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カリフォルニア・ワインのブログ。 夫は米国人ワインライター。その影響でカリフォルニア・ワインに囲まれた生活をしています。SFから、ユニークなワイン情報をお届けします♪  ゴマ(石川真美)


by sfwinediary
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自分の味覚を信じよう!ブリュッセル国際ワインコンクールで審査員 その2

友人宅で開かれた、ワインパーティ。
余興で出たブラインド・テイスティングで、間違えちゃった?
ご心配なく!プロ中のプロ、審査員だって木から落ちることもあるのですから☆

スペインで開かれている、ブリュッセル国際ワインコンクールで審査員を務めるため、
バレンシアを訪れたブレイク。
面白~い、逸話を送ってくれました。

自分の味覚を信じよう!ブリュッセル国際ワインコンクールで審査員 その2_c0185058_1254064.jpg


コンクール3日目。審査員グループの中で、僕はただ一人のアメリカ人。
他の4人は全員ヨーロピアン。イタリア人、ベルギー人、スペイン人、
そしてリーダーはボルドーから来たフランス人。

今日、何度か「アメリカ人だから…(いい意味ではなくね)」と言われる場面があった。

僕らが初めに審査したワインのグループは、明らかに樽で醗酵されたシャルドネ。
なかなかいい味のグループ。中には秀逸なのもある。僕はそう思った。

ところが、ボルドー氏はこのワインが自分の故郷、ボルドーの
ソーヴィニョン・ブランとセミヨンをベースにしたものだと主張。
一方、ベルギー氏はそれらが嫌いで、なんと「酸味が強すぎる」と言うではないか。
ヨーロッパ人がアメリカ人にそれを言うかい?
(多くの場合、欧州産の方が、カリフォルニア産よりも酸味に富んでいます:ゴマ注)
ベルギー氏は、それらのワインを東欧産だと判断した。

このグループが良いワインだと思った僕は、ワインの為に弁明したよ。
「バランスがいいし、良くできている、高価なフレンチオークを使っているし…」って。
そしたら、彼らがなんて言ったと思います?
「アメリカ人だから・・・」

その後3つのグループの審査は、事無く穏便に過ぎて行った。

そして最後のグループの審査に取り掛かったところ、
それらのワインと来たら…
粗野の一言。

1本だけ、かろうじて良かったものの、他は全然ダメ。
なので、僕は「グラス一杯でも、飲みたくない味だな」って言ったんだ。
そしたらその途端、他の4人が噛みついてきた!
彼らはそれがシラーだと思い、僕が“シラーの持つ良さ”を理解できてないというんだ。
そして、僕が点けた審査表を手にして
「辛すぎる」・・・だってさ。

ジャ~ン!結果発表しましょうか。

初めのグループは、ブルゴーニュの白。
中には、第一級(Premier Crus)のものも含まれていました。
(道理で美味しかったはず。)

そして最後の皆がシラーだと言った赤は、
チリのカルメネール(Chilean Carmeneres)だったのでした。

How do you say "nyah nyah" in Flemish?

(誰か、アメリカ人には味がわからないって言ったかな…?ってね)

自分の味覚を信じよう!ブリュッセル国際ワインコンクールで審査員 その2_c0185058_126663.jpg


以上、ブレイクのブログに英語版が載っています。
初めに話を聞いた時は、憤りの私☆
『ワインの味を判断するのに、生まれは関係ないんじゃ~ないのかい?
そりゃぁ、生活習慣が味覚に及ぼす影響はあるけれど、
ヨーロッパ人以外には、ワインの味はわからないと言いたいのかい?』
と、思ったのでした。

どこに住んでいたって、生まれ持った舌によって、そして訓練によって、
味覚を磨くことは出来るはず。
今や巨大なワイン市場に成長した、アジアやアメリカ。
ヨーロッパで生まれなくても、ワインは充分楽しめてま~すってね☆

自分の味覚を信じよう!ブリュッセル国際ワインコンクールで審査員 その2_c0185058_1262643.jpg


自分なりにワインを味わって、自分だけの判断基準を、地道に造り上げる。
ワインを楽しむ核は「自分」。
人に振り回されないで、自分の生活を豊かにするために
ワインを楽しみたいですよね♪

ブリュッセル国際ワインコンクールは、ヨーロッパをリードする
主要なコンクールの一つ。
今年のブリュッセル国際ワインコンクール2009年(Concours Mondial de Bruxelles)は、
スペインのバレンシアで開かれていました。

by sfwinediary | 2009-04-28 12:00 | ワインなイベント