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カリフォルニア・ワインのブログ。 夫は米国人ワインライター。その影響でカリフォルニア・ワインに囲まれた生活をしています。SFから、ユニークなワイン情報をお届けします♪  ゴマ(石川真美)


by sfwinediary
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Big House ルーマニア生まれのワインメーカー物語 その一

ボニー・デューン・ヴィンヤードのグラハム氏がBig Houseを売却後、
このブランドのワイン造りを一手に担っているのは、
ルーマニア生まれのワインメーカー、Georgetta Dane女史。

先日、夕食をともにする機会がありました。
様々な人生の転機を乗り越えて、大地にしっかりと足をつけた
凛々しい女性ワインメーカー。

ブレイクの記事を訳しましたので、お楽しみください☆
オリジナル英文記事は、こちらからどうぞ♪


Big House ルーマニア生まれのワインメーカー物語 その一_c0185058_917037.jpg

Big House wines: Better after leaving Bonny Doon by W. Blake Gray

人気コメディアンの後で、ステージに立ちたい者は、そうそう居ない。
ワイン業界でも、同じ事が言える。
Georgetta Dane女史は、ランダル・グラハム氏に会った事が、まだ無い。
だが、彼のファンには、至る所で遭遇している。

ビッグ・ハウスは、2006年にグラハム氏の手を離れ、ワイン・グループに売却された。
しかし、その事実を知らないファン達は、Dane女史が現在の
ワインメーカーである事を知ると、失望を隠さないという。

また、多くのワイン・ライター達も、グラハム氏の熱烈な支持者だ。
他所から買った葡萄で造られたワインでも、
彼特有の気まぐれとロマンスを纏(まと)うと、何とも魅力的に映るからだ。

Big House ルーマニア生まれのワインメーカー物語 その一_c0185058_9321982.jpg
お茶目なランダル氏☆

「ワイン・ライター達に受け入れられるのは、至難の業よ」
と語るDane女史。

背の高い、自信に満ちた、ルーマニア生まれのフード・サイエンティストは、
ランダル氏が書いた、ボニー・デューンのバック・ラベルや、
ダンテの神曲のパロディのように、筆を驚かせてはくれない。
だが、彼女の歩んできたこれまでの人生は、
UCデイビスを卒業して、アメリカで活躍してきたグラハムよりも、
色彩に満ちている。

「ワイン造りは簡単。私は砂糖を、夫はオイルに関する研究をしてきたけれど、
これらは造るのが難しいし、テクノロジーもまだまだ。
それに比べたら、ワインはケーキを作るようなもの(簡単の意)。
ワインは自らワインになってくれるから、ワインメーカーは手柄を横取りね。」

Big House ルーマニア生まれのワインメーカー物語 その一_c0185058_9154922.jpg


こういったからと言って、彼女がワインにロマンスを感じないと思うのは、早合点だ。
1993年にフード・サイエンンスの学位でルーマニアの大学院を卒業した時、
彼女には二つの選択肢があった。
大きなワイン生産工場で働くか、ソーセージ工場で働くか…。
「ソーセージ工場には、ロマンチックな所は無いと思ったの」
そして彼女は、大量生産のテーブルワインを造る仕事に就いたのだった。

「いわゆる社会主義国の大量生産工場の一つでね、ワインは全部、同じ味。」

その後、彼女と、同じくワインメーカーである夫のCorneliu氏は、
自らのワイン・ビジネスを立ち上げる。
ルーマニア各地から葡萄を買い付け、ブレンドし、自らのラベルで販売。
同時に彼女は、家計の為に、高校で科学を教える忙しさだった。

そして、とある夜。
パーティの席で10人の友人達が、アメリカのグリーンカード抽選に
応募することを思い立つ。

数ヵ月後、彼女の人生は、大きく変わる事になる。

Big House ルーマニア生まれのワインメーカー物語 その一_c0185058_9145066.jpg

長くなるので、2回に分けます☆

「まるで、キャンディ・ストアにいる子供のようなものかも。
色々な葡萄を前に、ああしたり、こうしたり考えるのはとっても楽しいことなの。」
と言うDane女史は、ワインについて語る時、目がきらきら♪

続きを待てない方は、こちらからブレイクのオリジナルをお読みくださいませ♪

by sfwinediary | 2010-09-25 09:00 | ワインメーカーのお話