カリフォルニア・ワインのブログ。 夫は米国人ワインライター。その影響でカリフォルニア・ワインに囲まれた生活をしています。SFから、ユニークなワイン情報をお届けします♪  ゴマ(石川真美)


by sfwinediary
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元ラトゥールのワインメーカー、マルベック氏 CAで活躍中♪

ワインメーカーの、デニス・マルベックご夫妻 (Denis & May Malbec) は、
元フランス、シャトー・ラトゥールのワインメーカー。
2000年カリフォルニアに居住の地を移し、現在、ナパやソノマを中心に活躍中です。

10月末のある夜、新進のワイナリー、Caputureの夕食会で
お会いする機会がありました。
その日、食卓に饗されたのは、マルベック夫妻の造った、
ソーヴィニョン・ブランとカベルネ・ソーヴィニョン。

明日が収穫最終日という会話から、夕食会は和やかにスタート。
Captureがブティック・ワイナリー(小規模)ということもあり、
「世界でたった一つしかない味を、作り出したかった」
という、マルベック氏。
ハウエル・マウンテンの高地で獲れた、こだわり葡萄を使っています。

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デニス氏(フランス風発音だと、ドニ氏でしょうか)は、ボルドー生まれのフランス人。

父のジャン・ノエル・マルベック氏と祖父のカミーユ・マルベック氏は、
シャトー・ラトゥールの、セラー・マスターとヴィンヤード・マネージャーとして活躍。
シャトーで生まれ育った息子のデニス氏も、
94~99年まで、ラトゥールでワイン造りに携わりました。

彼がよちよち歩きを始めたのは、シャトーのセラーの樽につかまりながら。
自転車に乗る練習は、ラトゥールの葡萄畑のあぜ道で…。
ラトゥールのファンには、何とも魅力的な環境です☆

そして2000年からは、このカリフォルニアの地で、
コンサルタント・ワインメーカーとして、活躍し始めます。

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面白かったのは、夫妻の造ったカベルネ・ソーヴィニョン。
アルコール度が13.5%と、CA産にしてはとても低くおさえてあるのです。

日差しの強いカリフォルニアでは、どうしてもアルコール度が高くなってしまいます。
手っ取り早くアルコール度を低くするには、削減技術を使うといった手段がありますが、
氏に言わせると「エレガントではない」との事。
濾過(ろか)する際に、様々な要素を失ってしまい、味も落ちてしまうので好ましくないそうです。

そこで氏が使っている方法は、なんと、「水撒き」。
もちろん、ただガムシャラに撒いていたのでは、葡萄が水っぽくなってしまいます。
(降雨量の多い日本のワイン葡萄の、辛いところですね☆)
1週間ごとに、今週は何ガロン…という風に、天気や畑のコンディションによって
緻密に水の量を調整するそうです。

気の遠くなるような、大変な作業ですが、その甲斐あってでしょう、
カリフォルニア特有の、とてもフルーツ風味に満ちたカベルネなのに、
アルコール度が低いので、飲みやすい、魅力的なワインに仕上がっています。

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しかし、残念ながら、アメリカ消費者のトレンドは、
ビッグで、アルコール度の高いワイン。
繊細で低アルコールのワインを好む人々は、まだマイノリティー(少数派)です。

「誰も買わなかったら、自分で買って飲むわ」
とおっしゃるのは、奥様のメイ。

メイ・マルベック女史は、ワインメーカーになる前は、
著名なソムリエとして欧州で大活躍。
1995年に世界ソムリエ・コンクールで田崎真也氏が優勝した時に、
なんと、審査員を務めていたんですって☆
日本にも行ったことがあるそうで、とても素敵なヨーロピアン女性です。

「フランスは規制が厳しく、使えるブドウ品種も地区によって
決まっているけれど、その点カリフォルニアは自由。
ワイン造りも、フランスのように世襲制ではなく、
ビジネスとして選べば、誰でも参画できるのが、CAの良さ。
この地には、ワインに対する情熱が感じられるし、好機もあるわ。
もちろん、危険なことでもあるけれど。」
と、語ってくださいました。

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御免なさい、焦点が~☆もっと美しい写真は、こちら

「今日飲んでも美味しい、でも5年10年後にも楽しめるワインを造りたい。
ハッピー・ワインがハッピー・ワインメーカーを造り、
そして、ハッピー・ワインメーカーが、ハッピーなワインを造るのさ」
と仰る、マルベック氏。

「まさに、ワインを造るために生まれてきたような名字ですね」
と、ブレイクが言ったところ、
「そうなんですよね~」と笑っていました☆

ご夫妻は、現在Paradise View Wines等、10のワイナリーで、コンサルタントをしています。

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by sfwinediary | 2009-11-11 03:53 | ワインメーカーのお話