違い。

そもそもSVと同じで、ピノ・グリーを飲むのは、その爽やかさの為。
もっとも複雑な風味を持つ、アルサス地方のものだって、例外ではない。
低いものなら12.5%ぐらいから飲むけれど、
アルコール度数14%以上のピノ・グリーなんて、御免なのである。

<ヴィオニエ>:13%-15%
酔っぱらうための白ワインをお探しだったら、ヴィオニエ。
糖分が高いので、低いものなら13%ぐらいから、
高いものなら15%ぐらいのものまで、幅広く楽しめるワイン。
頂点は14%代で、15%を超えたら、僕は飲まないけどね。

<ロゼ>:11.5%-13.5%
なんで14.5%なんて度数の高いロゼを飲まなきゃならないんだ?
赤ワインを冷やしちゃいけないという法律は無い。
なので、アルコール度の高い、冷えたワインが飲みたかったら
赤ワインを冷やせばいい事。
ロゼを楽しむのならば、11.5%ぐらいから13.5%ぐらいが良い感じ。

c0185058_7541665.jpg


以上、ブレイクのブログの意訳でした☆
この記事の後、Harvest Wine のRandy氏と Siduri Wines のAdam氏が
コメント枠で混戦状態となり、それを読むだけでも面白かったのでした☆

後日、シドゥーリのアダム氏と、ブレイクは、
ピノ・デー(Pinot Days)の朝、とあるレストランで、アルコール度対決!
そして、持ち帰ったピノ3本で、アルコール度当てクイズ!

その様子は、後日UPします☆
今から、訳さないと…(汗)書かないと…(笑)。

[PR]
by sfwinediary | 2010-07-15 07:48 | ワインの雑学
カリフォルニアのピノ・ノアールというと、
ビッグでボールドな風味を好むアメリカ市場を反映して、
残念ながら、シラーの兄弟みたいなワインが並びがち…。
でも、優雅なピノ・ノアールだって存在します。

これぞピノ!と舌鼓を打ちたくなるようなワインを堪能したかったら、
飲んでみてほしいのが、Cobb Wines(コブ・ワイン)。
フラワーズ・ヴィンヤード&ワイナリーで実力はご存知の通り、
ワインメーカーRoss Cob (ロス・コブ)氏のブランドです。

c0185058_745312.jpg


ロス氏がワイン造りに手を染めたのは、なんと、サウジアラビア王国。
彼の父親、デビッド・コブ氏は1977年から80年まで、
海洋生物学者としてサウジアラビアに滞在していました。
かの国では、アルコールは禁止されていますが、
コブ家ではオーストリアの葡萄ジュースを購入し、
自宅でホームワインを造っていたそうです。(時効ね☆)

その後、アメリカに戻ったデビッド氏は、1988年、ソノマの海岸近くに
14エーカーの未開拓の土地を買い、ピノ・ノアールを栽培し始めます。
涼しい太平洋岸沿いの地域は、ピノ葡萄に相応しいと考えたのです。

当時、そんな西の端で葡萄を栽培していたのは、Summa Vineyardのみ。
(ウィリアムズ・セリエムにピノ葡萄を供給していたヴィンヤードです☆)
コブ家の畑でも、収穫が可能になると、セリエムに葡萄を販売し始めます。

c0185058_7482523.jpg


自然とロス氏は、ワイン醸造の世界へと歩を進めます。
UC Santa Cruzを卒業後、フェラーリ・カラーノ・ヴィンヤーズ&ワイナリーで
ヴィンヤード・チームの一員となった彼は、
90年代半ばには、ボニー・デューン・ヴィンヤードで、
ラボ・マネージャーを担当します。

この頃から、彼の道はピノまっしぐら。

その後、ウィリアムズ・セリエムを経て、2004年に
フラワーズ・ヴィンヤード&ワイナリーでワインメーカーとなります。

同時に、自家葡萄畑の葡萄を使ってCobb Wines Pinot Noirを造り始め
2008年に、ついに独立を果たします。

ちょうど経済が落ち込んだ時期でもあり、
1本$68という値段は、かなりの挑戦でした。
しかし、彼の造り出す、シルキーでスムースな口当たり、
果実風味にあふれて、控えめなアルコール度のピノ・ノアールは、
レストラン業界をはじめとして、根強い支持者に事欠きませんでした。

c0185058_747143.jpg
ピノの話になると、目がキラキラ輝く☆ ロス・コブ氏

彼のピノ・ワインが、エレガントなピノらしいピノなのは、
収穫時期に秘密があるようです。

コブ・ワインが契約している葡萄園の一つに、Joy Road Vineyard があります。
葡萄園の持ち主は、Sonoma-Cutrer で30年ほどの経験をもつ
ワインメーカー、テリー・アダムス氏。
ロス氏は、テリー氏が収穫する3-4週間ほど前に、収穫を行うとの事。
フラワーズ時代も、常に周りよりも3-4週間ほど早めに収穫を行っていたそうです。

そんなに早いと、未成熟な味になりそうですが、
収穫時に厳密に、未成熟な房と、成熟しすぎの房を取り除くことにより、
エレガントな複雑さを醸し出せるそうです。
(値段が高くなるのも頷けます。)

c0185058_7495082.jpg


先日(すみません、これもかなり昔の話なのですが)夕食に同席して、
2007年のシングル・ヴィンヤードのピノを6種類、味見させていただきました。

全て、各々のテロワールを反映しているのでしょう、とても違ったスタイルながら、
シルキーで心地よい口当たりと、ラズベリーの風味は共通です。

トータルで1,350ケースしか造っていないので、販売店で見かける事はないのですが、
こちらのレストランでコブ・ワインを見かけたら、どうぞ試してみてください♪

More
[PR]
by sfwinediary | 2010-06-29 07:43 | ワインメーカーのお話
第4回Vintners Hall of Fame (ワインの殿堂) の一環として行われたセミナー
Big, Bold and Beautiful: Tasting Historic Magnums from
the California Collection of David and Judy Breitstein

この日、饗されたのは7本のマグナム。

まず味わったのは、1956年ルイス・M・マティーニのピノ・ノアール
Louis M. Martini 1956 Pinot Noir

既に、半世紀を経ているワインなので、CIAのソムリエ、ステーシー女史が
細心の注意を払って開栓、間髪を置かずに、その場で全員のグラスに注ぎます。
年を経たワインはとてもデリケートなので、最高のコンディションで味わえる窓口は
とても短いんですね。

c0185058_2493931.jpg

1956年のピノは、Louis P. Martini氏によって、いわば試作的に作られたワイン。
(彼の商業的な初リリースは、1957年)
ルイス氏の息子、マイク・マティーニ氏は、この記念碑的ワインを
愛する父親が亡くなった日に開栓して、追悼したそうです。

そして時を経て、この日、会場で1本が開けられた結果、
このピノ・ノアールは、世界でもあと1本を残すのみ!
最後の1本は飲まれる事はなく、永久に保存される“予定”だそうです☆

マイク氏によると、前回ボトルを開けた時、
美味しく飲めた窓口は30分程だったそうですが、
この日のボトルは45分後にも美味しく楽しめました。
ドライチェリー、新鮮なチェリーの風味をはじめ、とても複雑さを持ったピノ。

このピノ・ノアール葡萄は、ルイス氏が開発したマティーニ・クローン
(Martini Clone of Pinot Noir)を使っているそうですが、
現在カリフォルニアの3分の一のピノ葡萄に、このクローンが使われています。
これらの木から収穫されたピノ・ノアールも、この日のボトルぐらい
エレガントに熟成することを祈りましょう♪

c0185058_303026.jpg
このボトルには、ルイス氏の直筆でボトリングの日付が書かれているので
マイク氏は、空き瓶を大事そうに家に持ち帰りました。


ピノに並んで、スペシャル・セレクションの1970年カベルネ・ソーヴィニョン
も、テイスティングのフライトに並びました。
Louis M. Martini 1970 Cabernet Sauvignon, Special Selection

ルイス氏のカベルネは、当時、ソフトなタンニンと優しい口当たりで知られていました。
反面、評論家たちは、彼のカベルネは長期熟成には向かないと言ったものでした。
そこでルイス氏は、自らのワインが長期熟成に適している事を証明するため、
一部を保存して、毎年、年を経るごとに、50セントずつ上乗せして販売したそうです。
おちゃめですね☆

当時ナパ・バレーのトップクラスに位置した、
この1970年カベルネ・ソーヴィニョンのスペシャル・セレクション。
販売価格は$3以下だったそうです!
古き良き時代に乾杯♪

c0185058_2505114.jpg

[PR]
by sfwinediary | 2010-03-30 02:56 | ワインなイベント
クイーン・シャーロット・トラック、3日目。
この日は一番長い距離、実質28Kほどを歩く日。
なので、朝8時半に、出発です。

c0185058_1264560.jpg
先はまだ長い…☆

尾根伝いを行くのですが、進行方向右、北斜面を歩く時は、乾燥した土地で、
時々、緑の木々の間から、遠く羊が牧場に白く点在する風景が見えます。

c0185058_1173129.jpg
小さくて見えないのですが、白い点々があって、羊たちなのです☆

一方、左側の南斜面は、ジュラシック・パークみたいな
シダ類に囲まれた、ぬかるんだ道を行かねばなりませんでした。

c0185058_1174984.jpg

この日の天気予報は雨。出発時には霧雨でしたが、30分ほどで止み、
後はずっと曇りのち晴れで、ラッキー♪
NZは島国なので、天気予報がなかなか当てにはならないようです。

(サンフランシスコは西から雲が動いてくるので、予報し易いみたいで、
細かい降雨時間までも、中々の確率で的中します。
でも、QST周辺では、雨のち曇りのち晴れ…みたいな感じでした☆)


c0185058_1183188.jpg

7時間半歩いて、途中で出会ったのは10人ほど。
大自然を、独り占め状態でした。

c0185058_1241886.jpg


この日の宿泊地は、Portage Resort Hotel。
もっと、こじんまりした所に泊りたかったのですが、
このエリアの宿泊地で、レストラン付きは、ここしかなかったので、
あまり気が向かないまでも、選んだ場所。
施設そのものは、どこでも見かけるホテルだったのですが…
レストランの料理が美味しくて、嬉しい驚き☆

ホテルに着いたのは4時だったのですが、疲れていたので、
そのままロビーのソファーに倒れこみ、しばらくは動けず…。
フラットホワイト(SFでいうところのラテ)を頼んで、一休み。

夕食は6時(早い…。お腹がすいていたんですね~☆)
事前にワインリストをチェックしたのですが、マークアップが高い!
例えば、昨夜マハナ・ロッジで$41だった、セレシンのシャルドネは$61。
リテールで$20ちょっとなので、3倍ほど。
遠隔地だし、リゾートだし…という事で、値段も理解はするのですが、
3倍のマークアップ払ってまで、飲みたいワインも見当たらない…。
なので、持参のピノを飲むことにしました。(コルケージ費$15)

2008 NEUDORF Pinot Noir
Tom's Block New Zealand


c0185058_1204871.jpg


選んだ料理は、ラムのサラダ、グリルしたサーモン、いずれもNZ産、
そしてパエリヤにグリーン・サラダ。

c0185058_1191755.jpg


このパエリヤが、絶品で、旅の中で一番おしい料理でした。

c0185058_1203014.jpg


さすがに長距離を歩いたので、この日は9時半にお休みなさい…。

c0185058_1261083.jpg

いっぱい歩いたでしょ♪
[PR]
by sfwinediary | 2010-03-05 01:15 | 旅行記
知らない土地で、見知らぬワインの群れを前にして、
あなたは、どんなボトルを、どのように選びますか?

先月訪れたニュージーランのド旅行記に、今日からしばらくお付き合いくださいませ☆


c0185058_4545216.jpg


NZに到着して、すぐに私たちが挑んだのは、
全長71kmのハイキング、クイーン・シャーロット・トラック(The Queen Charlotte Track)。
南島の北端に位置する、入り組んだ湾の景色が、とても美しい場所です。
3日間でも踏破出来るのですが、風景を楽しむ為に、我々は5日間かけて歩きました。

c0185058_458047.jpg


ここを選んだ理由は、美しさと共に、ホテルが点在しているので、
テント&食料を持たなくて良い事。
ボートで宿から宿へと荷物を運んでくれるので、デイパック一つ背負って身軽に歩ける事。
そして、NZ名物(?)のサンド・フライ(噛まれたら痒い!)が、比較的少ないから。

まずは、見るべきものが何も無くてがっかりのクライスト・チャーチから、
電車で北上すること5時間。
ハイキングの始発点となる人口3,500人の小さな港街、ピクトン(Picton)を訪れました。

c0185058_4552620.jpg

ハイキングの始めの2日間は、小さな宿に泊まるので、
ワインが置いてあるのか、また、あってもどんなセレクションか、不明。
なので、街で一番大きなスーパーWoolworthで、おやつと共に、ワイン選び。

目の前の棚に並ぶのは、NZ産のソーヴィニョン・ブラン、
シャルドネ、ピノ・ノアール、カベルネ、スパークリング、等々。
SFではお目にかかったことのないボトルがほとんど。

さて、見たことも聞いたこともないボトル群を前に、
ブレイクは、如何にしてワインを選んだのでしょうか?

まず、NZで世界的にメジャーなのは、ソーヴィニョン・ブランとピノ。
なので、この葡萄品種から、赤白一本ずつ選ぶことにしました。
アメリカで見かけるボトルはパス。
せっかくなので、地元でしか買えないワインを試したいですものね。

葡萄品種を決めた後は、ひたすらバックラベルを熟読。
名前しか書いてないものや、大した情報が載っていないものは、
判断し難いので、パス。
「ベリーの風味云々…」と、テイスティング・ノートだけを載せているものも、パス。

こうしてふるいにかけ、ブレイクの手元に残ったピノは、2本。
どちらも“どのようにして造られたのか”、その製法が記されています。

さて、ここで皆様に質問です。
ブレイクが最終的に選んだピノ・ノアールのバックラベルには、
以下の5項目の情報が載っていました。
あなたなら、どの情報を読んで、「あ、このワイン買ってみよう」と思われますか?

1.剪定した葡萄を、手作業で収穫 (Hand harvested from low cropping vines)
2.ワイルド・イーストを使用 (Wild yeast)
3.小さなオープン・タンクで発酵 (Fermented in small open tanks)
4.フレンチ・オークで11か月熟成 (Matured for eleven months in French oak)
5.濾過なし (Unfined and unfiltered)
6.4,080ケースのみ製造 (4,080 cases produced)


c0185058_4563324.jpg


ブレイクが、このボトルを選んだのは、3番の情報が記してあったから。
オープン・タンクで発酵させるのは、なかなかリスキーだそうで、
それ故に、“ピノ・おたく”が見たら
「おぉ、このワインはかなり力を入れて造っているんだな!」
と、一目瞭然だそうです。

(私自身は、葡萄本来の味が残るので、フィルター無しかな?と思ったのですが、
Goodな理由ではあるけれど、決定的な理由とはならなかったそうです。)


c0185058_4565791.jpg
200本ぐらいのボトルの中から、30分ほどかけて選んだ2本はこちら♪
SVの方はアメリカでも入手可能ですが、安全パイのSeresinを選んだそうです。
(sihna_poohさんのおかげで、SVの選定方法が判明しました(笑・ありがとうございます)


NZ(南島)のワインショップで、Internationalの棚に並ぶのは、
もっぱらオーストラリアのワイン。
フレンチ、イタリアも少々見かけましたが、アメリカ大陸のものは
めったに見かけませんでした☆

お国変われば…面白いですね。
[PR]
by sfwinediary | 2010-01-02 04:53 | 旅行記