Big House ルーマニア生まれのワインメーカー物語 その一
2010年 09月 25日
このブランドのワイン造りを一手に担っているのは、
ルーマニア生まれのワインメーカー、Georgetta Dane女史。
先日、夕食をともにする機会がありました。
様々な人生の転機を乗り越えて、大地にしっかりと足をつけた
凛々しい女性ワインメーカー。
ブレイクの記事を訳しましたので、お楽しみください☆
オリジナル英文記事は、こちらからどうぞ♪
Big House wines: Better after leaving Bonny Doon by W. Blake Gray
人気コメディアンの後で、ステージに立ちたい者は、そうそう居ない。
ワイン業界でも、同じ事が言える。
Georgetta Dane女史は、ランダル・グラハム氏に会った事が、まだ無い。
だが、彼のファンには、至る所で遭遇している。
ビッグ・ハウスは、2006年にグラハム氏の手を離れ、ワイン・グループに売却された。
しかし、その事実を知らないファン達は、Dane女史が現在の
ワインメーカーである事を知ると、失望を隠さないという。
また、多くのワイン・ライター達も、グラハム氏の熱烈な支持者だ。
他所から買った葡萄で造られたワインでも、
彼特有の気まぐれとロマンスを纏(まと)うと、何とも魅力的に映るからだ。
「ワイン・ライター達に受け入れられるのは、至難の業よ」
と語るDane女史。
背の高い、自信に満ちた、ルーマニア生まれのフード・サイエンティストは、
ランダル氏が書いた、ボニー・デューンのバック・ラベルや、
ダンテの神曲のパロディのように、筆を驚かせてはくれない。
だが、彼女の歩んできたこれまでの人生は、
UCデイビスを卒業して、アメリカで活躍してきたグラハムよりも、
色彩に満ちている。
「ワイン造りは簡単。私は砂糖を、夫はオイルに関する研究をしてきたけれど、
これらは造るのが難しいし、テクノロジーもまだまだ。
それに比べたら、ワインはケーキを作るようなもの(簡単の意)。
ワインは自らワインになってくれるから、ワインメーカーは手柄を横取りね。」
こういったからと言って、彼女がワインにロマンスを感じないと思うのは、早合点だ。
1993年にフード・サイエンンスの学位でルーマニアの大学院を卒業した時、
彼女には二つの選択肢があった。
大きなワイン生産工場で働くか、ソーセージ工場で働くか…。
「ソーセージ工場には、ロマンチックな所は無いと思ったの」
そして彼女は、大量生産のテーブルワインを造る仕事に就いたのだった。
「いわゆる社会主義国の大量生産工場の一つでね、ワインは全部、同じ味。」
その後、彼女と、同じくワインメーカーである夫のCorneliu氏は、
自らのワイン・ビジネスを立ち上げる。
ルーマニア各地から葡萄を買い付け、ブレンドし、自らのラベルで販売。
同時に彼女は、家計の為に、高校で科学を教える忙しさだった。
そして、とある夜。
パーティの席で10人の友人達が、アメリカのグリーンカード抽選に
応募することを思い立つ。
数ヵ月後、彼女の人生は、大きく変わる事になる。
長くなるので、2回に分けます☆
「まるで、キャンディ・ストアにいる子供のようなものかも。
色々な葡萄を前に、ああしたり、こうしたり考えるのはとっても楽しいことなの。」
と言うDane女史は、ワインについて語る時、目がきらきら♪
続きを待てない方は、こちらからブレイクのオリジナルをお読みくださいませ♪