安くて美味しいご飯に出会うと、得した気分で嬉しくなってしまいます。
でも、そのうちに口コミが広がり、メディアに取り上げられ…
その後、残念ながら斜陽の一途をたどってしまう店も少なくありません。
東京は特に人気の流行り廃り(すたり)が激しいけれど、
サンフランシスコも中々の速度でレストランが移り変わり、
生き残るのは大変です。
先日、友人夫婦と合同誕生日と称して、チャイナタウンの JaiYun (佳雲)に
久しぶりに行ってみました。
昔は小さなこぎたない店ながらも、中国大陸っぽい、くつろいだ雰囲気で、
値段も夕食のコースが$35ぐらいから食べられたのですが、
何年か前にクロニクル紙で取り上げられた頃に、大きな店舗に移転。
そして、今では最低コース料金が$55。
(アメリカではこれに20%程チップが加算されるので実質$66☆)
コースの内容も、ひと昔前は、アワビ、ダック、チキン、魚、野菜、ポーク、ビーフと
盛りだくさんだったのに、今はお金を出さない限りは、まるでベジタリアン料理。
この日の客は、私たち4人と、別組3人、計7名のみ。
広々とした店が、逆に侘しさを醸し出しておりました。
経済状況が芳しくない今、サンフランシスカンは値段にとても敏感☆
見合わない内容の店に、無駄なお金を使わない姿は、なかなかシビア。
このまま殿様営業では、生き抜けないのでは…なんて、思ったのでありました☆
もうひとつの昔の魅力はBYO、持ち込み料(コルケージ)が只だった事なのですが、
それが店舗の移動と共に$5になり、現在は1本につき$10。
店にあるワインは名前が通っているし、悪くは無いけれど、ヘビーな赤。
料理に合わないなぁ…という、ラインアップ。
(前に行った時、中国人グループが、Opus Oneを開けていたので、
まぁ、顧客のニーズは満たしているのかもしれませんが…)
店としては小金を稼ぎたいし、客としてはサービスを求めたい。
どの辺で折り合うか、微妙な駆け引きです。
料理は相変わらず、懐かしさを感じる、好きな大陸の味だったのですが、
後味に残ったのは物足りなさ…。
私たちの出した結論は、“多分、もう行くことは無いね…”。
帰り道には、古き良き時代をしのびながら、4人でしみじみしたのでした☆
この日、ブレイクが持って行ったのは、シュラムズバーグ。
スティーブ&スーザンは、NYのルカツィテリと、
CAアンダーソンヴァレーの、ゲヴュルツトラミネール (Gewürztraminer) を持参。
2006 Dr. Konstantin Frank
Rkatsiteli Finger Lakes
ルカツィテリは、ヴィニフェラ種(ヨーロッパ葡萄)でも、一番古い品種の中の一つ。
グリーンアップルの風味で、魚や野菜にピッタリ☆
2006 Anderson Valley
Lazy Creek Vineyards Gewürztraminer
ドライでミネラルがほんのり添った、ゲヴュルツトラミネール。
(相変わらず舌をかみそうな名前…)
アジア料理には、ゲヴュルツトラミネールが良く合います。
シュラムズバーグは、何度もご紹介しているので、パス。
(自分たちで持参したワインは、写真を撮り忘れ…です・笑)
チャイナタウンに足を運んでまで食べたいと思う美味しい中華レストラン、
これで2店に減ってしまいました☆