サンフランシスコのハローウィン2010
2010年 10月 31日
最近とても忙しかったのだけれども、漸くグータラできる休日が巡って来て、
朝からダラダラ、ウダウダを満喫。
パジャマのまま、お陽様ポカポカのベッドの上で、
日本語の本を読む、至福のひと時よ。
今読んでいるのは、椎名誠さん著 『ワニのあくびだなめんなよ(文春文庫)』。
表紙の絵に波線が画かれていて、今の今までタイトルは
『ワニのあくびだ なめんなよ~』と、勘違いしていた…。スミマセン☆
中に『ユウレイのようなもの』という章があって、
瀬戸内海の牛島(うしま)という土地のお祭りの取材の際に体験した、
不思議話を披露されている。
滞在先である光市の旅館で、連続2夜にわたって、
ウシミツドキ(午前2時)ごろ、不思議なモノを見たという話だ。
何故『ユウレイらしきもの』は、我々生者を、毎夜同じ時間に起こすのだろうか?
嘗て、私もパラオのペリリュー島でダイビングした時、
滞在中、夜毎3時にパチッと目が覚め、ザワザワした…という経験がある。
ペリリュー島では第二次大戦の際、日米間のすさまじい死闘が繰り広げられたそうで、
双方、多くの兵士がこの地に没したと聞いた。
ブレイクと私が泊まっていた民宿は、旧日本軍の司令官が置かれていたという
コンクリートの建物のすぐ目の前。
部屋の窓から正面に、がぶりつきで薄暗い朽ちかけた建物が拝めた。
昼間のダイビングで疲れきっているのに、きっかり夜中の3時になると、
ザワザワザワ…。
隣のブレイクは、声をかけても揺すっても爆睡している。
その時、この小さな島に滞在していた観光客は、私達2人だけ。
幸い(?)日米どちらの確たるユウレイの姿も認めなかったけれど、
不思議な存在が為した技だったのだろうか?
それとも、かつての戦場だった…という“思い込み”ゆえ、目覚めたのか?
いずれにしろ、あの不安なザワザワ感は、今も脳裏に焼き付いている。
さて、今日は死者が戻ってくるという、ハローウィンの日。
カストロを散歩したら、すでに昼間から、仮装した人々で盛り上がっていた。
メキシコの死者の日(11月2日)も、すぐに控えているので、
あちこちの飾り窓には、骸骨が所狭しとばかりに並んでいる。
アメリカでユウレイに会ったことは無いけれど、
なんとなく恐く無いような気がする。
ハリウッド映画を引き合いに出すのは賢明ではないけれど、
『エクソシスト3』や『ドラッグ・ミー・トゥ・ヘル』を見ても、笑えるだけで、
『リング(日本版)』に感じた不気味さは無い。
それは“恐れるモノ”が、根本的に違うからだろう。
椎名誠さんは、勇敢にも、不思議な存在に対して、パンチをかましたとのこと。
そこで考えた。
もしもフランス辺りでユウレイに会ったら、何語で話しかければいいのだろうか?
私が知っている単語は、怪しげな発音で「領収書お願いします」だけなのに…。
実力行使、あるのみかな???